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EFO(入力フォーム最適化)とは?離脱されるフォームの特徴や具体的な施策を紹介

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入力フォームは、商品購入や会員登録、資料請求などの最終ステップとして重要な役割を果たします。しかし、入力項目が多かったり、使いづらかったりすると、せっかく興味を持ったユーザーも途中で離脱してしまい、コンバージョン率の低下につながります。実際、フォームの使い勝手が悪いことが原因で機会損失を生んでいる企業は少なくないでしょう。そこで重要なのが「EFO(入力フォーム最適化)」です。

本記事では、EFOとは何かをわかりやすく解説しています。ユーザーの離脱が多い入力フォームの特徴や、具体的なEFO施策、EFO成功事例や、おすすめのEFOツールも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

EFO(入力フォーム最適化)とは

EFOとはのイメージ画像

EFOとは、Entry Form Optimizationの略で、ユーザーが使いやすいように、入力フォームを最適化することです。日本語では「入力フォーム最適化」と呼ばれています。

商品購入・資料請求・会員登録などを行うフォームが使いづらい・入力項目が多い場合、ユーザーはストレスを抱えてしまいます。せっかく成約に繋がりかけても、途中離脱されるリスクがあります。そうなると集客に失敗し、企業の売上が低迷するでしょう。

入力途中にユーザーが離脱しないようにするために、最適化を行うことが大切です。EFO対策を行ってユーザーのストレスを軽減させられれば、入力完了率が上がり、比例してコンバージョン率も向上するといったメリットがあります。

また、入力フォームを分析・改善を繰り返すことで、ユーザーの行動パターンも理解できるようになるはずです。成約に繋がりやすい入力フォームに近づきやすくなります。

ユーザーの離脱が多い入力フォームの特徴

離脱が多い入力フォームのイメージ

ユーザーの離脱が多い入力フォームの特徴をまとめました。1つでも当てはまる項目があるなら、入力フォームを最適化したほうが良いでしょう。

  • 全体的にわかりにくいUIになっている
  • 入力項目が多い
  • 用途が不明な項目がある
  • 不要なバナーや広告表示がある
  • エラー表示がわかりにくい
  • 入力内容が保持されない

UIがわかりづらい、入力項目が多いと、その時点でユーザーはめんどくさいと思う人が大半です。その中でも、用途不明な項目があると、不信感を抱き離脱する可能性が跳ね上がってしまいます。

このように、ユーザー視点に立って必要なものや不要なものを考えることが、最適化への近道となります。今一度、自社の入力フォームは大丈夫か確かめてみてください。

EFOの具体的な施策9選

EFOの具体的な施策イメージ

ここでは、EFOの具体的な施策を紹介します。細かい対策ばかりですが、意外と効果を発揮します。

  • 入力項目をシンプルにする
  • 入力例を表示してあげる
  • 自動入力機能をつける
  • リアルタイムでエラーを表示
  • 長いフォームはステップ分けする
  • フォーム上に進捗バーを表示
  • 送信や確認ボタンをわかりやすくする
  • 入力内容を保存できるようにする
  • レスポンシブ対応にする

それぞれの施策について解説していきます。

入力項目をシンプルにする

ユーザーにストレスを与えないためには、まず入力項目を必要最低限に絞り込むことが重要です。商品注文なら、氏名・住所・電話番号・支払方法に関してのみ。資料請求なら氏名・メールアドレスのみなど、必要最低限のものにしましょう。

また、必須項目と任意項目を明確にしておくのも重要です。必須項目だけ記入して送信してくれる人も多いはずでしょう。

入力例を表示してあげる

入力枠の中に、薄い色で入力例を表示してあげるもの有効です。何を書けばよいか明確になるので、入力ミスが減るうえ、最後の項目まで進んでもらいやすくなります。

特に、住所や電話番号、メールアドレス、法人名などは表記方法が複数考えられるため、「半角数字で入力してください」「ハイフンは省略してください」など具体的にしておくと良いです。

自動入力機能をつける

氏名を入れるだけでフリガナが入力されたり、郵便番号を入れれば住所が一部反映される自動入力機能もユーザーの負担を軽減させます。また、全角と半角を自動で変換させて入力を統一させる機能も付けておくと便利でしょう。入力の手間の軽減はもちろん、ミス防止にも役立ちます。

リアルタイムでエラーを表示

途中離脱を防ぐためには、ユーザーがエラーに気づきやすいような環境を作ることも大切です。入力ミスや未入力が発生したタイミングで、すぐにエラーだと伝える機能を実勢しておきましょう。

また、アラートを見逃してしまったときに備えて、送信ボタンにもエラーの発生を伝えられるような機能が搭載されているとベストです。エラーが発生していると送信ボタンを押せないような仕組みが有効となります。

長いフォームはステップ分けする

必須の入力項目が多くフォームが長くなる時は、ステップ分けをしましょう。これは、一問一答形式でポップを表示し、入力を流れに沿って進めていく形となります。

視線に入ってくる項目が少ないので、ユーザーの心理的にも入力ハードルが下がりやすくなります。そのなかで、任意項目はスキップ機能も付けておくと良いです。

フォーム上に進捗バーを表示

ステップ分けする場合は、フォーム上に進捗バーを表示しておくのも効果的です。あと何項目、何%入力済などをわかりやすくするためです。終わりが明確になるので、安心して入力を進めてくれる可能性があります。

送信や確認ボタンをわかりやすくする

送信や確認ボタンの色を目立たせたり、サイズを大きくするなどで視覚的にわかりやすいUIにするのも大切です。人は、文字の情報よりもパッと見で視覚に入る情報を優先する傾向にあるからです。見た目が良くわかりやすい入力フォームだと、入力完了率が上がりやすいと思って良いでしょう。

入力内容を保存できるようにする

使いやすい入力フォームにするためには、入力データを保持する機能も欠かせません。誤操作によって入力内容を消してしまったり、急用で途中離脱した場合、通常であれば全てリセットされてしまいます。

また1から入力しなおすストレスがあるので、途中保存機能を付けておくとユーザービリティが向上します。とくに、入力項目が長い場合は途中保存機能は必須といっても過言ではないでしょう。

レスポンシブ対応にする

入力フォームもレスポンシブデザインにしておきましょう。パソコン・スマートフォン・タブレットなどのデバイスに合わせて、入力枠を最適化できます。

レスポンシブに対応していないと、スマートフォンでパソコンサイトを見たときに、入力枠が途中で途切れていたり、選択できないなどのストレスが生じるリスクがあります。離脱に直結する原因にもなります。

EFO対策の成功事例

EFO対策の成功事例のイメージ

ここでは、EFO対策によって大幅改善できた事例を3つ紹介します。

健康食品企業の事例

フォームの離脱率を低下させ、入力エラーを即時に修正できる環境が整った結果、ユーザーの入力完了率が向上し、コンバージョン率が大きく改善されたという事例です。

EFO施策として、フォーム項目数の削減とリアルタイムでのエラーメッセージ表示を行いました。フォームに必要な情報だけを求め、不要な質問は削除することで、ユーザーが入力しやすくしています。

また、入力ミスがあった場合に即座にフィードバックを表示する仕組みを導入。例えば、メールアドレスに「@」が欠けている場合、リアルタイムでエラーメッセージを表示し、ユーザーがすぐに修正できるようにしました。フォームのデザインをシンプルで直感的にし、ユーザーが迷わず入力を進められるようにもしています。

単品通販企業の事例

単品通販企業では、フォームの入力を助けるための機能を導入した結果、コンバージョン率を大幅に向上させています。

具体的な内容としては、別の単品通販企業では、フォームの入力を助けるためにチャットボットの導入です。ユーザーがフォームに入力しながら疑問を持った際、リアルタイムでサポートを提供し、迷わず進めるようにしました。

また、ユーザーがフォーム入力を途中で中断した場合でも、再度フォームを開いた際に入力内容が保持されるようにしています。入力する手間を省いたことで、ユーザーにとってストレスが少ない入力フォームとなったでしょう。

自動車保険会社の事例

自動車保険を提供している企業では、フォームのUI/UXを改善しました。とくにフォーム内の入力項目を視覚的に整理し、ユーザーが迷わず必要な情報を入力できるようにしています。

また、申し込みボタンや再計算ボタンを画面下部に固定表示したことで、ユーザーの途中離脱対策をしています。ユーザーのモチベーションを上げるUI/UXを意識することで、成約率が向上した成功例です。

EFOを検証するなら専用ツールがおすすめ

EFOを検証するイメージ

EFO対策はやって終わりではありません。実施した対策を検証し、成功しているか分析を行う必要があります。思ったより成果が得られない場合は、分析結果をもとに再度改善しましょう。ただし、いちいち手動で調べていては、分析が正確かわかりにくいうえ作業が面倒になります。そういうときはEFOツールの導入を検討したほうが良いでしょう。

フォームのどの部分で最も離脱されているか、入力完了率や離脱率の追跡などができます。分析機能だけではなく、フォームを最適化するための入力支援機能や、離脱防止機能が備わっているケースも多いです。

EFOツールを導入するメリット

EFOツールを導入するメリットは以下の3つのようなものがあります。

  • 簡単にEFO対策ができる
  • 業務効率化を図れる
  • 離脱ポイントを的確に把握できる

先述した通りEFOツールは、入力支援機能や離脱防止機能が備わっていることが多いです。誰でも簡単にEFO対策を実施できるようになります。さらには、分析データの蓄積・比較・離脱ポイントの洗い出しなどが明確になるので、業務の効率が良くなるでしょう。徹底的にEFO対策するなら、専用ツールの導入を検討してみてください。

EFOツールの選び方

無数にあるEFOツール。有名なものを選ぶのも良いですが、より自社に合ったものを見つけるために、以下の4つのポイントを確認してみましょう。

  • 必要な機能が揃っているか
  • 使いやすそうか
  • サポート体制があるか
  • 料金が予算内に収まるか

EFOツールを導入する際は、入力補助機能・分析機能・レポート機能など必要なものが揃っているかや、使いやすい画面かを確かめることは重要です。機能が揃っていても、使いにくい画面だと分析が面倒になる可能性があります。

また、不具合やトラブルがあった際にサポートがあるか、きちんと対応してくれるかも重要です。海外製品だと英語サポートしかないケースもあるので、日本語対応しているかも確かめておきましょう。

そのうえで、機能や使いやすさなどを踏まえて価格設定が妥当か、社内稟議が通る金額かで最終判断すると良いです。

おすすめのEFOツール5選

おすすめのEFOツールを、無料・有料あわせて5つ紹介します。無料のものは入力補助がメインのものが多いです。高度な分析や検証を行うのであれば、有料を検討したほうが良いかもしれません。

【無料】formrun

formrunのサイトトップ
公式:formrun

formrun(フォームラン)は、問合せフォームに特化したツールです。1フォーム・月間30件分であれば無料で作成できます。小規模な個人店であれば、十分に使えるはずです。

問合せ・アンケート・応募・予約申し込み・会員登録・求人募集など、用途に応じたテンプレートが準備されています。最低限必要な項目、必須項目の明記がされているうえ、送信ボタンがわかりやすいなどUIもシンプルなのに最適化されています。

【無料】SiTest

SiTestのサイトトップ
公式:SiTest

ヒートマップやABテストで有名なSiTest(サイテスト)も、無料プランでEFO機能を提供しています。

フォームの入力支援では、リアルタイムエラー通知や離脱防止のボップアップ表示、半角全角自動変換機能やフリガナ自動機能などが備わっています。また、フォームレポートを利用すればどこで離脱されているかが明確になりますし、ヒートマップで見られない箇所の改善をおこなうなども可能です。

【有料】Gyro-n EFO

Gyro-n EFOのサイトトップ
公式:Gyro-n EFO

Gyro-n EFO(ジャイロン・エーエフオー)は、1,000社以上の企業に導入されているEFOツールです。月15,000円~ですが、22もの入力補助機能、ログ解析機能ともに豊富な機能を搭載。既存のフォームを利用するタグ導入も可能です。

サポート体制も充実しており、各種設定から運用支援まで、専門スタッフによる手厚いサポートを受けられます。別途SEOツールも提供しているので、まとめて契約するのも良いでしょう。

【有料】EFO CUBE

EFO CUBEのサイトトップ
公式:EFO CUBE

EFO CUBE(エーエフオー・クラブ)は、26種類の入力補助機能と12種類のデータ解析機能を備えた、多機能さが魅力のEFOツールです。数ある機能のなかでも、特に便利なのが「Yahoo!」や「Facebook」との「ID連携機能」です。この機能を実装すれば、ワンクリックで連携しているアカウントの登録情報が入力フォームに自動で反映されます。

5フォームまで月50,000円と少し高めですが、サポートも手厚く、実装後も専任スタッフによる丁寧なサポート(レポートやフォーム改善案の提出など)を受けられます。徹底的にEFO対策を行う予定であればおすすめしたいツールです。

【有料】GORILLA EFO

GORILLA EFOのサイトトップ
公式:GORILLA EFO

GORILLA EFO(ゴリラ・エーエフオー)の魅力は、何といっても費用の安さです。月9,800円(初期費用別)と、有料ツールの中でも破格の価格設定です。

低価格ながらもEFOに必要な機能はほぼ網羅。20種類の入力補助、5フォームまで導入可、スマートフォン用のサポート機能などがあります。新機能では、チャット画面風の入力フォームなどが実装されています。発行されたタグを設置するだけなので、自社の問い合わせフォームをそのまま活用できるでしょう。

EFO対策が上手くいけばコンバージョン率が上がる

EFO対策でコンバージョン率を上げるイメージ

EFO(入力フォーム最適化)は、ユーザーのストレスを軽減し、フォームの入力完了率を高めるために欠かせません。入力項目の整理やエラー表示の改善を行うだけでも、離脱率は大きく減少し、コンバージョン率の向上につながるでしょう。実際、多くの企業がEFO対策によって売上増加や会員登録数の改善を実現している企業は多くあります。

ただし、EFOは一度実施すれば終わりではなく、継続的な分析と改善が必要です。EFOツールを導入し、どの箇所でユーザーが離脱しているかを把握し、より効果的な対策を行ってください。フォームの最適化は、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、企業の成果にも直結するため、積極的に取り組む価値があるはずです。

今一度自社の入力フォームを見直し、改善できるポイントを洗い出してみましょう。小さな修正でも大きな効果を生むことがあるため、できることから少しずつ取り組むことが大切です。EFOをしっかり行い、コンバージョン率向上につなげていきましょう。

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この記事を書いた人

ながた
編集プロダクションで旅行ガイドブックの取材・制作に携わった後、Webライターの道へ。お酒と激辛料理をこよなく愛するインドア派。シーズン中はもっぱら野球観戦。

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