Damus(ダムス)とはどんなSNS?使い方や注目を集める理由も解説
Damus(ダムス)は、2023年2月1日にXの元CEOが発表した新たなSNSです。X(旧Twitter)とは異なる分散型SNSとして、注目を集めています。
しかし、実際にどのような機能があるのか、これから利用者は増えていくのかなど、疑問点も多くあるでしょう。
そこでこの記事では、一部でXの代替とも評価されているDamusの、使い方や特徴について解説します。興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
目次
Damus(ダムス)とはどんなSNS?
Damus(ダムス)とは、X(旧Twitter)と同様にテキストや画像を投稿したり、リポストなどのリアクションをしたりできるSNSです。UIもXとほぼ同様で、プロフィールページやDMも可能です。
ただし、Xや他のSNSとの大きな違いは、ノードと呼ばれる利用者ごとのサーバーにデータが保存される、分散型のSNSであるということです。
Nostrと呼ばれるオープンソースのプロトコルが使われており、特定の管理者がいないため、運営者によるアカウントの凍結や投稿の削除が行われることがありません。また、広告を差し込まれることがないのも特徴といえるでしょう。
Damusで使える機能
Damusは比較的新しいSNSのため、どのようなことができるのか疑問を持つ方も多いでしょう。Damusでは以下のとおりX(旧Twitter)と同様の機能が使えます。
- テキスト投稿
- いいね
- リポスト(リツイート)
- 引用リポスト
- ユーザーをフォロー
操作方法もXと似ているため、Xを使っている方はDamusもスムーズに操作できるでしょう。
暗号化されたDM機能やミュート機能も使えます。ミュート機能では、24時間や1週間、1ヶ月、無期限などミュート期間の設定も可能です。しかし、画像を投稿するときは、アップロードにやや時間がかかる点に注意が必要です。
Damusの特徴
DamusはX(旧Twitter)と異なる仕組みを持つSNSであり、以下の特徴があります。
- 分散型リレー式で運用されている
- アカウントやコンテンツの所有権は自分になる
- 個人情報なしで登録できる
- DMを他人に閲覧される心配がない
- ビットコインの投げ銭ができる
所有権が自分にあることや個人情報なしで登録できることなど、よく利用されてきた中央集権型SNSとは大きく異なる特徴があります。
それでは、1つずつ解説します。
分散型リレー式で運用されている
Damusは、分散型リレー式と呼ばれる過去のデータの保管や配信、データの中継などの機能を持つ複数のリレーで運用されています。
分散型リレー式とは、データを複数のサーバーが分散して所有し、リレーサーバーと呼ばれるサーバーを活用することで、相互に投稿を閲覧できる仕組みのことです。
テキストを投稿する際はDamusアプリを通じてリレーに投稿を残し、ユーザーの投稿を見る際は、リレーからデータの配信を受けて投稿を見るといった簡単な仕組みです。公開鍵暗号化方式を採用しているため、投稿が改ざんされるなどの問題は起こりません。
アカウントやコンテンツの所有権は自分になる
X(旧Twitter)といった従来のSNSでは、ユーザーから投稿されたコンテンツに対する所有権・著作権は留保されているため、自身が投稿したコンテンツでもプラットフォームに対しては自身の所有権・著作権を完全には主張できません。
プラットフォーム側のルールに違反した場合などは、自身のものであるはずのアカウントやコンテンツが削除されてしまうこともあります。
一方で、Damusは原則としてアカウントやコンテンツを削除できない仕組みとなっているため、管理者に削除されることはありません。
個人情報なしで登録できる
通常、SNSに登録する際は電話番号やメールアドレスなどの情報を提供しなければなりません。
しかし、Damusでは電話番号やメールアドレスのどちらも不要でアカウント(公開鍵)を作成できます。
管理者に個人情報を提供しないため、外部からサーバーに不正アクセスされて個人情報が流出するといった心配はありません。
DMを他人に閲覧される心配がない
X(旧Twitter)と同様、Damusにも他のアカウントと1対1でコミュニケーションできるDM機能があります。仕様によっては管理者がDMの内容を把握できる場合もありますが、Damusではやり取りしている当事者以外は内容を閲覧できない仕組みです。
DamusでDMを送信するには、相手のプロフィールを表示した際に表示される「メッセージ」ボタンをタップします。表示された画面でテキストを入力して送信ボタンをタップすることで、DMを簡単に送信できます。
ビットコインの投げ銭ができる
Damusでは、ビットコインでライトニング・ペイメントによる投げ銭が可能です。ライトニング・ペイメントはビットコインの最小単位であるsatoshiでやりとりが可能な機能です。1Satoshi=約0.004円として数円単位でやりとりができます。
投げ銭を行うためには、サイドバーの「ウォレット」から、ライトニング・ペイメント専用のアプリであるAlbyと接続する必要があります。
接続が完了すれば、相手プロフィールの「zap」などから、相手に投げ銭を送れるようになります。
Damusの注意点
従来のSNSにはない多くの魅力があるDamusですが、以下の点には注意が必要です。
- 秘密鍵を忘れると再発行できない
- 投稿の削除ができない
- 不審な投稿やアカウントには注意が必要
最悪の場合、アカウントを失ってしまったり、恥ずかしい投稿が半永久的にDamus上に残ったりする可能性があります。これからDamusを始めるなら、必ず知っておくべき注意点です。
後になって後悔しないよう、ぜひ1つずつ確実に把握しましょう。
秘密鍵を忘れると再発行できない
X(旧Twitter)では、パスワードを忘れてもアカウントに関連付けた電話番号やメールアドレスをもとに再発行できます。パスワードをリセットできれば、規約違反などが原因の場合を除き、アカウントを失うことはありません。
一方で、Damusでは秘密鍵を忘れると再発行はできず、二度とアカウントにアクセスできなくなります。DamusはXのように管理者がおらず、電話番号やメールアドレスといった個人情報とも関連付けられません。
上記の仕組みで多くのメリットがある反面、アカウントの管理は自己責任の要素が強いことを認識しましょう。
秘密鍵は「nsec1」から始まる文字列です。「npub1」から始まる公開鍵と間違わないように注意してください。
投稿の削除ができない
Damusでは、一度投稿するとリレーにデータが残ってしまい、そのリレーが削除に対応していなければ投稿の削除はできません。接続しているすべてのリレーから投稿が削除された場合は、投稿の削除が可能です。
しかし、ブロードキャストという機能が使われると投稿が他のリレーに送信されてしまうため、投稿を完全に削除することは困難です。
また、Nostrのクライアントアプリのなかには削除機能があるものもありますが、実はDamusアプリには投稿を削除する機能がありません。
X(旧Twitter)では過去の投稿も自身で簡単に削除ができる一方、Damusでは投稿の削除が保証されていない点がデメリットです。Damusに投稿する際は、投稿を削除できない前提で慎重に投稿しましょう。
不審な投稿やアカウントには注意が必要
アカウントや投稿の削除がされないことはDamusの特徴ですが、裏を返せば、不審な投稿やアカウントが残り続ける側面もあります。そのため、不審な投稿をするアカウントはミュートなどの対応をとることをおすすめします。
また、Damusでは接続するリレーに応じて表示されるアカウント・投稿も変わります。接続するリレーを限定して、不審なアカウントや投稿を表示しないといった対策を検討してもよいでしょう。
Damusの始め方・使い方
Damusの始め方や基本的な使い方は非常に簡単です。以下のとおりです。
- アカウントを設定する
- 公開鍵と秘密鍵をコピーする
- プロフィールを設定する
- テキストや画像を投稿する
秘密鍵を忘れないようにすることや、投げ銭を受け取りたい方はアドレスの設定が必要であることに注意してください。
方法①:アカウントを設定する
まずは、App StoreなどからDamusアプリのインストールが必要です。インストール後、アプリを起動したら「始めよう」のボタンをタップしてアカウント設定画面に進みましょう。
アイコン画像の選択や表示名、自己紹介を入力できる場合がありますが、この画面では選択・入力する必要はありません。
方法②:公開鍵と秘密鍵をコピーする
アカウントを作成する必要があるため、「アカウント作成」をタップしましょう。
画面上に公開鍵が表示されるため、それぞれコピーしてパスワードマネージャーなどに保存しましょう。そして、「今すぐアカウントを作成する」をタップします。
続けて秘密鍵が表示されます。秘密鍵を忘れると、アンインストールした場合などにはアクセスできなくなるので注意してください。また、パスワードと同様に秘密鍵を他人に教えてはいけません。
秘密鍵をコピーすると、アカウントが作成されます。
方法③:プロフィールを設定する
プロフィール設定画面では、以下それぞれの項目の設定が可能です。
- バナー画像
- アイコン画像
- 表示名(あなたの名前)
- ユーザー名
- ウェブサイト
- 自己紹介
- BITCOIN LIGHTNING チップ(アドレス)
- NOSTRアドレス
なお、投げ銭を受け取るためには、LIGHTNINGアドレスの設定が必要となります。
方法④:テキストや画像を投稿する
Damusにアクセスして「+」ボタンをタップすると、投稿内容の編集画面が表示されます。
投稿したい内容を入力したり、画像をアップロードしたりして投稿しましょう。ただし、一度送信した投稿は削除できない点に注意が必要です。
DamusはX(旧Twitter)の代替として注目されるSNS
Damusはテキストや画像を投稿でき、X (旧Twitter) の代替としても注目される分散型SNSです。Nostrと呼ばれるプロトコルで構築されたリレー型のサービスに接続できるクライアントアプリの1つでもあります。
管理者がいない分散型SNSのため、投稿が削除されたり、アカウントが凍結されたりすることはありません。電話番号やメールアドレスも不要です。また、ウォレットを接続するとビットコインで投げ銭ができるほか、投げ銭を受け取ることもできます。
ただし、秘密鍵は厳重に記録・保管する必要があり、一度した投稿は削除できない点に注意が必要です。
X(旧Twitter)の代替として注目を集めるSNS
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