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クローリングとは?スクレイピングとの違いとSEO対策で重要になる理由

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SEO

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Webサイトを運営する場合、ページがクローリングされているかは非常に重要な問題です。ですが、そもそもクローリングとは何か、サイト運営やSEOにはどのような影響があるのかなど、疑問も多いでしょう。

そこで、クローリングの仕組みやスクレイピングとの違い、クローリングされやすくするための方法を解説します。

正しい知識を身につけて適切な対策を行うことで、クローリングの効果を最大化できます。ぜひ最後まで読み進めて、サイト運営に役立ててください。

クローリングとは?SEOへの影響は?

クローリングとは、クローラーというプログラムがWebサイトを巡回し、ページの情報を収集する技術のことです。

主に検索エンジンに活用されており、クローリングによってWebページを発見、評価することで、検索結果に表示される仕組みです。

また、クローラーは主にリンクを辿りながらページを巡回しているため、リンクが適切に設定されていないとWebページが発見されにくくなります。そのため、Webサイトを運営する場合はクローリングを意識したサイト設計が重要です。

検索エンジンにおけるクローリングの仕組みと役割

クローリングは検索エンジンの基盤となる仕組みであり、主に以下の3つの役割を担っています。

  • 検索エンジンのデータベースに登録
  • Webサイトの構造やリンクの理解
  • 更新情報の理解とデータベースの書き換え

まず、クローリングによって新しいWebページを迅速に素早く見つけ、情報を整理して検索エンジンのインデックスに登録します。これにより、ユーザーが検索した際に関連性の高いページが表示されるようになります。

また、クローラーはリンクを辿りながらページを移動します。その過程でWeb全体の構造や各ページの相互関係を把握し、関連性の高い情報を効率的にユーザーに届けています。

さらに、新規の登録だけではなく情報の更新を認識する役割も担います。インデックス登録したWebページにも訪問し、更新情報があった場合は登録されている情報を更新しているのです。

>>>インデックスとは?SEOの効果と確認方法や登録されない要因・促す方法

SEOにおけるクローリングの重要性

SEOにおいて、クローリングを意識したサイト運営は非常に重要です。まず、クローリングによってWebページがインデックス登録されなければ、そもそも検索エンジンに表示されることがありません。

また、新規で公開した場合だけではなくページを更新した場合にも重要です。古い情報が残っている場合、ページの評価が下がってしまう可能性があります。そのため、情報を更新して、データベースに最新情報を登録してもらうことが大切なのです。

ただし、どれくらいの頻度でクローリングされるのかは、サイト全体の評価やリンクの繋がりによります。また、新規で公開しても全くリンクが繋がっていなければ、クローリングが非常に遅くなる場合があります。そのため、SEO対策する際はいかにクローリングされやすいかが求められます。

クローリングは、検索エンジンの基礎となる仕組みです。クローリングの役割を理解して適切に対応できなければ、SEOで高い評価を得ることは難しいでしょう。

クローラーとクローラビリティ

クローリングを理解するためには、「クローラー」と「クローラビリティ」についても把握する必要があります。

クローラーは、検索エンジンがWebサイトの情報を収集するためのプログラムです。検索エンジンごとに種類が異なりますが、日本ではGoogleのシェア率が7割を超えているため、基本的にはGoogleのクローラーを意識することになります。

クローラビリティは、クローラーがWebサイトをスムーズに巡回しやすい状態を指します。例えば、クローラーはリンクを辿って巡回するため、関連性のあるページへのリンクが用意されているページは、クローラビリティが高いといえます。

また、サイトマップの作成もクローラビリティを高める方法の一つです。サイトマップを作成して検索エンジンに送信することで、サイトにはどのようなページがあるのかを理解できるようになります。

クローラーとクローラビリティは、SEOにおいて欠かせない要素です。クローラーが効率よく情報を収集できる環境を整えることで、Webサイトの検索結果表示が向上し、アクセス数の増加につながります。

参考:Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats

クローリングとスクレイピングの違いとは

クローリングに近い機能として、スクレイピングがあります。共にWeb上で情報を収集する技術ですが、それぞれ目的と方法が異なります。

スクレイピングは、特定の情報のみを抽出する技術です。例えば、価格比較サイトから特定の価格や商品名だけを抽出したい場合は、スクレイピングを行います。HTMLの構造を解析し、必要な部分のみを抜き出すのです。

それに対し、クローリングは世の中にあるWebページの巡回と、ページ全体の情報収集を目的とします。そのため、特定のデータだけを取得するスクレイピングとは、目的が明確に異なるのです。

検索エンジンのクローラーの特徴

検索エンジンのクローラーは、検索エンジンによって複数の種類があります。また、読み込めるファイルも一つではありません。

ここでは、検索エンジンにおけるクローラーの特徴と、それぞれの違いについて解説します。ぜひ、クローラーの理解を深める参考としてください。

クローラーの種類

検索エンジンのクローラーは、GoogleのGooglebot以外にも様々な種類があります。以下は、代表的なクローラーです。

  • Googlebot(Google)
  • Bingbot(Bing)
  • Yahoo Slurp(海外のYahoo)
  • Baiduspider(百度)
  • Yetibot(Naver)

海外のYahooは専用のクローラーがありますが、日本のYahooはGoogleと同じクローラーが利用されています。また、PC用やスマートフォン用、画像検索用など、同じクローラーの中にも様々なクローラーが存在します。

クローリングするファイルの種類

検索エンジンのクローラーは、Web上のさまざまなファイルを巡回し、情報を収集します。特にGoogleでは、以下のようなファイルが収集されていると明記されています。

  • HTML
  • 画像
  • 動画
  • JavaScript
  • CSS
  • PDF
  • その他の XML
  • JSON
  • シンジケーション
  • 音声
  • 地理データ

※引用元:クロールの統計情報レポート

テキストや画像のように、何が記載されているかを解析するだけではなく、CSSやJavaScriptも登録しています。これらのファイルはページの表示速度に影響を与えるため、できるだけソースを最適化して、容量を軽くすることが大切です。

またPDFも登録の対象となるため、SEOを意識して作成することが大切です。

SEO効果を向上させるクローリング対策7選

クローリング対策を適切に行うことで、SEO効果が向上します。ここでは、特に効果的な7つのクローリング対策について解説します。

戦略的にクローリング対策を行うことで、検索エンジンが効率よくWebサイトの情報を収集し、インデックスに登録しやすくなるでしょう。

①XMLサイトマップを送信する

XMLサイトマップは、Webサイトのページ構成を一覧にしたファイルです。これを検索エンジンに送信することで、クローラーが効率的にサイトを巡回できます。

特に新しく作成したサイトでは、クローラーが全てのページを見つけるのに時間がかかる場合があります。そこで、XMLサイトマップをGoogle Search Consoleに送信することで、インデックスに登録しやすくなるのです。

まず、Google Search Consoleにログインし、「サイトマップ」を選択します。そして、「新しいサイトマップの追加」ボタンをクリックし、サイトマップのURLを入力して送信します。これにより、クローラーが効率的にサイトを巡回し、インデックスに登録するプロセスがスムーズになります。

>>>サイトマップとは?HTMLやXMLの違いや作成方法を解説!

②インデックスリクエストを送る

インデックスリクエストは、特定のページを検索エンジンに迅速にインデックスさせるための方法です。新しいページを公開したり、既存のページを大幅に更新した際には、インデックスリクエストを送ることで、優先的にクローリングされやすくなります。

方法としては、まずGoogle Search Consoleにログインします。そして、ページ上部にある検索窓に、インデックスさせたいページのURLを入力します。次に、「インデックス登録をリクエスト」ボタンをクリックすると、そのページがクローラーによって早期にインデックスされるようになります。

ただし、リクエストを送っても必ずすぐに対応される訳ではありません。また、リクエスト回数には一日の上限があります。そのため、他の方法と並行して取り組む必要があります。

③内部リンクを適切に設置する

内部リンクは、Webサイト内のページ同士をつなぐリンクです。適切に内部リンクを設置することで、クローラーが効率的にサイトを巡回し、全てのページをインデックスに登録しやすくなります。

また、重要なページには複数の内部リンクを設置することで、クローラーの巡回頻度を高めることができます。そのため、評価を高めたいページにはできるだけ多くの内部リンクを設置することが推奨されます。

ただし、設定しすぎるとスパム扱いされるリスクがあるので、注意が必要です。また、逆に全く内部リンクがない場合はクローラーがページに辿り着けないため、認識されるのが遅くなります。

>>>内部リンクとは?SEOに効果的な貼り方のコツやチェックの方法

④クローリングされたくないページを対策する

会員限定のコンテンツやテストページなど、情報が少ないページやアクセスできないページは、評価が下がる可能性があります。そして、ページの低評価がサイト全体の低評価に繋がる可能性があります。こうしたページには、クローリングされない設定を行うことが大切です。

クローリングされたくないページには、noindexやrobots.txtファイルを使用してアクセスを制限することが効果的です。noindexの設定は、ワードプレスやメタタグに記述することで対応が可能です。

こうした対策を行うことで不要なページがインデックスされるのを防ぎ、サイト全体のSEO効果を向上させることができます。

>>>noindexとnofollowとは?得られるSEO効果と設定方法・使用の注意点を解説!

⑤画像やソースの容量を圧縮する

Webページの読み込み速度は、SEOにおいて非常に重要な要素の一つです。評価項目の一つとして挙げられるだけでなく、ページの読み込みが遅いと、クローラーがサイト全体を効率的に巡回できずにインデックスが遅れることがあります。

例えば、容量の大きな画像ファイルは圧縮を行いCSSやJavaScriptはソースを最適化して容量を減らしましょう。

また、Minifyという手法を用いて不要なスペースや改行を削除することで、ファイルサイズを小さくできます。CSS MinifierJavaScript Minifierといったサイトで圧縮が可能なので、ぜひ参考にしてみてください。

⑥サーバーの最適化を行う

Webサイトのパフォーマンスを向上させるためには、サーバーの最適化も不可欠です。サーバーが適切に最適化されていないと、ページの読み込みが遅くなり、クローラーがサイトを効率的に巡回できません。そのため、サーバーの最適化を行うことが重要です。

具体的には、キャッシュの設定を適切に行うことが挙げられます。キャッシュを使用することでサーバーの負荷を軽減し、ページの読み込み速度を向上させることができます。

また、CDN(Content Delivery Network)を利用することで、ユーザーの地理的な位置に関係なく迅速にページを配信することが可能です。これにより、グローバルにユーザーがいる場合でも、快適なアクセスが提供されます。

サーバーの最適化を行うことでサイト全体のパフォーマンスが向上し、クローラーが効率的にサイトを巡回できるようになるでしょう。

⑦リンク切れページをなくす

リンク切れページは、SEOにおいて大きな問題となります。クローラーがリンク切れページに遭遇すると、そのページが存在しないのでクローリングが中断され、インデックスの効率が低下します。そのため、リンク切れページをなくすことが重要です。

リンク切れページをなくすためには、定期的にサイト全体のリンクをチェックし、リンク切れが発生していないか確認することが必要です。ahrefsやdead-link-checker.comなど、リンク切れを確認するツールもあるので、効果的に活用すると管理を効率化できます。

リンク切れを発見した場合は、速やかに修正するか、リダイレクト設定を行うことで、ユーザーが適切なページに誘導されるようにします。例えば、404エラーページをカスタマイズし、TOPページなどに簡単にアクセスできるようにすることも効果的です。

これらの取り組みを行うことでSEO効果が向上し、サイトの検索順位が上がります。

クローラビリティを確認する方法

クローリングが適切に行われていることは、SEO対策において欠かせません。ですが、適切にクローリングされているかを確認する方法は、多くありません。

ここでは、クローラビリティを確認するための二つの方法を紹介します。

Google Search Consoleで確認する

一つ目は、Google Search Consoleを活用して確認する方法です。Google Search Consoleを使うと、どのページがクローリングされているか、最後にクローラーが訪問したのはいつかを、確認できます。

まず、Google Search Consoleにログインし、確認したいサイトを選択します。左側のメニューにある「インデックス作成」「ページ」を選びます。ページが遷移したら、続けて「インデックスに登録済みのページのデータを表示」をクリックしましょう。この操作をすることで、インデックスされているページと、最後にクロールされた日付を確認できます。

また、「インデックスに登録済みのページのデータを表示」をクリックしたページには、インデックスされていないページとその原因が記載されています。その情報を元にページを修正することで、クローラビリティを高めたりインデックスを改善したりできます。

Webサーバーの生ログを解析する

もう一つの方法は、Webサーバーの生ログを解析することです。生ログはサーバーにアクセスした全てのリクエストの記録で、誰がいつ、どのページにアクセスしたのかが記載されています。

アクセス情報の中にはクローラーの情報も記載されているため、生ログを解析することでクローリングされているかがわかるのです。

生ログを解析するには、まずサーバーのアクセスログを取得します。レンタルサーバーであれば、ほとんどの場合はサーバーの管理画面からダウンロードできます。

ログファイルをダウンロードしたらテキストエディタで開き、クローラーのユーザーエージェント名(例:Googlebot)を検索します。これにより、クローラーが訪問したページやその頻度を確認できます。

また、生ログ解析を通じて、クローラーが特定のディレクトリを避けている場合、そのディレクトリに問題がある可能性があります。例えば、robots.txtファイルでそのディレクトリを誤ってクローリング禁止に設定している場合が考えられます。このような問題を特定し、修正することで、クローラーの巡回効率を向上させることが可能です。

生ログ解析は手間がかかりますが、非常に詳細な情報を得ることができ、クローラビリティを向上させるための有効な手段です。

まとめ

クローリングとは、検索エンジンがWebサイトの情報を収集する仕組みです。クローリングはSEO対策において重要です。適切にクローリングされることで、検索エンジンのインデックスに登録されやすくなります。

また、よりクローリングされやすくするためには、サイトマップを作成したり、内部リンクを適切に設定したりすることが効果的です。こうした取り組みにより、クローリングを最適化できるでしょう。

クローリングは、SEO対策の基礎とも言えます。適切に理解し、対策していきましょう。

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この記事を書いた人

ささき
2019年にサングローブに中途入社。入社前は音楽業界で営業、商品開発、SNS運用などに携わっていた。現在はSEO運用サポートを経て、メディア運営・執筆に取り組んでいる。

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