【無料あり】DALL-E 2・DALL-E 3とは?使い方や商用利用について解説!
ChatGPTで有名なOpenAI社ですが、注目すべきはチャットAIだけではありません。画像生成AIにも注力しており、DALL-E 2・DALL-E 3というサービスを展開しています。
しかし、DALL-E 2は有料、DALL-E 3は近ごろリリースされたばかりなので、「いまいちよくわからない」という方も多いと思います。
そこで本記事では、DALL-E 2とDALL-E 3について徹底解説します。使い方や商用利用、料金プランや両サービスの違いがわかるはずです。また、DALL-E 3をChatGPTやBing Image Creatorで使う方法も紹介しています。
目次
DALL-E 2とは?無料?読み方は?
DALL-E 2とは、ChatGPTで有名なOpenAI社が開発した画像生成AIです。テキスト(プロンプト)を入力すれば、それにマッチした画像を自動生成してくれます。読み方は「ダリツー」です。有名な画家「サルバドール・ダリ」とピクサー映画の「WALL・E」をかけあわせた造語となっています。
残念ながら、DALL-E 2に無料プランは存在しません。2023年4月6日以前に登録したユーザーには無料クレジットが付与されているそうですが、これから新規アカウントを開設する方は対象外です。後述する方法で課金するしかありません。
ただ、ChatGPTの有料プランに契約している場合は、DALL-E 2の後継バージョンであるDALL-E 3を利用できます。また、DALL-E 3はBing Image Creator上でも利用可能です。詳細は後述します。
DALL-E 2(ダリツー)の使い方
DALL-E 2の使い方は以下のとおりです。
まずは公式サイトにアクセスします。
「Try DALL・E」をクリックし、OpenAIにログインします。
こちらがホーム画面です。
初めてDALL-E 2を利用する際は、課金を促すボタンが表示されると思います。DALL-E 2は無料ではないので、こちらからクレジットを購入してください。詳細は後述します。
その後、コメントボックスにプロンプトを入力します。今回は「Cat fighting robot in space(宇宙でロボットと戦う猫)」にしてみます。結果は以下のとおりです。
あまりクオリティが高いとはいえません。ハイレベルな画像生成を求めるなら、後述するDALL-E 3の利用をおすすめします。
DALL-E 2の料金プラン
DALL-E 2の料金プランはクレジット制です。サブスクリプションではありません。115クレジット/15ドル単位で課金できます。1クレジットで1回テキスト(プロンプト)を入力でき、4枚の画像が生成されます。
支払い方法はクレジットカードのみです。
また、実際の課金方法は以下のとおり。「Buy credits」をクリックします。
購入するクレジット数を選択します。
カード情報を入力します。
以下の画面で決済を完了すればOKです。
DALL-E 2は商用利用できる?著作権は?
結論、DALL-E 2は商用利用可能です。公式サイトのヘルプに以下の記載があります。
Subject to the Content Policy and Terms, you own the images you create with DALL·E, including the right to reprint, sell, and merchandise – regardless of whether an image was generated through a free or paid credit.
引用:Can I sell images I create with DALL·E?|OpenAI
DeepL翻訳:コンテンツポリシーと規約に従い、無料または有料のクレジットを使用して作成された画像に関わらず、DALL-Eを使用して作成された画像は、転載、販売、商品化の権利を含め、お客様の所有となります。
ただ、著作権に関しては明確なガイドラインが存在しません。
そもそも画像生成AIによるコンテンツの著作権に関しては、日本の行政機関の指針に従う必要があります。こちらはClaude 2によって要約された「AIと著作権(文化庁著作権課)」の内容です。
つまり、画像生成AIによるコンテンツは、一般的なコンテンツと同じく「類似性」と「依拠性」によって著作権侵害の有無が判断されます。
また、生成されたコンテンツの著作権に関しては、人の「創作意図」「創作的寄与」が認められる必要があります。どのような行為が「創作的寄与」にあたるかは、明確なガイドラインが存在せず、個別の事例ごとに対応する形です。
画像生成AIと著作権に関しては、今後も情報を追っていく必要があります。
DALL-E 3(ダリスリー)とは?無料?DALL-E 2との違いを解説
DALL-E 3とは、2023年9月21日に公開されたDALL-E 2の後継バージョンです。もちろん、開発元はOpenAI社になります。DALL-E 2と異なり無料で利用できます。
また、その他DALL-E 2とDALL-E 3の違いは以下のとおりです。
- 生成される画像のクオリティ
- ChatGPT上で使える
それぞれ詳細を解説します。
生成される画像のクオリティ
DALL-E 3は、DALL-E 2と同じプロンプトでも生成される画像のクオリティが高いです。
上の画像は左がDALL-E 2、右がDALL-E 3で、どちらも「An expressive oil painting of a basketball player dunking, depicted as an explosion of a nebula(星雲の爆発として描かれたバスケットボール選手のダンクを表現した油絵)」というプロンプトを使用しています。やはりDALL-E 3で生成された右の画像のほうがハイクオリティです。
ChatGPT上で使える
DALL-E 3の特筆すべき点として、ChatGPT上で使えるというものがあります。会話形式で画像を生成できるのです。
一般的な画像生成AIの場合、ユーザー自身がプロンプトを調整することで、画像のクオリティを上げていきます。DALL-E 2も例外ではありません。
しかし、DALL-E 3はChatGPT上で利用できるので、AIと会話しながら画像のクオリティを改善することが可能です。たとえば、生成された画像が気にいらなかった場合、「〇〇の部分がイメージと違います。もう少し明るい色にしてください」といった指示が出せるのです。
いいかえれば、DALL-E 3はDALL-E 2よりも直感的な操作が可能なバージョンということになります。
DALL-E 3の使い方
DALL-E 3の使い方はChatGPT、Bing AIとBing Image Creatorの3種類に分かれます。
- ChatGPT
- Bing AI
- Bing Image Creator
ここでは、それぞれの使い方を解説するので参考にしてください。
ChatGPT編
まず、ChatGPT Plusと契約します。ChatGPT上でDALL-E 3を利用するためには、月額20ドルのChatGPT PlusまたはEnterpriseと契約しなければいけません。
次に、GPT-4を選択してください。プルダウンメニューの項目にDALL-E 3があるのでクリックします。
いつも通り、コメントボックスにプロンプトを入力します。今回は「Cats and their companion animals sailing on a raft(いかだで航海する猫とその仲間の動物たち)」にしてみました。結果は以下のとおりです。
画像ごとのプロンプトを教えてくれます。クオリティもかなり高いです。
また、生成された画像が気に入らない場合、ChatGPTに改善の指示を出すことができます。今回は「Can you change the bird in the upper left image to a dog?(左上の画像の鳥を犬に変更できますか?)」と入力してみました。結果は以下のとおりです。
アングルは変わってしまいましたが、たしかに元画像の猫と同種です。会話形式で画像の調整ができる分、他の画像生成AIよりも使いやすいと思います。
Bing AI編
Bing AI上でもDALL-E 3を利用できます。ただ、使い方は以前のBing AIと変わらず、別途設定は必要ありません。
まずはBing AIにログインします。
いつも通り、コメントボックスにプロンプトを入力します。今回は「洞窟を探検する猫とその仲間の動物たちの画像を生成してください。」という日本語プロンプトにしてみました。結果は以下のとおりです。
少しイラスト風味が強いので、より写実的にしてみます。まずは以下のような指示出しを行います。
結果は以下のとおりです。
イラスト感は残っていますが、指示内容は反映されている印象です。
Bing Image Creator編
Bing Image CreatorもBing AIと同様、別途設定は必要ありません。
まずはBing Image Creatorにログインします。
次にプロンプトを入力します。今回は「サイバーパンクの世界で暮らす二足歩行の猫」にしてみました。結果は以下のとおりです。
イメージ通りの画像が生成されました。
DALL-E 3の料金プラン
DALL-E 3は独立したサービスがないので、料金プランが存在しません。しかし、先述した通り、ChatGPT上で利用する場合はChatGPT Plusとの契約が必要です。事実上、お金がかかることになります。まとめると以下のとおりです。
- ChatGPTでDALL-3を利用:有料
- Bing AIチャットでDALL-E 3を利用:無料
- Bing Image CreatorでDALL-E 3を利用:無料
これだけみるとChatGPT上でDALL-E 3を利用する理由が見当たらないと思います。
しかし、AIと会話形式のコミュニケーションを取りながらプロンプトを改善できるのは、現時点(2024/1/22)で「ChatGPT×DALL-E 3」の組み合わせのみです。他の画像生成AIと比較しても大きなアドバンテージといえます。
ChatGPT Plusは月額20ドルかかりますが、GPT-4やDALL-E 3を利用できると考えれば、決して高い値段とはいえません。
DALL-E 3の商用利用について
結論、DALL-E 3の商用利用は認められています。
Subject to the Content Policy and Terms, you own the images you create with DALL·E, including the right to reprint, sell, and merchandise – regardless of whether an image was generated through a free or paid credit.
DeepL翻訳:コンテンツポリシーと規約に従い、無料または有料のクレジットを使用して作成された画像に関わらず、DALL-Eを使用して作成された画像は、転載、販売、商品化の権利を含め、お客様の所有となります。
引用:Can I sell images I create with DALL·E?|OpenAI
ただ、著作権的にセーフかどうかは話が別です。先述した通り、DALL-E 2・DALL-E 3を含めた画像生成AIによるコンテンツは、「類似性」と「依拠性」によって著作権侵害かどうかが判断されます。サービスを提供する側が商用利用を認めたとしても、著作権への配慮を怠っていいわけではないのでご注意ください。
DALL-E 2・DALL-E 3のまとめ
今回は、DALL-E 2とDALL-E 3について解説しました。押さえておきたいポイントは以下のとおりです。
- どちらもOpenAI社が開発した画像生成AI
- DALL-E 3のほうがDALL-E 2よりも優れている
- DALL-E 2は有料だがDALL-E 3は無料
- DALL-E 3はChatGPTやBing AI上で利用できる
今からDALL-Eに触れるのであれば、圧倒的にDALL-E 3をおすすめします。Bing AIやBing Inage Creator上であれば無料で利用可能です。
他にも無料の画像生成AIが知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
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