AVIFとは?ファイルの開き方や変換方法をわかりやすく解説!
JPEG、PNG、 GIF、WebPと画像ファイル形式には日々新しいものが登場しています。そんな中、新たに期待されているのが「AVIF」です。高画質なのに圧縮率が高いことが特徴で、非常にポテンシャルが高いことからGoogle検索もサポートを開始しました。
本記事では、AVIFとはどんなファイル形式なのか、利用するメリットや注意点、AVIFファイルの開き方をわかりやすく解説していきます。AVIF対応のファイル変換ツールも紹介しています。Webサイトを運営している人にとってはメリットが多いはずなので、ぜひ参考にしてください。
目次
AVIFとは
AVIFとは、2019年2月にリリースされた次世代の画像ファイル形式です。高画質なのに圧縮率が高いことが特徴で、Googleが開発した「WebP」を超える存在として注目を集めています。読み方は「エーブイアイエフ」で、正式名称は「AV1 Image File Format」、拡張子は「.avif」となります。
無料の動画ファイルフォーマットである「AVI(Audio Video Interleave)」をベースに、静止画用に転用したのがAVIFです。
AVIFのメリット
AVIFの最大の特徴である「高画質なのに圧縮率が高い」こと以外にも、様々なメリットが存在します。
- 圧縮率が高いのに高画質
- 透過処理が可能
- 可逆圧縮と非可逆圧縮を選べる
- HDRに対応
- アニメーションに対応
各メリットについて解説していきます。
圧縮率が高いのに高画質
AVIFは、これまで軽さで注目されてきたHEICやWebPを上回る圧縮率を実現しており、JPEGを95%程度、WebPですら30%程度の圧縮が期待できます。軽量化によって画像の読み込み時間が短縮され、その画像を含むファイルやページのトータルサイズも抑えられます。
それなのに、高い画質を維持したままという優れもの。画像を圧縮しても、画質の荒さが目立ちません。
透過処理が可能
AVIFにはアルファチャンネルのサポートがついていることから、透過処理で画像活用の幅を広げたいという方におすすめです。
アルファチャンネルとは補助的な役割を持つデータで、「ある色が背後の色をどのくらい覆い隠すか」を表したもの。画像ごとに透明度を変更できるので、複数枚の画像を重ねた際も、前面の画像を透けさせて背面の画像を浮かび上がらせることができます。
可逆圧縮と非可逆圧縮を選べる
圧縮方法として「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」が選べるというのは、AVIFの大きな特徴です。
可逆圧縮はGIFやPNGで採用されている仕組みで、一度圧縮した後であっても圧縮前の状態に戻すことができるという圧縮方法です。それに対して、非可逆圧縮はJPGで採用されている仕組みで、一度圧縮するともう圧縮前の状態には戻せないという圧縮方法です。
AVIFはその双方から選択できるので、従来のように希望の圧縮方法によって画像ファイルフォーマットを使い分ける必要がありません。
HDRに対応
HDR(High Dynamic Range)に対応していることにより、従来の「Standard Dynamic Range(SDR)」よりも高い輝度やカラービット深度、色域が設定できます。
より広い幅で明るさを表現することが可能になり、元々が逆光であったり、光量が少ない・多い画像であったりしても、細かい調整によって質を高めることができます。目で見たままの景色を表現しやすくなると言えるでしょう。
アニメーションに対応
AVIFは、複数の画像によってアニメーションの作成が可能です。アニメーション作成において現在の主流であるGIFにも圧縮率で勝り、軽量かつ高画質なアニメーションが作成できることから、今後はGIFに変わる存在になりかねません。
AVIFの注意点
2019年にリリースされたAVIFは、ブラウザやバージョンによってまだ対応していない場合があります。とくに古いバージョンのブラウザを使い続けている人は、AVIFの表示ができません。状況が知りたい場合は「Can I use」で確認してください。
また、AVIFはエンコード速度が遅いです。リアルタイムでの高速処理システムなどには不向きです。今後の課題としても上がっているので、改善されることを祈りましょう。
AVIFの対応ブラウザ
2024年9月時点のAVIF対応ブラウザは、以下の5つです。
- Google Chrome
- Opera
- Mozilla Firefox
- Apple Safari
- Microsoft Edg
主要ブラウザに対応しているので、基本的に問題なくAVIFファイルを開けるはずです。
AVIFファイルの開き方
AVIFへの変換によって大幅にサイズを圧縮してダウンロードできたとしても、使用しているデバイスやブラウザによってはファイルが開けないケースがあります。
最新のWindowsを使用している場合は、「開きたいAVIFファイルを右クリック→プログラムから開く」で簡単にAVIFファイルが開けます。
Macの場合は、Windowsよりやや手間があるので画像付で解説していきます。
- 開き方①:AVIFファイルを右クリック
- 開き方②:「このアプリケーションで開く」にカーソル
- 開き方③:「その他」をクリック
- 開き方④:アプリケーション選択画面の表示
- 開き方⑤:選択対象を「すべてのアプリケーション」に変更
- 開き方⑥:AVIFに対応しているブラウザから「開く」
Macの場合は、上記の流れでファイルを開きましょう。
開き方①:AVIFファイルを右クリック
開きたいAVIFファイルを選択し、右クリックでメニューを開いてください。
開き方②:「このアプリケーションで開く」にカーソル
メニュー内にある「このアプリーケーションで開く」に合わせ、アプリケーション一覧を表示します。
開き方③:「その他」をクリック
アプリケーション一覧の一番下にある「その他」をクリック。
開き方④:アプリケーション選択画面の表示
別窓でアプリケーション選択画面が表示されるはずです。そしたら、次は「選択対象」の項目を探してください。
開き方⑤:選択対象を「すべてのアプリケーション」に変更
デフォルトの「推薦アプリケーション」から「すべてのアプリケーション」に変更しましょう。
開き方⑥:AVIFに対応しているブラウザから「開く」
表示されたアプリケーションの中から、AVIFに対応しているブラウザを選択すればファイルを開けます。
筆者が実際に紹介した手順で確認したところ、Mozilla FirefoxとGoogle Chromeでは同様の方法で開くことができました。
AVIF対応のおすすめファイル変換ツール
「AVIFに変換」もしくは「AVIFから別のファイル形式に変換」したい場合は、対応している画像編集ツールで拡張子を変更するか、ネット上にあるファイル変換ツールを使うと良いです。
ここでは、AVIFに対応しているおすすめのファイル変換ツールを3つ紹介します。
Convertio
公式:Convertio
「Conventio」はブラウザを利用したファイル変換ツールです。ダウンロードやインストールは必要なく、ストレージを圧迫することもありません。
AVIFはもちろん、そのほかの画像ファイルや動画ファイル、音声ファイルやドキュメントファイルとあらゆるファイルを扱うことができます。300種類以上のフォーマットに対応でき、「どの変換ツールよりも多くのタイプで変換が可能」と謳っているほどです。
Squoosh
公式:Convertio
「Squoosh」はGoogleが開発した画像圧縮のWebアプリです。ブラウザを通して利用するためダウンロードの必要はありません。UIの見やすさが特徴で、はじめて使う人でも直感的に操作できるでしょう。
変換は圧縮と同時に行われ、変換までのフローも対象の画像をドラッグ&ドロップするだけと簡潔です。変換の前には既存の画像と変換後の画像プレビューを見比べることができるので、変換によって想定以上に画質が劣化するということも防げます。
CloudConvert
公式:CloudConvert
「CloudConvert」は、2012年にリリースされたオンラインでファイルを変換できるブラウザのツールです。画像ファイルのフォーマットだけではなく、200のファイルフォーマットをサポートしており、変換以外にも圧縮やWebサイトのキャプチャに対応しています。複数のファイルを同時に変換することができるのも特徴です。
変換する際は、まず変換元のファイルフォーマットを選択し、続いて変換後のファイルフォーマットを選択。変換したい対象のファイルをアップロードし、「変換(convert)」をクリックすれば完了します。ただし、日本語対応していないので、ブラウザの翻訳機能を使うと良いです。
2024年9月にGoogle検索がAVIFをサポート
2024年9月にGoogle検索がAVIFのサポートを開始しました。WebサイトでAVIFファイルの画像を使用した場合でも、インデックス登録されるので検索結果にきちんと表示されます。
Google画像検索の検索窓に「filetype:avif」と入力すれば、AVIFファイルのみに絞って探せます。これでインデックスされているかどうかを確かめられるはずです。
今後もAVIFは注目を集めること間違いなし
Google検索がサポートを開始したことで、AVIFファイル形式は今後も注目を集めることは間違いないでしょう。むしろ、圧縮率が高いのに高画質を保持するということは、Webサイトでの画像の見た目も良くなります。画像が多いコンテンツでもページ速度を速められるなど、SEO的にもメリットがあるはずです。
まだ知名度が低いファイル形式ではありますが、いち早く取り入れて他との差をつけるのも良いでしょう。興味が出た場合は、ぜひ利用してみてください。
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