ChatGPTの文章校正は本当に使える?精度が上がる指示のコツや利用の注意点を解説!
ChatGPTでは、文章の誤字脱字や、表現の誤りなどをチェックする文章校正を行うことができます。文章校正をAIにお願いすることで、文章作成の手間が大いに短縮でき、業務効率に役立てることができるのです。
しかし、本当に文章校正に使えるのか注意点はないのかなど、気になっている人も多いかもしれません。どのように指示を出せば思い通りの文章校正を行ってくれるのか疑問に感じている人もいるでしょう。
そこで、この記事ではChatGPTを使った文章校正の方法、精度を上げるための指示のコツ、さらに知っておきたい注意点をまとめて紹介します。実際に使ってみた際に利用したプロンプト例も解説するので、文章校正をする際の参考にしてみてください。
目次
ChatGPTの文章校正とは
ChatGPTには、高度な自然言語処理技術が搭載されています。そのため送られたテキストの単語や文脈を正しく理解し、文法の誤りや改善案を提示して、文章校正を行うことができます。これが、ChatGPTの文章校正です。
文章校正はさまざまな場面で活用することができます。たとえばビジネスメールの文章、SEOブログの文章チェック、書類の校正などで使われます。ほかにもプレゼン資料の作成時や、自分で書いた文章をただ整えたいときなど、幅広い場面で活躍するでしょう。
そして文章表現や誤字脱字に誤りがないかも、すぐに確認できるのがChatGPTの特徴です。その結果、目視で文章校正を行うよりも大幅に時間が短縮できるというメリットもあります。
ChatGPTで文章校正する方法と精度を上げるコツ
ChatGPTで文章校正を行う方法は非常に簡単です。テキストボックスに校正したい文章を入力し、どのような目的で校正を行うのか指示を出すだけで、ChatGPTが文章校正を行ってくれます。
具体的な流れは次の通りです。
- 文章と目的を入力する
- ChatGPTの校正案を確認する
- ひとつの文章を複数回校正する
- 出来上がった文章を再度自力で校正する
ChatGPTの文章校正は、一度ではなく、複数回校正するのがおすすめです。何度も修正を行うことで、よりブラッシュアップされた文章となります。また、最後は自分の手で校正を行うと、より洗練された文章となるでしょう。
ここからは、ChatGPTの文章校正でさらに精度を上げるコツを紹介します。
制約条件や指示を具体的に行う
ChatGPTに文章校正を任せるときは、制約条件や指示を具体的に行うことが大切です。
たとえば次のように「丁寧な表現に直してください」「この文法を確認してください」「小学生でも分かりやすい表現に変えてください」などの指示を行うと、それにあった校正案を示してくれます。
反対に、指示を行わずに文章校正を行わせるとこちらの希望に合う文章校正を行わない可能性が高くなります。変えてほしくなかった文章に変更を加えたり、複雑な表現を使ったりする場合もあるでしょう。
SEO記事の文章校正の場合は、対策キーワードを必ず入れ込みたいという人も多いはずです。そのため、キーワードをとらないように指示を出しておくことも必要になってきます。
一つの文章に対して複数回の校正を行う
ChatGPTで文章校正を行ったら、一つの文章に対して複数回校正を行うようにしましょう。一回ではなく何度も校正を繰り返すことで、文章が整い、より読みやすい文章へと変わっていくからです。
一回の校正ではあまり良い表現にならなかったという場合でも、複数回の校正を行えば、ChatGPTがさらに良い表現を提案してくれる可能性もあります。より良い文章に整っていくので、何回も校正を行うことが大切です。
なお複数回の校正を行う場合は、過去の校正履歴も消さずにとっておくようにしましょう。前の校正パターンのほうがよかったという場合もあるからです。良い文章を組み合わせていき、一番洗練された文章を作っていってください。
最終的な判断や校正は自分で行う
ChatGPTの校正案はあくまでAIが考える校正案です。必ずしも正しいとは限りませんし、自分でもっと良い表現が思い浮かぶ場合もあるでしょう。そのため最終的な判断や校正は自分で行うようにしてください。
ChatGPTの指示通りの文章だと機械的で人間味の薄い文章に仕上がる可能性もゼロではありません。人の手で最終的に整えたほうが、読みやすく分かりやすい文章に直すことができるでしょう。
そのためChatGPTの出す校正案は、あくまでも完全に校正する前の下書きや草案だとしてとらえることが大切です。とはいえ自力で最初から校正を行うよりも、校正時間の短縮になることに変わりはありません。
ChatGPTで文章校正する際の注意点
ChatGPTでの文章校正は、自分では気づかなかった文法表現の間違いを指摘してくれたり、より良いアイデアを提案してもらえたりと非常に便利です。
その一方で、文章校正を行う場合に気を付けてほしいポイントが3つあります。
- 無料プランには利用制限がある
- 長文すぎると入力できない場合がある
- 情報の正確性を確認することはできい
文章校正を利用する際は、上記3つのポイントに注意しながら使うようにしましょう。さっそく、それぞれのポイントについてくわしく紹介します。
無料プランには利用制限がある
ChatGPTの無料プランには、時間制限が設けられています。ChatGPTの最新版GPT-4oを使う場合は、5時間以内に限られた回数しか使えないという制限です。
GPT-4oとは、GPT-3.5よりもハイクオリティな返答が期待できるAIモデルとなっています。より自然な受け答えが可能になっているため、文章校正でも大いに活躍してくれるでしょう。しかし、無料プランではGPT-4oを何時間でも使えるわけではないのです。
万が一使用時間に達した場合は、次の日にならなければGPT-4oを利用することができなくなります。そのため、長い時間使いたい場合などは、5時間以内に作業を終わらせる必要があると注意しましょう。
長文すぎると入力できない場合がある
ChatGPTには、文字数制限が設けられています。特に無料プランは有料プランに比べると入力できる文字数が少ないです。具体的に、無料プランの場合は入力文字数が約10,000文字、回答文字数は約2,000文字となっています。
そのため、ChatGPTは長い文章の校正にはあまり向いていません。万が一文章を入力することはできても、2,000文字以上の回答になってしまった場合は、途中で切られてしまいます。
ChatGPTで長文の文章校正を行いたい場合は、細かく文章を分けて校正を行うようにしましょう。段落や見出しごとにわけるなど、ChatGPTが2,000文字以内で回答できるよう配慮してあげることが大切です。
情報の正確性を確認することはできい
ChatGPTが文章校正を行う場合、情報の正確性を確認することはできない点に注意しましょう。
ChatGPTはさまざまな情報を学習していますが、学習しているデータの正誤までは判断できていません。そのため校正を依頼した文章の内容が正しいかどうかまでは、チェックすることができないのです。
また校正の際に、ChatGPT自身が新しい情報を取り入れてくる場合があります。しかし、その情報も正確であると判断することはできません。間違っている情報を正しいかのように扱う可能性も十分に考えられます。
そのためChatGPTに文章校正をしてもらったあとは、必ず自分自身の目で内容の正確性を確認しなおすようにしましょう。
ChatGPTで実際に文章校正させてみた
ここからは、実際にChatGPTに文章校正をさせてみた結果を交えながら、具体的な文章校正の仕方について紹介します。利用する際の参考にしてみてください。
誤字脱字の修正
まずはChatGPTに誤字脱字の修正を行ってもらいました。誤字脱字を見つけてもらいたい場合は、次のように入力します。
すると、ChatGPTは入力文に含まれた誤字脱字を見つけ、修正案を提示してくれます。
実際に誤字脱字の修正を行ってみたところ、的確に誤字脱字を見つけ出してくれました。漢字に変換し忘れた部分や文章入力の過程で余計な文字が入ってしまった文章、パッと見ただけでは見つけられない変換ミスなども発見し、修正してくれていたのです。
目視で誤字脱字チェックを行っても、見落としてしまうことは十分に考えられます。そのため目視で確認した後のチェックツールなどとして、非常に活躍してくれそうだなと感じました。
文法の確認
ChatGPTは、文法におかしな点がないかを確認するのも得意です。文法の確認を行ってもらいたい場合は、次のように入力します。
上記のように入力すると、ChatGPTは文章のねじれや不自然な語尾、誤った文法表現を見つけ出し、正しい文章に書き換えて、改善策を提示してくれます。
実際に利用した際も、文法的な誤りをすぐに見つけ出してくれました。どこが誤っていたのかも提示してくれたので、自分の中で文法への間違った理解を正すこともできると感じました。
ただし、文法の誤りを見逃してしまうこともあったので、最終的な目視によるチェックは必須です。
自然な日本語への修正
自然な日本語への修正も、ChatGPTに依頼することができます。文章を自然にしてもらいたいときはもちろん、翻訳した文章をより日本語らしく修正したいときなどにも活用できるでしょう。
自然な日本語に修正する場合は、次のように入力します。
上記のように指示することで、ChatGPTが文章を自然な日本語へと修正してくれます。
実際に使ってみたところ、不自然な文章を見つけ出ししっかりと直してくれたので、文章校正に大いに役立つなと感じました。
不自然な文章の校正と同時に、文法のチェックもあわせて行い修正してくれていました。日本語として正しい文法に直したいときにも、ChatGPTが活用できそうです。
ビジネスライクな表現への修正
ChatGPTは、文章表現をビジネスライクな表現に修正するのも得意としています。
表現の修正を行う場合は、次のような指示を出してください。
このように指示を出すことで、入力文をビジネスライクな表現に変更し、修正した箇所も提示してもらうことができます。
実際に上記のプロンプトで指示を出してみたところ、単語の意味はそのままに、より丁寧な言い回しに代えてくれたり、一人称をフォーマルな表現にしてビジネス文書で使えるよう整えてくれたりしました。
メールの送信時やプレゼンの際などの台本・資料の確認などに大いに活用できると感じました。
改善点の指摘
文章をより良くブラッシュアップしたいときなどは、ChatGPTに改善点を指摘してもらうのもおすすめです。
命令する際は、次のように入力します。
すると、元の文章をさらに良く改善するためのヒントをChatGPTが多数提示してくれます。
実際に使用してみると、より具体的な表現の仕方のアイデアを提示してくれたり、一人称や文末を統一することで洗練された文章になるというアドバイスをもらえたりしました。
さらにChatGPTが提示した改善点をもとに、変更した文章まで提示してくれたので、具体的な改善策が理解しやすかったです。文章の表現の幅が広がるので、何かもっといい表現はないだろうかと悩んだときに使ってみると良いなと感じました。
ChatGPTの文章校正で業務効率を高めよう
ChatGPTの文章校正は、自力での文章校正にかかる時間を大幅に短縮してくれる機能です。誤字脱字チェックや文法の誤りの確認などに利用することで、これまで自力で確認する際にかかっていた時間を大幅に短縮することができるでしょう。
その一方で、利用時間に制限があったり、長文の文章校正には向かなかったりという注意点も存在します。また必ずしも提示される情報が正しいわけではないので、校正後は自力での判断・校正が必須です。
とはいえ、ChatGPTを利用することで、業務効率が格段にアップするのは事実でしょう。文章の表現の幅も広がり、今までよりも良い文章を書けるようにもなるかもしれません。ぜひChatGPTの文章校正機能を今後の文章作成に役立ててみてください。
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