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バナー広告とは?ディスプレイ広告との違いやメリット、代表的な配信先の事例も紹介!

バナー広告とは?ディスプレイ広告との違いやメリット、代表的な配信先の事例も紹介!

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Web上にはさまざまな種類の広告が配信されていますが、なかでもページ内に埋め込まれる「バナー広告」は、目にする機会の多い広告形式です。

視覚的なインパクトもあり、ユーザーの印象に残りやすいバナー広告ですが、実のところ「ディスプレイ広告との違いがわからない」という人も多いかもしれません。

この記事では、バナー広告の基本的なしくみや、他の広告形式との違いを解説したうえで、代表的な配信先の事例や効果を最大化する方法についても詳しく紹介します。

バナー広告とは

バナー広告とは

バナー広告とは、Web上に配信される広告の一種であり、とくに「Webページやアプリの広告枠に表示される画像やアニメーション広告」を指しています。

通常、バナー広告のリンク先には広告主のWebサイトやECサイト、ランディングページなどが設置されます。つまりバナー広告を設置する目的としては、「Webコンテンツを閲覧しているユーザーの興味を引き、問い合わせや商品購入へとつなげること」が挙げられるでしょう。

そもそも「バナー(banner)」という言葉は、英語で「旗」や「横断幕」を意味します。もともとはWebページの上部やサイドバーに横長の形状で表示されていたことから、このように呼ばれるようになりました。なお現在では、正方形や縦長のバナー広告も一般的に使用されています。

バナー広告の最大の特徴は、「視覚的な訴求力」にあります。その商品とは直接関係しないコンテンツを閲覧しているユーザーに対しても、インパクトのある画像やテキストによってアピールできるので、直感的なリアクションを引き出しやすいのです。

バナー広告とディスプレイ広告の違い

ディスプレイ広告は、バナー広告よりも広い意味を含んでおり、「Web上の広告枠に配信される広告全般」を指しています。バナー広告もWeb上の広告枠に配信される形式ですので、ディスプレイ広告の一種に位置づけられるでしょう。

ディスプレイ広告には、バナー広告以外にもさまざまな種類があります。たとえばテキストのみで構成されたテキスト広告や、動画をメインにした動画広告、記事やコンテンツの間に挿入されるインフィード広告などが代表的です。

これらの広告形式と比較すると、バナー広告は静止画やアニメーションを用いて視覚的に、かつインスタントにユーザーの意識を引きつける点が特徴だといえます。

バナー広告とリスティング広告との違い

バナー広告がWebページやアプリの広告枠に表示されるのに対し、リスティング広告は「検索結果画面」に表示される広告です。

一般に、リスティング広告は通常の検索結果と同様の形式で表示されるため、ユーザーにとって自然な形で情報を提供できるメリットがあります。

また、特定のキーワードをあらかじめ設定しておくことで、そのワードを検索したユーザーに対して集中的に広告を配信することも可能です。そのため「その分野にもともと関心があるユーザー」にアプローチしやすいメリットがあるでしょう。

バナー広告の主な形式

バナー広告の主な形式

上述のように、バナー広告はディスプレイ広告の一種として分類されますが、バナー広告のなかにもいくつかの種類があります。以下では代表的なバナー広告の形式と、それぞれの特徴について解説します。

静止画像型

静止画像を用いたシンプルなバナー広告は、汎用性の高さから多くの場面で利用されています。商品写真やロゴ、キャッチコピーを目立たせることにより、視覚的な訴求力を発揮するでしょう。

一方で、静止画像では動きを表現できないため、用途としては「画像とテキストのみで十分に情報を伝えられる場面」に適しています。

その他、制作コストが比較的低く抑えられる点も大きなメリットです。

アニメーション型

GIFやHTML5などの技術を活用し、簡単なアニメーションを取り入れたバナー広告です。動きのある広告はユーザーの目に留まりやすく、注目を集めやすい傾向にあるため、採用例も非常に多い形式です。

さらにビフォーアフターの比較など、「状態の推移」を表現しやすいため、商品の効果や特性をより伝えやすくなるでしょう。

インタラクティブ型

インタラクティブ型のバナー広告は、ユーザーが広告内でアクションを起こせる形式です。たとえば枠内にミニゲームを表示したり、スクロールすることで商品情報を選択したりといった例が見られます。

この形式は制作に一定のリソースが必要になる一方で、商品やサービスをより体験的に訴求できるメリットがあります。ユーザーの「やってみたい」という気持ちを引き出すことで、エンゲージメント率の向上が期待できるでしょう。

バナー広告の課金方式

バナー広告の課金方式

多くのWeb広告と同様、バナー広告の課金方式にはいくつかの種類があります。それぞれの特性を理解したうえで、目的に応じて適切な方式を選択することが大切です。

クリック課金型

クリック課金型は「CPC(Cost Per Click)」とも呼ばれ、「広告を見たユーザーが、実際にそれをクリックした場合」にのみ課金される方式です。

広告が表示された段階では費用が発生せず、ユーザーによる具体的なアクションに対して課金されるため、広告費用を管理しやすい特徴があります。

つまりクリック課金型は、「ユーザーの興味を引けた分だけ料金が発生する」システムだといえるでしょう。ただし興味を引けたとしても、誘導後のページでユーザーが離脱する可能性もあるので、「ページ遷移後の導線」をしっかりと整えておくことが求められます。

インプレッション課金型(CPM)

インプレッション課金型は「広告がユーザーに表示されるごと」に課金される方式であり、「CPM(Cost Per Mille)」とも呼ばれることがあります。

インプレッション課金型では、クリック数に関係なく表示回数で費用が発生するため、とくにブランド認知を高める目的で使用されることが多い課金方式です。

もちろん大量に広告が表示されたとしても、クリック率が低い場合には、実際の成果にはつながりにくいと考えられます。広告のクリエイティブや導線を十分に工夫しなければ、思うようにコンバージョンを高められないケースもあるでしょう。

成果報酬型(CPA)

成果報酬型は「CPA(Cost Per AcquisitionまたはCost Per Action)」とも呼ばれ、広告をクリックした後のユーザーが、問い合わせや会員登録、商品購入といった「特定のアクション」を完了した場合にのみ課金される方式です。

具体的な成果に対して料金を支払うことになるので、広告主にとってリスクが少なく、費用対効果の管理もしやすいモデルといえるでしょう。

期間保証型

期間保証型の契約は、あらかじめ「一定期間分の広告枠」を決まった料金で買い切る形式です。広告費が固定されているため、予算オーバーなどのリスクを予防できる点が特徴だといえます。

一方で、広告のクリック数や遷移後のコンバージョンといった成果は保証されません。さらに「どのくらいユーザーの目に届くか」についても、見通しにくい面があるでしょう。

期間保証型の課金方式を選ぶ場合には、掲載先のメディアの特性をしっかりと理解し、自社のターゲットとユーザー属性が重なるような媒体を選ぶことが重要です。

バナー広告のメリット

バナー広告のメリット

バナー広告には「視覚的にユーザーの目に留まりやすい」という特徴に加えて、運用面でもさまざまなメリットがあります。以下では具体的に、バナー広告を運用する際のメリットについて解説していきます。

効果測定がしやすい

多くの場合、バナー広告を出稿するためのプラットフォームにおいては、インプレッション数やクリック数、コンバージョン率などを逐一確認できる機能があります。

これにより、施策の効果がすぐに把握できるので、A/Bテストなどを通じて「どちらの方が成果につながっているか」という点も確認しやすくなるでしょう。

たとえば「表示回数は多いがクリック数は少ない」という場合には、「誘導文を変えてみる」「キービジュアルを変更してみる」など、改善策を導く際の材料が豊富に得られます。

コストの管理がしやすい

先に紹介したように、バナー広告をはじめとするWeb広告は、基本的に「なんらかの成果にともなって費用が加算される形式」を採用しているケースが多いといえます。

こうした課金方式の違いを理解し、場面に合った戦略を導ければ、無駄な広告費を抑えつつ効果を高めることができるでしょう。

また、静止画像型のバナー広告であれば、動画広告などと比べて制作コストを抑えられるので、少ない予算で広告施策を展開したい場合にも適しているでしょう。

ターゲティング精度の高さ

近年の広告配信プラットフォームでは、ユーザーの年齢、性別、居住地、興味・関心など、さまざまな観点から詳細なターゲティングが可能です。ターゲティングを最適化し、特定の層に向けて広告を配信することで、より高いエンゲージメントを引き出せるでしょう。

たとえば地域密着型のサービスを提供する企業であれば、「現在その地域にいる人」や「最近その地域について検索した人」に限定して広告を表示させることができます。

このようにターゲティングの精度を高めることで、無駄な広告表示を減らし、より関心度の高いユーザーに絞って商品・サービスをアピールできるでしょう。

バナー広告の配信先の事例

バナー広告の配信先の事例

実際に「バナー広告を出稿しよう」と考えてから、決めなくてはならないのが「どの配信プラットフォームに出稿するか」という問題です。

バナー広告はGoogleやYahoo!などの検索プラットフォームのほか、新聞社や出版社のWeb版ページに設けられた広告枠など、さまざまな配信先が用意されています。

以下では代表的な広告の配信先について、画像による例を交えながら解説していきます。

Yahoo!広告の「ディスプレイ広告(運用型)」

Yahoo!広告の一種である「ディスプレイ広告(運用型)」は、Yahoo! JAPANの各ページのほか、Yahoo!が提携するパートナーサイト上の広告枠に自社広告を配信できるサービスです。

Yahoo!広告の「ディスプレイ広告(運用型)」
(出典:Yahoo!ニュース

Yahoo!ニュースやYahoo!知恵袋など、閲覧数の多いメディア上に出稿できるので、ターゲット設定を最適化することでさまざまなユーザー層にアプローチできるでしょう。さらに、LINEアプリ上にも同様の広告を展開できる点は大きな強みだといえます。

出稿可能な広告形式は配信先によって異なりますが、静止画像型のバナー広告のほか、動画やテキストなど多様な形式に対応しており、制作の予算や目的に合わせて選択することができます。

(参照:Yahoo!広告ヘルプ|ディスプレイ広告の主な掲載ページと配信可能な広告タイプ

Googleディスプレイ広告

Yahoo!広告が「Yahoo! JAPANの運営メディアや外部のパートナーサイト」に広告を配信できるサービスであるのに対し、Googleディスプレイ広告は「Googleの運営するYouTubeなどのプラットフォームや、Googleアドセンスを導入している外部サイト」へと配信できるサービスです。

Googleアドセンスは200万を超えるWebサイトで導入されており、インターネットユーザーの大部分に対してアプローチをかけられる点が大きな魅力になるでしょう。

Googleディスプレイ広告
(出典:47NEWS

ターゲティングの面でもさまざまな角度から設定でき、属性や興味関心、過去の行動履歴などをもとにしたターゲティングのほか、「Webページのコンテンツ内容に合わせて広告を表示する」といったアプローチも可能です。

(参照:Google 広告 ヘルプ|ディスプレイ広告と Google ディスプレイ ネットワークについて

純広告(プレミアム広告)による特定媒体への出稿

バナー広告の配信先として、現在主流とされているのは「アドネットワーク」という形式です。これは上のYahoo!やGoogleに代表されるように、「配信プラットフォームと提携・契約しているWebサイト上に出稿できる」という形になっています。

一方で、新聞や雑誌の広告欄と同様に、Web上でも「特定の媒体の広告枠を買い切って掲載する」という形態があります。これは「純広告」や「プレミアム広告」と呼ばれ、「その媒体と自社のターゲット層が重なる場合」にとくに有効な形式です。

たとえば新聞社や出版社のオンライン版や、エンタメサイト、女性向け情報サイトなど、さまざまな媒体が純広告の出稿に対応しています。料金や掲載サイズなどは媒体によって異なりますが、「この媒体の読者にアプローチしたい」というケースでは効果的でしょう。

また、「新聞社のサイトに出稿することで信頼性を高められる」など、ブランディングにおいて「媒体のイメージを選べる」というのは大きなポイントです。

バナー広告の効果を高めるポイント

バナー広告の効果を高めるポイント

バナー広告の効果を高めるには、広告そのもののデザインを工夫するほか、運用時のターゲット設定や効果測定なども重要になります。

以下では具体的に、バナー広告のデザイン面や運用面で欠かせないポイントを解説していきます。

目を引くデザインを意識

広告の効果を高めるには、まず「ユーザーの目に留まるデザイン」が重要です。とくにバナー広告の場合、ユーザーの多くは「商品とは関係ないコンテンツ」を閲覧しているため、意識を引きつける工夫をしていきましょう。

たとえば飲食関係であれば、「シズル感」を意識すると効果につながりやすいでしょう。シズル感とは「嗅覚や聴覚などに訴えかけるような印象」を指します。

ステーキであれば「鉄板で煙や肉汁とともに焼き上がっている画像」を、あるいはビールであれば「グラスに注がれキレイに泡立っている画像」を採用するなど、直感的に訴求できる形を取り入れることが重要です。

短いテキストで訴求点を明確化

バナー広告に挿入するテキストは、できるかぎり短く、かつ即座に「お得感」や「メリット」が伝わる形にしましょう。

たとえば「期間限定」や「特別価格」といった文字を目立たせるほか、その商品・サービスによって「期待できる効果」を掲載する方法も有効です。

ただし「満足度95%」など、とくに数値によって効果を訴求する場合には、その根拠となる客観的データがなければいけません。裏付けのない効果のアピールは、景品表示法や広告配信プラットフォームのガイドラインに反する可能性があるので、十分な注意が必要です。

(参照:消費者庁|不実証広告規制

視線誘導の活用

広告に触れたユーザーが、「まずどこに注目し、どのように視線を動かすか」についても検証しておきましょう。

一般的には、画像のインパクトから意識がバナー広告に移り、大きなテキストで概要を把握し、「次の行動」を促すボタンへと移っていくという流れが想定されます。

そのため矢印やボタンなどの配色や大きさを工夫し、自然な流れでクリックを促せるようなレイアウトを取り入れていくとよいでしょう。

ターゲティングの最適化

バナー広告は「誰に見てもらうか」によって効果が大きく左右されます。たとえば若年女性をメインターゲットとする低価格化粧品が、シニア層の男性ユーザーに多く表示されても、成果にはつながりにくいでしょう。

まずは掲載する商品・サービスの特性から、ターゲットとなる層を明確にしておく必要があります。 ターゲット像を絞り込んだら、配信プラットフォームで適切に設定をしていきましょう。年齢や性別のほか、地域や時間帯など、「ターゲットの行動パターン」をイメージしながら設定することが大切です。

効果測定と改善

バナー広告の運用時には、短いスパンで効果測定と施策の改善を繰り返していくことが重要です。インプレッション数やクリック率、コンバージョン率などをチェックしながら、ボトルネックを特定していきましょう。

「クリック数が伸びない」「コンバージョンに至らない」などの具体的な課題を明らかにしたら、クリエイティブを修正したり、ターゲット設定を調整したりといった対処が求められます。

「どのクリエイティブが効果的か」をチェックするには、A/Bテストが有効です。広告ごとにクリック率などを比較し、好ましい効果が出ているものを採用していくとよいでしょう。

まとめ

バナー広告とは「Webページやアプリの広告枠に配信される画像中心の広告」であり、ビジュアル的に目を引きやすい点を最大の特徴としています。

効果測定や改善策の導出も容易であり、コスト管理もしやすいため、適切に運用することで費用対効果を高めていけるでしょう。

一方で、バナー広告の効果を高めるうえでは、ユーザーの目に留まるデザインを意識し、ダイレクトにメリットを訴求するなど、見る側の意識を即座に捉えるような工夫が必要です。

また、運用の際には「自社にとってのターゲット像」を入念に分析しながら、配信設定を調整していくことが求められます。そのうえで、クリック率などの推移を見ながら「どの施策が適切か」を見定めていきましょう。

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この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

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