ビジネスチャットツールの比較7選!導入するメリットについても解説
メールや電話に代わるコミュニケーション手段として普及しつつあるビジネスチャットツール。ここ数年で導入する企業が急増しており、それに伴って新サービスも続々と登場しています。
そこで今回は、本当に使えるビジネスチャットツールを7種類ピックアップ。利用するメリットやツールの選定ポイントについても解説しているので、導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ビジネスチャットツールとは?
ビジネスチャットツールとは、ビジネスシーンでの利用を想定して開発されたコミュニケーションツールです。基本となるテキストチャットのほか、ファイル共有やタスク管理、音声・ビデオ通話など、ビジネス業務に役立つ多彩な機能が搭載されています。
また、「LINE」や「Facebook Messenger」といった個人向けチャットツールよりも強固なセキュリティ対策を施している製品が多く、情報漏洩のリスクも低め。メンバー管理機能にも長けており、入退社や人事異動にも対応しやすくなっています。
メリット
ビジネスチャットツールを導入する主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。
①迅速&手軽にコミュニケーションが取れる ②複数人とリアルタイムでやり取りできる ③ログが残る |
詳しく見ていきましょう。
①迅速&手軽にコミュニケーションが取れる
ビジネスチャットツール最大のメリットは、迅速かつ手軽にコミュニケーションが取れる点です。
これまで主流となってきたメール連絡は、件名や挨拶文、署名といった定型化されたフォーマットに則って記載する必要があるため、1通作成するだけでもそれなりの手間と時間を要しました。
一方でビジネスチャットツールは、堅苦しい挨拶を抜きにして簡潔な文章でやり取りできるため、1つのメッセージ作成にかける時間を短縮できます。また、絵文字やスタンプを活用することで感情も伝えやすくなるため、よりフランクなコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
②複数人とリアルタイムでやり取りできる
部署やプロジェクトごとにグループを作成し、複数人で同時に会話できる点もビジネスチャットツールの魅力です。
電話は1対1のやり取りが基本、メールはタイムラグが発生しやすいため、関わる人数が多ければ多いほど業務が煩雑になりがちですが、ビジネスチャットツールのグループチャット機能を活用すれば、メンバー全員とリアルタイムで意思疎通が図れます。チャット特有の端的なメッセージでテンポよく会話を展開できるため、対面に近い感覚でやり取りできるでしょう。
③ログが残る
ビジネスチャットツールはテキストで情報が残るため、過去のやり取りを簡単に見返すことができます。また、ファイル添付機能を備えているツールも多いため、業務に関する情報を1か所に集約して管理することが可能です。
さらに、記憶違いや認識の相違で起こりがちな「言った・言わない」問題の発生リスクも軽減できます。これまでは電話や口頭で伝えていたような些細なやり取りも記録に残るので、トラブルを未然に回避できるでしょう。
デメリット
メリットの多いビジネスチャットツールですが、同時にデメリットも存在します。最大限に活用するためにも、導入前にしっかり把握しておきましょう。
①情報が埋もれやすい ②対面でのコミュニケーションが減少する ③過度なチャットのやり取りが発生しやすい |
1つずつ解説していきます。
①情報が埋もれやすい
ビジネスチャットツールは、コミュニケーションが活発になるほど、情報が流れやすくなります。
特に人数の多いグループチャットの場合は、自分に関係のないメッセージも含まれるため、重要な情報を見逃しがち。ツールに搭載されているブックマーク機能やタスク機能を活用するなど、情報を埋もれさせないための工夫を各々で講じる必要があります。
②対面でのコミュニケーションが減少する
業務上のコミュニケーションを全てチャットで対応してしまうと、対面で顔を合わせる機会が極端に減ってしまいます。
簡単な事務連絡や相談であれば問題ないかもしれませんが、文字だけでは細かなニュアンスまで伝わりにくいため、お互いの認識にずれが生じてしまう可能性も。小さな誤解が大きなトラブルに発展してしまうこともあるので、要所要所で対面コミュニケーションの場を設けるようにしましょう。
③過度なチャットのやり取りが発生しやすい
ビジネスチャットツールは、コミュニケーションの活性化が期待できる一方で、業務に関係のないチャットも発生しやすくなります。適度な雑談はビジネスの潤滑油となりますが、頻繁に届く通知に気を取られたり、回答するたびに作業を中断したりしていては、業務効率も下がってしまうでしょう。
また、いつでも連絡が取れるという手軽さゆえに、業務時間外のやり取りが増える可能性もあります。1人ひとりが最低限のマナーを意識して利用することも重要ですが、こういったリスクを未然に防ぐためにも導入前に企業側で運用ルールを設定しておく必要があるでしょう。
4つの比較ポイントをチェック!ビジネスチャットツールの選び方
ここからは、ビジネスチャットツールの選び方について解説していきます。
以下4つのポイントを参考に自社に合ったものを選んでみてください。
①機能 ②外部サービスとの連携 ③スマホアプリの有無 ④料金 |
では、詳しく説明していきます。
①機能
まずは、各製品の機能を比較してみましょう。
ビジネスチャットツールには、個人チャット、グループチャット、音声通話、ビデオ通話、ファイル添付、タスク管理など、多種多様な機能が存在し、製品によってサポート内容が大きく異なります。
社員の求める機能が備わっていないとツールの使用を敬遠されてしまうため、事前に導入目的を明確にしたうえで、自社の課題解決に適した製品を選ぶようにしましょう。
②外部サービスとの連携
ビジネスチャットツールは、外部サービスと連携させることで利便性が大幅にアップします。
メール、オンラインストレージ、営業支援ツール、勤怠管理システムなど、既に社内でITツールを導入している場合は、それらとの連携可否も確認しておきましょう。
③スマホアプリの有無
日常的にメッセージのやり取りが発生するビジネスチャットツールは、外出先での利用も十分想定されるため、スマホアプリの有無もツール選びの重要な判断材料になります。
Webブラウザからアクセスできる製品もありますが、操作性やプッシュ通知の有無を考えると、スマホアプリに対応しているツールの方が使いやすいでしょう。
④料金
ビジネスチャットツールは、ユーザー数に応じた月額料金体系を取っているケースが多いため、あらかじめ利用人数を把握しておくことが重要です。単価だけで導入を決めてしまうと予想外にコストがかさんでしまう可能性もあるので、総費用を計算したうえで導入の可否を判断するようにしましょう。
ビジネスチャットツールおすすめ7選
ここでは、数あるビジネスチャットツールの中から、特におすすめの製品を7つ厳選して紹介します。
・slack ・Microsoft Teams ・LINE WORKS ・Chatwork ・WowTalk ・Talknote ・Tocaro |
なお、今回は基本機能として「チャット、音声通話、ビデオ通話、ファイル添付、外部サービス連携」を搭載したツールをセレクトしています。いずれのツールも無料プラン、もしくは無料トライアルを用意しているので、気になる製品があれば、ぜひ試してみてください。
slack
【料金】
・フリー:無料
・プロ:¥925(ユーザー/月)※年間契約
・ビジネスプラス:¥1,600(ユーザー/月)※年間契約
・Enterprise Grid:お問い合わせ
【特徴】
「slack」は、世界150カ国以上で利用されているビジネスチャットツールです。2021年9月時点での有料導入企業は169,000社以上。2017年に日本語版がリリースされて以来、国内でもユーザー数を増やしています。
最大の特徴は、豊富な機能とカスタマイズ性の高さ。特に連携機能が充実しており、2,200を超える外部サービスと紐づけることができます。一部機能は制限されますが、無料プランでも機能や操作性を十分にテストできるため、導入候補の一つとしてまずは試用してみてはいかがでしょうか。
公式サイト:slack
Microsoft Teams
【料金】
・Microsoft Teams(無料):無料
・Microsoft Teams Essentials:¥500(税抜/ユーザー/月)※年間契約
・Microsoft 365 Business Basic:¥750(税抜/ユーザー/月)※年間契約
・Microsoft 365 Business Standard:¥1,560(税抜/ユーザー/月)※年間契約
【特徴】
「Microsoft Teams」は、Microsoftが提供しているビジネスチャットツールです。
機能制限付きで利用できる無料版と「Microsoft 365」の一部として使える有料版の2種類があり、既に「Microsoft 365」と契約している場合は追加コスト不要で利用できます。Microsoft製品とのシームレスな連携が可能なため、WordやExcel、PowerPointなどのツールを日常的に利用しているユーザーにおすすめです。
公式サイト:Microsoft Teams
LINE WORKS
【料金】
・フリー:無料
・ビジネス:¥700(ユーザー/月)※年間契約
・エンタープライズ:¥1,200(ユーザー/月)※年間契約
【特徴】
「LINE WORKS」は、国内で広く普及しているコミュニケーションアプリ「LINE」の法人向けサービスです。お馴染みの機能に加え、メンバーのスケジュールを把握できる「カレンダー」や全社に向けて情報発信できる「掲示板」、資料やファイルを共有できる「Drive」など、ビジネス用途に特化した機能が搭載されています。
多機能ながらも使用感は通常版とほぼ同じなので、普段から「LINE」を使っている人であれば操作に迷うことなく使いこなせるでしょう。どんなに豊富な機能を揃えていても、操作性が悪いと敬遠されてしまうため、この使い勝手の良さは大きな強みといえます。
公式サイト:LINE WORKS
Chatwork
【料金】
・フリー:無料
・ビジネス:¥500(ユーザー/月)※年間契約
・エンタープライズ:¥800(ユーザー/月)※年間契約
【特徴】
「Chatwork」は、41万社以上の企業で導入されている国産のビジネスチャットツールです。
優れたUIで直感的に操作できるため、IT機器の操作に慣れていない人でも比較的スムーズに使い始めることができます。また、社内メンバーだけでなく、社外メンバーを招待できるのもポイント。社内外のユーザーと簡単にグループチャットを組めるので、取引先や委託先など、外部とのやり取りが多い企業に向いています。さらに、タスク管理機能も搭載されているので、営業ツールとしても活用できるでしょう。
公式サイト:Chatwork
WowTalk
【料金】
・シンプル:¥300(ユーザー/月)
・スタンダード:¥500(ユーザー/月)
・プロフェッショナル:¥800(ユーザー/月)
【特徴】
「WowTalk」は、社内利用に特化したビジネスチャットツールです。チャット、音声・ビデオ通話、掲示板といった基本機能のほか、タスク管理、安否確認、日報など、社内コミュニケーションの活性化や業務効率化を図れる機能が搭載されています。
また、管理機能が充実しているのも魅力の1つ。管理者側で全社員のIDとパスワードを発行し、アカウントを管理できるので、入退社や部署移動にも迅速に対応できます。
公式サイト:WowTalk
Talknote
【料金】
お問い合わせ
【特徴】
「Talknote」は1,100社以上が導入するビジネスチャットツールです。社内コミュニケーションを活性化でき、社員のエンゲージメントの向上やモチベーションを高める機能を備えていることが特徴です。
またTalknoteに蓄積されたデータをもとに、メンタルヘルスの不調や、退職意向につながる可能性のある従業員を早期に発見する「アクションリズム解析」で特許を取得。
HRテクノロジー大賞やホワイト企業アワードなど、多くの賞や認証を受けているビジネスチャットツールになります。
公式サイト:Talknote
Tocaro
【料金】
スタンダード:¥800(税抜)(ユーザー/月)
ビジネス:¥1,000(税抜)(ユーザー/月)
エンタープライズ:お問い合わせ
オンプレミス:お問い合わせ
【特徴】
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社が提供するビジネスチャットツール「Tocaro」は、グループ内での情報共有から週報・日報まで、多様なビジネスシーンでスピーディなコミュニケーションを図れるのが特徴です。
また、グループのタスクをまとめてプロジェクトとして見える化することができ、進捗状況の一覧性や担当者・期限・優先度を設定でき、チームの作業効率向上。また他のツールではオプション扱いとなることの多いセキュリティ機能が標準搭載されているのも魅力です。
公式サイト:Tocaro
ビジネスチャットツールでコミュニケーションを活性化させよう!
今回は、ビジネスチャットツールについて解説してきました。
前半でお伝えしたように、迅速&手軽に連絡が取りあえるビジネスチャットツールは、社内コミュニケーションを活性化させる手段として非常に有効です。特に、働き方が多様化している現代において、離れた場所にいても円滑にコミュニケーションが取れるツールは、業務効率化や生産性向上を実現するうえで必要不可欠といっても過言ではないでしょう。
後半で紹介したように、ツールの中にはコスト負担なく導入できる製品もあるので、気になるものがあれば、ぜひ試してみてください。
RANKING ランキング
- WEEKLY
- MONTHLY
UPDATE 更新情報
- ALL
- ARTICLE
- MOVIE
- FEATURE
- DOCUMENT