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記憶に残るキャッチコピーの作り方!心理学を用いたテクニックも解説

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キャッチコピーとは、商品やサービスを紹介する広告で用いられる宣伝文句のこと。記憶に強く残るフレーズであれば、商品イメージを定着させられるのでマーケティングに有効なんです。

一言で商品の魅力を伝えるキャッチコピーを作ることができれば、それだけで多くの人から注目してもらえ、売上もアップするかもしれません。しかし、「たくさんの人に興味を抱かせるコピー」を考えるのは簡単ではありません。

本記事では効果的なキャッチコピーの作り方や、心理学を用いたテクニック、一般的に有名なキャッチコピー例を紹介しています。ぜひ参考にしてください。

キャッチコピーとは

キャッチコピーを考えるイメージ

キャッチコピーとは、商品やサービスを紹介する広告で用いられる宣伝文句のことです。さまざまな宣伝媒体の中でも大きな要素であり、マーケティングの核にもなると言えます。

実際に、CMやポスターで見かけたキャッチコピーが、ふとした瞬間に頭の中に浮かぶ経験をしたことはないでしょうか。そう、キャッチコピーは「一目でユーザーの心を掴む」のにとても重要なものなのです。

キャッチコピーは宣伝効果がある

キャッチコピーは、ユーザーに商品やサービスを印象付けるのに最も効果的です。興味や関心を持っていなかった人たちを振り向かせる効果が期待されているため、宣伝効果があります。

ちなみに、人が一度に認識、理解できる文字数は最大13文字だと言われています。この文字数に収まるキャッチコピーほど、宣伝効果が高くなると思って良いでしょう。

ユーザーの興味をくすぐる文章が重要

キャッチコピーは、ユーザーの興味をくすぐる文章が重要です。覚えやすい言葉、印象に残りやすい数字、疑問で問いかけるなどで、ユーザーの記憶に残りやすいフレーズを考えてください。オノマトペなど、口に出して読みたい言葉なども有効です。

キャッチコピーの作り方

記憶に残るキャッチコピーの作り方イメージ

なんとなくキャッチコピーの重要性がわかったところで、実際に作成してみましょう。キャッチコピーの作り方は、主に5ステップです。

  • 作り方1:ターゲットを明確にする
  • 作り方2:ユーザーニーズをリスト化
  • 作り方3:商品のメリットをリスト化
  • 作り方4:キャッチコピー案の作成
  • 作り方5:第三者の意見を取り入れて改善

先述したとおり「13文字程度」で「ユーザーの心を揺さぶる言葉」を念頭に、どういった流れで作っていくか簡単に解説していきます。

作り方1:ターゲットを明確にする

キャッチコピーを含め、ターゲットの明確化はマーケティングでは必須です。性別や年齢、ライフスタイルなどによって、求める商品・サービスが違うからです。どういうユーザーをターゲットとして売り込むのかを明確にしないと、ユーザーに刺さるキャッチコピーが作れません。

作り方2:ユーザーニーズをリスト化

ターゲットが明確になったら、次はユーザーニーズ(悩み)をリスト化しましょう。リスト化すれば、ニーズの中でも優先度がつけやすくなります。

例えば蚊取り線香。「そもそも虫が嫌」「蚊に刺されたくない」「臭いが嫌い」「夏の風物詩」など、想定できるものをどんどん上げていきましょう。おのずと、どれが1番ニーズがあるかがわかります。

作り方3:商品のメリットをリスト化

あわせて、商品・サービスのメリットもリスト化しましょう。ユーザーニーズに合うメリットがあれば、キャッチコピーに活かせるからです。メリットではなく、商品の特徴の書き出しでも大丈夫です。

作り方4:キャッチコピー案の作成

ターゲット・ニーズ・商品メリットが全て出そろったら、実際にキャッチコピーの案を作成してみてください。どういった打ち出し方にすればよいのか、ある程度は明確になっているはずです。なお、案は1つに絞らず複数出しておくと良いです。理由は次で解説します。

作り方5:第三者の意見を取り入れて改善

キャッチコピー案が出てきたら、第三者の意見を取り入れましょう。自分が良いと思っても、ユーザーに刺さらない可能性があります。なお複数の案があれば、良い部分だけを活かせます。作り直しの手間が省けるので、最低でも3つほどは案を出しておきましょう。

第三者の意見を取り入れて改善したものが、キャッチコピーとして本格始動します。

心理学を用いたキャッチコピーのテクニック

心理学を用いたキャッチコピーでユーザーの心を揺さぶるイメージ

心理学とは、人の心理や行動がどういう原理で動いているかの学問です。この心理学は、人の心を揺さぶることに効果的なので、上手く活かせばマーケディングにおいても効力を発揮します。

様々な心理学がありますが、キャッチコピーにすぐ活かせるものを4つ紹介していきます。

カリギュラ効果:抑制力を利用して惹きつける

カリギュラ効果は、行動を禁止・制限されたときに、さらに欲求が強くなる心理を利用したものです。例えば良くあるのが「閲覧注意!」という文言。これも抑制された言葉なので、カリギュラ効果に当てはまります。おやつやダイエット機器・食品などで、とくに効果的に利用できます。

ただ、キャッチコピーを作る際には、過剰な煽り文句にならないように注意が必要です。「閲覧注意」などの刺激的な言葉を利用すると、サイトそのもののイメージが低下する可能性がありますし、健康食品関係は「痩せる」や「ダイエット」といった言葉を使うには薬機法などに則った書き方が定められているので、むやみやたらに使えるわけではありません。

ツァイガルニック効果:完成していないものほど興味を惹く

ツァイガルニック効果は、未完成・続きがあるものほど気になる心理を利用したものです。キャッチコピーを作る際に、「子どもが自然と勉強する驚きの方法とは?」など、続く文章をあえて隠すことで興味を引きつけることができるとして、よく使われている手法です。

アピールポイントをわざと書かずに、ユーザーの注目を集められるということで、あらゆるシチュエーションで応用されています。ですが、アピールポイントを直接伝えた方がユーザーの心を掴みやすいことは大前提です。そのため、商品やサービスの内容、あるいはそれを宣伝する世間のトレンドやタイミング、環境などを踏まえた上で、どちらの方が効果的なのかを見極める必要があります。

シャルパンティエ効果:身近なものに例えて具体性を出す

シャルパンティエ効果とは、「大きさ、重さの錯覚(size-weight illusion)」とも呼ばれ、視覚的に大きく見えるものの方が重く、逆に小さく見えるものの方が軽く感じられるという心理学です。有名な話では、1kgの綿と1kgの鉄を比べる実験で、多くの人が「綿のほうが軽い」と感じるという結果が出たやつです。

キャッチコピーにおいても、シャルパンティエ効果は応用できます。たとえば「1000mgのビタミンCを配合」よりも、「レモン果汁50個分のビタミンC」の方がたくさんビタミンCが含まれているように感じるはずです。

目に見えない数字だけで表記されるよりも、よく目にする果物で表されたほうが具体的なイメージがしやすくなります。

フレーミング効果:印象を変化させて数字を大きく見せる

フレーミング効果は、先述のシャルパンティエ効果に似たものです。どの部分を強調するかによって、印象を変化させ、意思決定に影響させます。

たとえば「30%のユーザーがリピートしています」というよりも「3人に1人がリピートしています」と言われた方が、より多くの方がその商品・サービスをリピートしているように感じるはずです。広告で見かける「今なら効果のあった方には入会金を還元します」という言葉も、フレーミング効果を利用しています。

フレーミング効果はいってしまえば「ものはいいよう」ということ。どの部分を切り取れば自社の商品やサービスの顧客がより魅力を感じてくれるかを考えてキャッチコピーを考えましょう。なお、以下の記事ではマーケディングで使えるそのほかの心理学も紹介しています。

上手く作れないときはいろんなキャッチコピーを参考にする

キャッチコピーが上手く作れない、良い案が思い浮かばないという場合は、先人の知恵を参考にしましょう。様々な企業・商品・サービスのキャッチコピーを見てみると良いです。

数多くあるキャッチコピーから、インスピレーションが生まれることもあります。以下で、長年脳内に残る有名なキャッチコピー例を紹介します。

そうだ、京都へいこう(JR東海)

JR東海のキャッチコピー
公式:JR東海 京都観光情報

「そうだ、京都へいこう」というキャッチコピーは、1993年にJR東海が東海道新幹線を使って京都へ観光客を誘導するものとして登場しました。京都旅行を計画している人にとってはなじみやすいフレーズのため、2024年現在でも使い続けられています。

やめられない、とまらない(カルビー)

カルビーのキャッチコピー
公式:かっぱえびせんWebサイト

「やめられない、とまらない」のキャッチコピーは、実は1969年と今から55年も前に作成されたものなんです。このキャッチコピーのおかげで、かっぱえびせんのブランドイメージが確立したと言っても過言ではありません。美味しすぎて止まらないという感想がそのままキャッチコピーになったものなので、誰でも同じ経験を味わえるのが良かったのかもしれません。

あなたと、コンビに(ファミリーマート)

ファミリーマートのキャッチコピー
公式:ファミリーマート

「あなたと、コンビに」のキャッチフレーズは、1989年から35年以上も使われています。「コンビに」と「コンビニ」の2つの言葉をかけたフレーズは、もはや当たり前のように使われています。2017年10月には音商標として特許庁に登録されたほどです。このフレーズを聞けば、ファミリーマートのことだとすぐわかるほど、イメージが定着しています。

お、ねだん以上。(ニトリ)

ニトリのキャッチコピー
公式:ニトリ

「お、ねだん以上。」は、額は高額というイメージを覆すニトリならではのキャッチコピーです。値段以上の商品を提供するにふさわしい企業だからこそ、企業イメージに沿ったフレーズとしてなじみが深いものになっています。これはまさに、企業のメリットとユーザーニーズがマッチした良い例と言えます。

やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫(イナバ)

イナバのキャッチコピー
公式:稲葉製作所

「やっぱりイナバ、100人乗っても、大丈夫」は、イナバ物置の商品知名度を爆発的に向上させたキャッチコピーです。1987年にテレビCMで登場した際は、実際にイナバ物置の上に100名乗っているインパクト大のものでした。映像と相まって一瞬で覚えるキャッチコピーは、誰しも1度聞いたら忘れないはずです。

記憶に残るキャッチコピーは売上に直結すると言っても過言ではない

キャッチコピー案を出して会議するイメージ

記憶に残るキャッチコピーは、商品のイメージを定着させます。実際に複数人の記憶に残れば、誰か1人でも商品を手に取ってくれるはずです。まさに、記憶に残るキャッチコピーは売上に直結すると言っても過言ではありません。キャッチコピーが定着すれば、知名度が低い企業であったとしても商品名で知れ渡るからです。

「どうすれば読んだ人の心に残るか」を意識し、短文でわかりやすいキャッチコピー作りにぜひチャレンジしてみてください。そのためには、マーケティング活かせる心理学も勉強しておいて損はありません。

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この記事を書いた人

おさだ
不動産業界メディアの編集長を5年以上務めたのち、サングローブに入社。前職以外では、旅行・登山などアウトドア系の記事経験もあり。とにかく記事を書くことが大好きです。

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