ChatGPTの使い方とは?始め方や料金プラン、コツを解説!
ChatGPTが注目を浴びてから1年以上経ちました。なかには業務に取り入れている企業も存在します。しかし、まだまだビジネスでの普及率は低く、「使い方がよくわからない」という方も多いはずです。
そこで本記事では、ChatGPTの使い方をはじめ、始め方や活用方法を解説します。日本語対応への有無、利用時の注意点にも触れているので、ぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPTとは
ChatGPTとは、OpenAIが開発したAIチャットサービスです。人間の質問に対し、AIが回答を自動生成してくれます。生成AIが従来のAIと異なる点は、あらかじめ用意しておいた回答ではなく、0から回答を作り出す点です。詳細はこちらの記事を参考にしてください。
>>>生成AI(生成系AI)とは?メリットやデメリット、従来のAIと違いを解説!
注目されている理由
ChatGPTが注目されている理由は以下のとおりです。
- 業務効率の劇的な改善
- オペレーションコストの削減
- 安価な導入費用
ChatGPTの最大の強みは、業務効率の劇的な改善を期待できるからです。たとえば、「確定申告の時期はいつですか」という質問をした場合の結果は以下のとおりです。
このような回答を10秒程度で生成してくれます。
また、プロンプト(指示文)さえ入力すれば回答を生成する仕組み上、専門知識を求められるハードルが低いです。ライティング経験がなくても、早い人ならその日のうちに実務レベルまで到達できます。
極めつけは安価な導入費用です。通常のChatGPTは無料、有料版にしても月額20ドルなので、外注コストを大幅に削減できます。
AIモデルの種類
ChatGPTはいくつかのAIモデルがあります。
- GPT-3.5
- GPT-4
- GPT-4o など
簡単にまとめると、GPT-3.5をアップグレードしたものがGPT-4、GPT-4をアップグレードしたものがGPT-4oです。両モデルの違いは多々あり、料金プランも異なります。
【有料?無料?】ChatGPTの料金プラン
ChatGPTには有料と無料の料金プランが存在します。それぞれの違いは以下のとおりです。
料金プラン | Free | ChatGPT Plus |
---|---|---|
月額 | 無料 | 20ドル |
モデル | GPT-3.5 | GPT-4 |
ファイルのアップロード | ☓ | ◯ |
画像生成 | ☓ | ◯ |
無料でもある程度利用できますが、本格的に活用する場合、有料プランのChatGPT Plusへとアップグレードしたほうがいいでしょう。詳細はこちらの記事で解説しています。
>>>ChatGPT Plusとは?無料版との違い、メリットや料金、登録・支払い方法について解説
ChatGPTの使い方
ここでは、ChatGPTの使い方をブラウザとスマホアプリにわけて解説します。
- ブラウザでの使い方
- スマホアプリでの使い方
それぞれ詳細をチェックしていきましょう。
ブラウザでの使い方
ChatGPTのブラウザでの使い方は非常にシンプルです。
まず、ホーム画面を開きます。
次にプロンプトと呼ばれるテキストを入力します。今回は「What are the 47 prefectural capitals?(47都道府県の県庁所在地を教えて下さい)」にしてみました。結果は以下のとおりです。
わずか2秒で回答が出力されました。続けて「Sort by prefecture by economic size(経済規模の大きい都道府県順に並び替えてください)」と追加で指示を出してみます。結果は以下のとおりです。
長文の部分を翻訳すると以下のとおりです。
経済規模は、GDP、一人当たりGDP、工業生産高など、さまざまな方法で測ることができるため、経済規模で県庁所在地を並べ替えるのは、少し主観的で難しいかもしれない。しかし、GDPを経済規模の尺度として考えた場合、ここでは一般的な都道府県庁所在地のリストを各都道府県のGDP順に並べた: |
ChatGPTが自ら条件を設定し、質問に対して精度の高い回答を行ったことが伺えます。
ChatGPTのスマホアプリでの使い方
ChatGPTはスマホアプリでも利用できます。基本的な使い方はパソコンと変わりません。
アプリを開き、プロンプトを入力すれば回答を生成してくれます。
ChatGPTをスマホアプリで使う方法はこちらの記事で解説しています。興味のある方は参考にしてください。
>>>【iPhone/Android】ChatGPTアプリの始め方を解説!本物はどれ?日本語でOK?
ChatGPTで何ができる?
ChatGPTは文章を生成するタイプのタスクであればどのような用途にも使えますが、よくある使用法としては以下の4つが考えられます。
- テキスト生成・質疑応答
- 翻訳
- PDF要約
- 画像生成
それぞれ詳細をチェックしていきましょう。
テキスト生成・質疑応答
ChatGPTにテキストを生成させることで、大量の文章を手軽かつ迅速につくることができます。Webサイトやアプリケーションなどでの制作作業や、マーケティングキャンペーンなどで使用されることが多いです。
また、質疑応答に活用することも可能です。Google検索とは異なり、人間を相手するような感覚で質問できる点が魅力といえます。
この技術によって、人間の作業を大幅に減らすことができますが、生成されたテキストの質や正確性については問題がある場合もありますので要注意です。
翻訳
ChatGPTはテキストの翻訳にも対応しています。たとえば、ヘレン・ケラーの名言「Although the world is full of suffering, it is also full of the overcoming of it.」をChatGPTで翻訳した結果は以下のとおりです。
DeepLでの結果が「世界は苦しみに満ちているが、それを克服することにも満ちている。」なので、しっかり翻訳できていることがわかります。
PDF要約
ChatGPTはPDFの要約も可能です。参考までに、文化庁の「AIと著作権」で試した結果は以下のとおり。
実際、本資料は「著作権制度の概要」「AIと著作権」の2部構成になっており、要約できていることがわかります。
ChatGPTのファイル読み込み機能に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
>>>ChatGPTのファイル読み込み機能とは?使い方を解説!
画像生成
ChatGPTには画像生成機能も搭載されています。使い方はテキスト生成の際と同様、メッセージボックスにプロンプトを入力するだけです。今回は「Surfing Cat(サーフィンする猫)」にしてみました。結果は以下のとおりです。
搭載されている画像生成AIは、OpenAIが開発したDALL-Eです。
ChatGPTの画像生成はこちらの記事を参考にしてください。
>>>ChatGPTで画像生成する方法を解説!著作権や商用利用はどういう扱い?
ChatGPTは日本語に対応している
結論、ChatGPTは日本語に対応しています。プロンプトを英語に翻訳する必要がなく、そのまま入力して問題ありません。
たとえば、「Where is the capital of Japan?(日本の首都はどこですか?)」というプロンプトを試した結果は以下のとおりです。
どちらも正しい回答を出力しています。
ChatGPTを日本語で使う方法はこちらの記事で解説しています。
>>>ChatGPTの日本語での使い方を解説!設定方法は?ダウンロードできる?
ChatGPTの始め方・登録方法
公式サイトにアクセスすると、まずこの画面が表示されます。初めて登録する人は「Sign up」を選んでください。「Log in」は既にChatGPTのアカウントを持っている人向けです。
「Create your account(アカウントの新規開設)」という画面に変わります。「Email address」の欄に登録したいメールアドレスを記入し、「Continue」をクリックします。Googleアカウントやマイクロソフトアカウントを使っての登録も可能です。
次に氏名を入力します。アルファベットでも日本語でもかまいません。「Continue」をクリックすると登録が完了します。
また、「本名の登録は少し怖い」という方はこちらの記事を参考にしてください。
>>>ChatGPTに本名を登録するのは危険?名前登録はニックネームでいい?
ちなみに下の注釈部分に書かれているのは「Continueボタンをクリックすると、ChatGPTの規約に同意したとみなされます。また18歳以上であることを確認したことになります」というような内容です。規約が気になる人は「Terms」からチェック可能です(全編英語です)。
登録が完了すると、いよいよChatGPTの利用が始まります。簡単なChatGPTの紹介が入るので、確認したら「Next」をクリックしてください。
ChatGPTの基本画面です。画面下部のチャット欄に文章を入力するだけで、適切な回答をAIが返してくれます。話題を一新したいときは、左上の「New chat」から新しいルームを作成できます。
ChatGPTの使い方のコツ
ここでは、ChatGPTをより便利に感じるための使い方のコツを紹介します。
- ChatGPT Plusと契約する
- GPTsを利用する
- 目的に応じてモデルを使い分ける
それぞれ詳細を解説します。
ChatGPT Plusと契約する
ChatGPTより便利に使う最大のコツは、有料プランのChatGPT Plusと契約することです。ChatGPT Plusには多様なオプション機能が用意されており、無料プランでは実現できない使い方ができます。具体的には以下のとおりです。
- DALL-Eで画像生成
- GPTsでカスタマイズ
- GPT-4以降の最新モデルが使い放題
DALL-Eによる画像生成を活用すれば、プロレベルのイラストを簡単に入手できます。画像1枚の生成にかかる時間も約10秒ほどと短いです。
また、GPTsと呼ばれるアプリケーション機能も開放されます。こちらは後述します。
さらに、GPT-4以降の最新モデルもChatGPT Plusなら使い放題です。無料プランのGPT-3.5と比較して、ハルシネーション対策・生成スピードなど、あらゆる面で優れています。「ChatGPTが使えない」「役に立たない」というトラブルを大幅に減らせるでしょう。
>>>ChatGPTは役に立たない?できること・できないことの比較と上手な活用方法まとめ
GPTsを利用する
GPTsとは、ChatGPTをカスタマイズできるアプリケーションのことです。具体的なGPTsは以下のとおり。
- 論文執筆のサポート
- 動画生成
- ロゴ作成
- プログラミングのサポート など
ChatGPTの出力を特定分野にフォーカスさせたアプリが多数存在します。GPTsは自分で作成もできますし、第三者や企業が作成したものをGPT Storeから見つけることも可能です。
>>>GPT Storeのおすすめアプリ8選!使い方や収益化について解説!
目的に応じてモデルを使い分ける
ChatGPTには大きく分けて3種類のAIモデルが用意されています。
- GPT-3.5
- GPT-4
- GPT-4o
GPT-3.5<GPT-4、GPT-4oは確実なのですが、GPT-4<GPT-4oが成立するかどうかはケースバイケースです。一般的な質問への回答の場合、GPT-4oの方が精度・スピードともに優れています。しかし、画像生成機能やプログラミングコードの出力に関しては、GPT-4のほうが高精度です(※)。
一般的なシーンではGPT-4o、画像生成などではGPT-4を使うことが、ChatGPTをより便利に使うコツといえます。
※ 筆者が使ってみたうえでの感想です
ChatGPTを利用する際の注意点
ChatGPTを利用する際の注意点は以下のとおりです。
- 機密情報を入力しない
- ファクトチェックを必ず行う
それぞれ詳細を解説します。
機密情報を入力しない
ChatGPTを提供するOpenAIは、プライバシーポリシーで以下のような記載をしています。
ユーザーコンテンツ:お客様が本サービスを利用する際、当社は、お客様が本サービスに提供する入力情報、ファイル、又はフィードバックに含まれる個人情報(以下、「コンテンツ」といいます。)を取得します。
引用:プライバシーポリシー|Open AI
また、過去には情報漏洩につながったトラブルも発生しています。
「ChatGPTで個人情報漏えい OpenAIが原因と対策を説明」ITtmedia(2023/3/25)
このようなリスクを考慮すると、「機密情報や個人情報を入力しない」など細心の注意を払っておいて損はないでしょう。
>>>ChatGPTに本名を登録するのは危険?名前登録はニックネームでいい?
ファクトチェックを必ず行う
先述した通り、ChatGPTの回答は100%正しいわけではありません。そればかりか、誤った情報にもかかわらず、まるで正しい情報かのように振る舞う「ハルシネーション」が起きる可能性もあります。
ChatGPTはLLM(大規模言語モデル)を利用した生成AIです。単語ごとの意味を理解して文章を生成しているわけではなく、「ある単語につながりそうな単語を予想して並べる」という仕組みになっています。
「単語を予想して並べる」のは確率的な作業です。つまり、誤った情報が出力される可能性があるということ。ChatGPTにハルシネーションはつきものだと考え、生成されたコンテンツを利用する際は必ずファクトチェックを行いましょう。
ChatGPTのQ&A
ここでは、ChatGPTにまつわる疑問や悩みにお答えします。
- そもそもChatGPTとは何ですか?
- ChatGPTはどういうときに使うのですか?
- どこの会社がChatGPTを作りましたか?
- ChatGPTは無料で使えますか?
- ChatGPTはログインなしで使えますか?
- ChatGPTは日本語に対応していますか?
- ChatGPTは危険性がありますか?
それぞれ詳細を解説します。
そもそもChatGPTとは何ですか?
ChatGPTとは、テキスト・チャット型の生成AIです。質問に対する回答だけでなく、翻訳やファイル読み込み、画像生成、音声認識など幅広い機能が搭載されています。
ChatGPTはどういうときに使うのですか?
ChatGPTはビジネス・プライベートの両方で活用できます。ビジネスシーンでは、資料を読み込ませて要約したり、メール文を作成したり、時間のかかる業務を短縮させることが可能です。
一方、プライベートにおける活用方法は、晩ごはんの献立を質問したり、小説の執筆活動に役立てたりなど、無限の可能性が広がっています。
どこの会社がChatGPTを作りましたか?
ChatGPTを開発したのはアメリカのOpenAIです。OpenAIにはマイクロソフトが多額の出資を行っており、両社は深い関係性にあるといえます。
ChatGPTは無料で使えますか?
ChatGPTは無料で使えます。GPT-3.5というモデルが無料ユーザーに提供されており、課金しなくても利用可能です。ただ、あらゆるスペック面で上位モデルのGPT-4に劣ります。具体的には以下のとおりです。
- 生成されるテキストのクオリティが低い
- 画像生成機能が搭載されていない
- ファイル読み込み機能がない など
最新モデルのGPT-4oは、現在(2024年5月30日)無料ユーザーに開放されています。回数制限が設定されていますが、GPT-4の性能を試すいい機会です。
>>>【無料?】GPT-4oとは?できることや使い方、料金プランを解説!
ChatGPTはログインなしでつかえますか?
ChatGPTはログインなしで使えます。ただ、利用できるモデルはGPT-3.5です。詳細はこちらの記事をご覧ください。
>>>【非公式サイトに注意】ChatGPTはログインなしで利用できる!
ChatGPTは日本語に対応していますか?
ChatGPTは日本語に対応しています。ホーム画面・操作画面・テキストメッセージなど、基本的には日本語のみで利用可能です。しかし、一部機能を利用した際は英語表記になることがあります。詳細はこちらの記事で解説しています。
>>>ChatGPTの日本語での使い方を解説!設定方法は?ダウンロードできる?
ChatGPTは危険性がありますか?
ChatGPTはそこまで危険なサービスではありません。ただ、過去に情報漏洩のトラブルがあったことは事実です。機密情報の入力などは避けましょう。
ChatGPTのまとめ
今回は、生成AIのChatGPTについて解説しました。押さえておきたいポイントは以下のとおりです。
- ChatGPTはOpenAIが開発したサービス
- 無料プランと有料プランがある
- テキスト生成以外にも幅広い機能を搭載
- 出力結果が必ずしも正しいとは限らない
また、ChatGPTを使っているうえで、文字数制限や改行など、細かなトラブルが発生することもあります。その際はこちらのTipsを参考にしてください。
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