
サイテーションとは?SEO・MEO対策での効果や具体的な獲得方法を紹介!
SEOやMEOを強化するためには、検索エンジンからの評価を高めることが重要です。その中で注目されているのが「サイテーション」という要素です。自社へのリンクが貼られてなくても、他サイトやSNS上で自社の情報が取り上げられていれば、検索評価につながる可能性があるという仕組みです。
本記事では、サイテーションの基本的な意味から、SEO・MEOにおける効果、実際にサイテーションを獲得するための具体的な方法までを初心者向けにわかりやすく解説しています。獲得したサイテーションを調べる方法もあるので、これからSEOやMEO対策に取り組む予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
サイテーションとは

サイテーション(Citation)とは、言葉の意味自体は「引用」「言及」を指します。SEOやMEOにおいては、他サイトやニュース記事、SNSなどで企業名・商品サービス名・住所・電話番号・サイト名が記載されている状態を指します。
同業種のメディアに自サイト名が掲載されている、SNSや口コミで商品名を含めた感想が投稿されている場合は、サイテーションを獲得しています。自社に関する情報が明記されている状態を指すので、必ずしもリンクが貼られている必要がありません。
サイテーションと被リンクの違い
サイテーションと被リンクの違いは「リンクの有無」と「SEOへの影響」です。
サイテーション | 〇〇っていうお店、安い割にボリュームがあって最高! |
---|---|
被リンク | 出典:<a href=”サイトURL”>企業名・サイト名</a> |
そもそも被リンクとは、外部の他サイトから自社サイトへのリンクが貼られることです。良質な被リンクが多いと、ドメインパワーが上がりSEOで上位表示しやすくなります。
一方でサイテーションは、リンクは不要です。自社の企業情報やサービスに関することが明記されている状態を指します。SEOに直接的な効果はありませんが、他サイトやSNSで紹介されることで、話題性や認知度が向上して検索されやすくなります。
サイテーションの歴史と進化
サイテーションの概念は、学術論文における引用(citation)から派生し、インターネット上で特定のビジネスやWebサイトが他のサイトやメディアで取り上げられることを指します。1990年代後半、検索エンジンはウェブページの評価基準として被リンクを重視していましたが、Webの進化とともに、リンクがない引用もランキングに影響を与えるようになりました。
現代では、サイテーションの質と一貫性がSEOやMEOにおける信頼性評価の鍵となっています。さらに、SNSの普及により、ユーザーが特定のビジネスやサービスについて言及する機会が増加し、検索エンジンはSNS上での引用も評価の対象とするようになりました。このように、サイテーションはWebの進化とともにその役割を拡大し、SEOやMEOにおいて重要な要素となっています。
SEOやMEOにおけるサイテーションの効果

サイテーションは、SEOやMEOでは重要な役割を果たす存在です。それぞれでの効果をわかりやすく解説していきます。
サイテーション評価はSEOに有利
先述した通り、サイテーションは間接的にSEOに繋がります。話題に上がることで、企業ないしはサービスの認知度が上がり「指名検索」されやすくなります。多くのユーザーがサイトに訪れることで、有益な情報があると認識されやすくSEOに有利となるでしょう。あわよくば、リンクを貼ってもらえれば、サイテーションと一緒に被リンクも獲得できます。
MEOでは視認性が高くなるので重要
MEOは、「マップエンジン最適化(Map Engine Optimization)」の略で、地図検索で自社の店舗情報を上位に表示させるための施策です。視認性が高く、検索ユーザーにとって目立つ情報があるほど上位表示されやすくなります。
ローカル検索結果では、主に関連性、距離、知名度などの要素を組み合わせて最適な検索結果が表示されます。
Googleビジネスプロフィール ヘルプ
SNSを含むインターネット上での話題性は「知名度」に直結します。そのため、サイテーションはMEOにおいて非常に重要な要素と言えるでしょう。また、MEOでは口コミの内容も評価対象となるため、企業名やサービス名を明記してもらうことで、サイテーションとしての効果も期待できます。
サイテーションの主な種類

サイテーションでの紹介のされ方には、いくつかのパターンがあります。ここでは、代表的な3つの種類を紹介します。
企業情報(NAP情報)の掲載
Googleマップやポータルサイトなどに、以下のような企業情報を掲載した際、サイテーションとして扱われます。掲載自体は、全て自社で大丈夫です。
- 企業名・店舗名
- 住所
- 電話番号
- 商品・サービス名
- サイト名
ただし、掲載する情報の表記は全て統一させてください。略称や通称、住所の書き方不一致などはサイテーションとしてみなされません。「〇〇株式会社、〇〇(株)、〇〇 Co., Ltd.」などの表記ゆれはNGです。
商品・サービス名が入った口コミ
Googleマップやレビューサイト、ブログなどに投稿された口コミの中で、自社の商品名やサービス名が書かれているものも、サイテーションとして評価されます。
「○○の対応が丁寧だった」「△△プランのコスパが最高!」など、名前がしっかり書かれていれば、リンクがなくても検索エンジンは”言及された”と判断します。このような口コミが自然に増えていくことで、企業やサービスの信頼性・認知度アップにつながり、SEOやMEOにも良い影響を与えるでしょう。
SNSでの紹介や投稿
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで、実際に利用した人が感想を投稿してくれることがあります。これもサイテーションの1つとなります。
「△△で美味しそうなパン買ったよ!」「#〇〇店」といった投稿やハッシュタグに、企業名や商品・サービス名が含まれていればサイテーション獲得となります。とくにハッシュタグを使った投稿は拡散力もあるため、話題性や信頼性アップにもつながります。SNSで自然に投稿してもらえるような工夫をして、サイテーション対策をしましょう。
サイテーションを獲得するための対策方法

ここでは、サイテーションを獲得するための具体的な対策方法について紹介します。以下に、主な対策方法とその難易度を一覧でまとめました。
対策方法 | 難易度 |
---|---|
Googleビジネスプロフィールに登録 | ★☆☆ |
ポータルサイトに情報掲載 | ★☆☆ |
口コミを集める | ★☆☆ |
SNSでの投稿を促す | ★★☆ |
広告出稿によるメディア掲載 | ★★☆~★★★ |
業界ブログ・地域メディアで紹介される | ★★☆ |
インフルエンサーに依頼 | ★★★ |
星1のものは、今すぐにでも始められる簡単なものです。それぞれの対策方法について解説していくので、できそうなことから始めてみてはいかがでしょうか。
Googleビジネスプロフィールに登録
Googleビジネスプロフィールマネージャーとは、Googleが無料で提供する、ビジネスに関する管理ツールです。
- ビジネス名
- 郵便番号・住所
- 電話番号・サイトURL
- メインカテゴリー・追加カテゴリー
- 営業時間・定休日
- ビジネス情報
- ロゴ・カバー写真
上記のような情報を正式名称で登録しておけば、Googleマップ上に店舗を掲載できます。ネット上に掲載される情報なので、サイテーション扱いとなります。MEO対策にもつながるため、サイテーションとあわせて効果が期待できるでしょう。
ポータルサイトに情報掲載
食べログ、ホットペッパービューティー、エキテンなどのポータルサイトにも、Googleビジネスプロフィールに登録したものと同じ情報を掲載しましょう。掲載する情報が複数のサイトで一致していると、Googleにとって「信頼できる情報」と判断されやすくなります。これにより、MEOにも好影響を与えます。
ポータルサイトによってはGoogleビジネスプロフィールから店舗情報の自動取得が行われる場合があります。ただし、誤った情報が掲載されていることもあるため、定期的にチェック・修正することが大切です。
口コミを集める
Googleやレビューサイト、自サイトなどで口コミを集めるのも効果的です。ポジティブな口コミは、ユーザーの信頼を獲得できるうえ、認知度や人気度向上にも繋がります。MEOとしても評価が上がりやすいですし、ユーザーに良いお店と認識してもらいやすく集客として成功するでしょう。
ただし、口コミの強要はNGです。Googleの規約違反になるうえ、ステマ(ステルスマーケティング)と判断される可能性があります。
SNSでの投稿を促す
SNSで商品・サービス名を出してもらえれば、拡散力を期待できますし、口コミから集客に繋がることもあるでしょう。「ハッシュタグキャンペーン」などのイベントを開催すれば、通常よりたくさんの投稿をしてもらえるかもしれません。その際、「#○○カフェ春の新作」「#△△店SNSキャンペーン」のようにハッシュタグに名前を入れておけば、かなりの効果が出るでしょう。
広告出稿によるメディア掲載
実は「広告」もサイテーションに含まれます。とくにリスティング広告(検索連動広告)・SNS広告がおすすめです。表示される回数が多くなりやすいので、ユーザーが企業名や商品・サービス名を目にする機会が増えます。認知度向上・ブランディング強化にも繋がるでしょう。広告費が必要になりますが、比較的短時間でインプレッションを増やせます。
業界ブログ・地域メディアで紹介される
業界に特化したブログや、地域の情報サイトなどに自社のサービスや商品を取り上げてもらうことも、サイテーションとして評価されます。
たとえば、新商品のリリースやイベント情報などをプレスリリースとして発信すれば、ニュースメディアや地域メディアに掲載されるでしょう。掲載された記事に企業名やサービス名が書かれていれば、それだけでサイテーションの対象です。専門性や信頼性の高いメディアに紹介されることで、検索エンジンからの評価も上がりやすくなります。
インフルエンサーに依頼
YouTubeやX(旧Twitter)、Instagramなどで影響力を持つインフルエンサーに依頼するのも1つの手です。大勢のファンがついているので、話題にしてもらえれば一瞬で認知度向上ができるでしょう。その際は、「PR」「AD」など依頼したものだとわかる表記をしてもらってください。ステマ規制が入るリスクがあるからです。
なお、インフルエンサーによって得意ジャンルがあります。商品・サービスと親和性が高い人に依頼をしたほうが効果が出やすいです。
補助施策:構造化データのマークアップ
サイテーションそのものを増やす方法ではありませんが、検索エンジンに情報を正確に伝えるために、自社サイトの「構造化データのマークアップ」を行うのもおすすめです。
構造化データとは、Webサイトのページ内容を検索エンジンにわかりやすく伝えるためのソースコードのことです。自社のWebサイト内で会社名・住所・電話番号などをデータ形式で記述しておけば、Googleのロボットが正しい情報と認識しやすくなります。
他のサイトで紹介されている情報と一致していることを示せるので、サイテーションの信頼性がアップします。
獲得したサイテーション状況の調べ方

獲得したサイテーションの状況は、自分で調べることができます。大手検索エンジン「Google」「Yahoo!」に分けて、調べ方を紹介していきます。
Googleで検索する

Googleでサイテーションを調べる時は、検索窓に以下を入力してください。
- “調べたいキーワード” -site:自サイトURL
たとえば、「”iPhone 16 Plus” -site:https://www.apple.com/」と入力したとします。上記の画像のように、公式サイトを覗いたサーテーションが表示されるようになります。Googleでは、他サイトだけでなく、YouTubeや画像のサイテーションも確認できます。
Yahoo!のリアルタイム検索を利用

Yahoo!では「リアルタイム検索」を使って、X(旧Twitter)上のサイテーションを調べられます。検索窓に調べたい商品・サービス名を入れるだけです。
X(旧Twitter)上のサイテーションのみしか表示されないので、Googleでの調べ方と併用すると良いでしょう。
ネガティブなサイテーションは不利になるので注意

自社情報が間違っているもの、クレームや低評価レビュー、批判などのネガティブなサイテーションは、企業の信頼度を損ねるリスクがあります。MEOとしても評価が低いと順位が上がりにくくなります。
そのため、常日頃からネガティブなサイテーションをもらわないように意識してください。情報更新はマメに行う、顧客対応を丁寧にするといった対策だけでも、ネガティブなものが減るはずです。
もしネガティブなサイテーションがあった場合は、掲載されている運営元に削除依頼を出してみてください。情報の誤認や誹謗中傷であれば対応してもらえるかもしれません。削除できない場合は、真摯に受け止め改善するようにしましょう。
まとめ

サイテーションは、リンクが貼られていなくても、企業名やサービス名などが他のWebサイトやSNSで紹介・記載されていれば評価されるという、SEOやMEOにおいて注目されている要素です。
たとえば、口コミやブログ記事、SNS投稿などで「〇〇のサービスが良かった」「△△というお店に行ってきた」と書かれていれば、検索エンジンが信頼できるお店と認識してくれます。これにより、認知度や話題性が高まり、間接的に検索結果での評価にもつながります。
今回ご紹介したように、Googleビジネスプロフィールへの登録や、ポータルサイトへの情報掲載、口コミを自然に集める工夫など、サイテーションを増やす方法はいろいろあります。どれも、すぐに始められるものばかりなので自社に合った方法を試してみてください。
コツコツと信頼を積み重ねていくことで、サイテーションの数や質も自然と増えていきます。SEOやMEOの強化にもつながるので、ぜひ継続的に意識してみましょう。
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