
ChatGPTによるプレゼン資料の作成方法とは?クオリティを上げるコツや効率化のポイント
ChatGPTを活用すると、効率よく質の高いプレゼン資料を作成することができます。パワーポイントと連携させたり、ChatGPT単体で資料を作成したりすることもできるため、業務効率の向上に役立ちます。
ただし、期待通りの資料が完成するのか、実際に現場で使えるのかなど、不安を感じる人も少なくありません。
そこで、ChatGPTを活用したプレゼン資料の作成方法やメリット・デメリット、資料の質を高める方法を解説します。プレゼン資料作成が苦手な方や、業務効率を高めたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
ChatGPTによるプレゼン資料の作成方法とは?

ChatGPTによるプレゼン資料の作成方法は、三種類あります。資料作成の効率が向上するため、それぞれの手順をぜひ覚えておきましょう。具体的には、以下の方法でプレゼン資料の作成が可能です。
- ChatGPTでパワーポイントのマクロを作成する
- パワーポイントにアドインを追加する
- ChatGPTのプラグインを活用する
それぞれの具体的な手順を解説します。
▼合わせて読みたい
ChatGPTの使い方とは?始め方や料金プラン、コツを解説!
ChatGPTでパワーポイントのマクロを作成する
一つ目の方法は、ChatGPTでパワーポイントのマクロを作成することです。
パワーポイントは、VBAと呼ばれるプログラミング言語を使用することで業務を効率化し、自動化することが可能です。ChatGPTでVBAマクロを生成することで、プレゼン資料を作成することが可能になります。
具体的な手順は以下のとおりです。
- スライドの構成をChatGPTで生成する
- 生成された構成案をもとにVBAコードを生成する
- 生成されたコードをコピーし、パワーポイントのマクロ編集画面に貼り付けたうえで実行する
- 動作確認を行い調整をする
まずはChatGPTに、プレゼンのテーマ、プレゼンを行う相手、必要な枚数、必須のスライドなどを指定し、構成案を作成してもらいましょう。
続いて、「PowerPointのマクロで生成するためのコードを生成してください」とプロンプトを入力しましょう。プロンプトを入力するとVBAコードが生成されるため、内容をコピーします。
VBAコードをコピーしたら、パワーポイントを開きます。編集画面の「表示」メニュー内に「マクロ」のボタンがあるため、クリックしてコードの編集画面が開き、コピーしたVBAコードを貼り付けて実行しましょう。
実行するとスライドが生成されます。もちろん、テキストや見出しを調整したり新たに作成したりする必要がありますが、同じくChatGPTに草案を作成してもらうことで、効率を高めることが可能です。
パワーポイントにアドインを追加する
二つ目の方法は、パワーポイントにChatGPTのアドインを追加する方法です。アドインを追加することで、パワーポイント上でChatGPTにプロンプトを入力してスライドを作成したり添削ができるため、より効率的に資料を作成できるようになります。
アドインの追加方法は以下のとおりです。
- パワーポイントを開く
- ホームタブ内の「アドイン」を選択
- アドインストアから「ChatGPT for PowerPoint」を探す
- 「今すぐ入手」のボタンからアドインをインストール
アドインの追加が完了したら、続けて以下の手順でChatGPTを活用しましょう。
- パワーポイントのアドインタブ内からChatGPTを起動する
- 「Add topic or prompt here」のフォーム内にプロンプトを入力する
アドインの活用は、マクロを作成するよりも手軽に、より直感的に操作できるのがメリットです。
ChatGPTのプラグインを活用する
ChatGPTには多くのプラグインがあるため、プレゼン資料作成向けのプラグインを活用することでスムーズにプレゼン資料を作成できます。
特におすすめのプラグインは、「Presentation and Slides GPT: PowerPoints, PDFs」です。質の高いプレゼン資料を作成できるプラグインとして高い評判を得ていますが、データのダウンロードは有料であるため、無料で全機能を利用できるわけではない点に注意しましょう。
▼合わせて読みたい
【おすすめ一覧】ChatGPTのプラグインとは?入れ方から使い方まで徹底解説!
ChatGPTでプレゼン資料を作成するメリット

ChatGPTでプレゼン資料を作成する方法は、業務効率を高められる以外にもさまざまなメリットがあります。特に注目したいのは以下の三つのポイントです。
- 構成やテキスト・表を少ない労力で作成できる
- ターゲットや要望に合わせて柔軟に調整できる
- リサーチをしながら構成や内容を作成できる
それぞれのメリットについて、解説します。
構成やテキスト・表を少ない労力で作成できる
ChatGPTでプレゼン資料を作成する一番のメリットは、プレゼン資料作成に必要な労力を抑えられることです。
ChatGPTを活用すれば、テーマや要点を伝えるだけで簡単に構成案を作成できます。スライド内で使用する説明文やキャッチコピーの草案、補足説明に適した画像を簡単に作成できるため、ゼロから考える手間が大幅に減ります。
特に、プレゼン資料に何を記載したらいいかわからない、伝わりやすい構成がわからないという方にとって、強力なツールとなるでしょう。
ただし、生成されたコンテンツは正確でない場合があるため、ファクトチェックは必須です。それでも、簡単に土台を作れるという意味で大きなメリットがあります。プレゼン資料作成に時間がかかってしまう人は、ChatGPTによるサポートを検討してみましょう。
ターゲットや要望に合わせて柔軟に調整できる
ターゲットや要望に合わせて、資料を柔軟に調整できる点もメリットの一つです。構成を作成する段階で、プレゼンを行う相手や強調したい内容、必ず入れたいデータなどを伝えておくことで、ChatGPTは柔軟に構成案を作成してくれます。
また、完成された構成を見て、もう少しボリュームを増やしたい、見出しを大きくしたい、新たな要素を入れたいなどの要望があれば、プロンプトで伝えるだけで簡単に調整が可能です。デザインやレイアウトの調整も、プロンプトを入力することで自動的に調整できます。
細かく指定したり修正したりすることで、プレゼン資料の品質を高めていけるでしょう。
リサーチをしながら構成や内容を作成できる
ChatGPTを活用すれば、リサーチを行いながら素早く内容を修正することも可能です。 通常、新たにリサーチが必要な場合は、情報を収集し、整理したうえでテキスト化する必要があります。
しかし、ChatGPTを活用すれば、リサーチとテキスト化、データ化を同時に行うことが可能です。 また、アドインを使ってリサーチを行い、結果の中から必要な情報だけを抽出して資料に活用するよう指示し、プレゼン資料に反映させることも可能です。
作業量を削減しながらプレゼン資料の質を向上させられるため、業務の生産性向上にもつながるでしょう。
ChatGPTでプレゼン資料を作成する際の注意点

ChatGPTでプレゼン資料を作成するのは、メリットばかりではなく注意点もあります。特に気をつけたいのが以下の三点です。
- 情報の正確性・信頼性を確認する
- 機密情報は入力しない
- 著作権を侵害していないか確認する
それぞれ、くわしく解説します。
情報の正確性・信頼性を確認する
ChatGPTで生成された内容は、必ずしも正確であるとは限らないため、活用する際は情報の正確性や信頼性を確認する必要があります。
ChatGPTが出力するデータは、リアルタイムに取得したものではないため、情報が古い場合があります。また、ハルシネーションと呼ばれる、誤った情報を正しい内容であるかのように出力してしまうこともあるため、注意が必要なのです。
ChatGPTはあくまでプレゼン資料の土台作成のために活用し、ファクトチェックは欠かさずに行いましょう。
機密情報は入力しない
ChatGPTを活用してプレゼン資料作成を作成するときは、機密情報を入力しないように注意が必要です。ChatGPTではユーザーとの対話履歴も含めてデータ収集を行っているため、会社の機密情報や個人情報などを入力すると、情報漏洩が起こる可能性があるのです。
過去には、社内の機密コードをAIに入力したために、内容が流出してしまったという事件も発生しています。
もし機密情報や個人情報が流出してしまうと、大きな信用問題に発展することになります。資料内に重大な情報を記載したい場合は、ChatGPTではなく自らの手で加筆することが大切です。
著作権を侵害していないか確認する
ChatGPTを活用してプレゼン資料を作成する際は、著作権を侵害していないかをチェックすることも重要です。
ChatGPTが学習しているデータには著作権の対象になるテキストや画像が含まれる場合があります。そのため、生成されるものはコピーコンテンツである恐れがあるのです。社内向けの資料であればリスクは比較的低いものの、それでも必要がなければ使わない方が安心です。
機密情報と同様に、著作権問題も信用問題に発展する可能性があります。ChatGPTが生成した文章やデータはそのまま使用するのではなく、表現を変更したり、出典を確認したりという対策を行いましょう。
ChatGPTのプレゼン資料作成で質を高めるポイント

ChatGPTは、適切に活用することでプレゼン資料の質を高められます。特に意識したいのが以下の三つのポイントです。
- 出力形式や表現は具体的に指示を出す
- テキスト例や参考情報を提供する
- 参考データが長文の場合は分割する
それぞれについて解説します。
出力形式や表現は具体的に指示を出す
ChatGPTで生成するプレゼン資料の質を高めるためには、出力する形式や表現などを具体的に指定してプロンプトを作成することが大切です。
具体的な指示がない場合は汎用的な回答になりやすいため、修正を重ねても期待した内容にならない場合があります。また、プレゼン資料を作成する前に必要な情報をChatGPTに確認してみるのも良いでしょう。
ただし、長すぎるプロンプトは正しく処理できず、指示した内容が反映されない場合があります。そのため、初めは入れる内容やトンマナだけを指定し、出力された内容に合わせて少しずつ調整していくと質の高い資料が完成します。
テキスト例や参考情報を提供する
ChatGPTにテキスト例や参考情報を提供するのも、プレゼン資料の質を高めるためには重要です。具体的な指示だけではなく、実際のテキストを共有することでChatGPTがトンマナや文章構成を学習するため、より精度があがるのです。
ChatGPTのアウトプットは、多くのユーザーが指定した情報を平準化したものとなるため、独自のフォーマットやテイストは想定通りに出力されない場合があります。そのため、自社独自の表現や文章フォーマットがある場合は、ルールを言語化しつつ実際の例を提供する必要があります。
ChatGPTの特徴を理解しながら適切にプロンプトを作成することが、質の高いプレゼン資料を作成するためには重要です。
参考データが長文の場合は分割する
プロンプトの情報が多すぎると、細かい内容をChatGPTが理解しきれない場合があるため、参考データが長文の場合は分割することも重要です。分割して共有すれば、ChatGPTは一度に大量のメモリを消費せずに済むため、プロンプトに従った質の高いプレゼン資料が期待できます。
送信する順番にも工夫が必要です。 プレゼンの全体構成や目的を先に伝え、その後に詳細なデータを送ることで、ChatGPTはより適切な資料作成が可能になります。
なお、分割して参考データを共有する際は「今から長文のデータを分割して送ります。内容を理解したら、『読みました』と返してください」などのプロンプトを送ると効果的です。
ChatGPTを活用してプレゼン資料を効率的に作成しよう

ChatGPTを活用すると、質の高いプレゼン資料を短時間で作成できます。ターゲットに合わせて柔軟に調整できたり、資料作成とリサーチを同時にできたりするので、生産性を高められるでしょう。
また、活用方法にも以下のような種類があるので、自分にあった使い方を選択できます。
- ChatGPTでパワーポイントのマクロを作成する
- パワーポイントにアドインを追加する
- ChatGPTのプラグインを活用する
ChatGPTの特徴を理解しながら、自分にあった活用方法を見つけて効率よくプレゼン資料を作成していきましょう。
RANKING ランキング
- WEEKLY
- MONTHLY
UPDATE 更新情報
- ALL
- ARTICLE
- MOVIE
- FEATURE
- DOCUMENT