
使えるExcelの関数一覧!初心者から上級者まで業務効率が飛躍的にUPする機能を紹介!
さまざまな場面でExcelを使用している、という人も多いでしょう。しかしExcel関数を使いこなしている人は少ないかもしれません。Excel関数を使えるようになれば、業務効率が飛躍的にUPし、作業時間の大幅な短縮につながります。
そこで、今回はよく使うExcelの関数から、知っておくと便利なExcelの関数まで幅広く紹介します。実際の使用例も解説するので、Excelを使用する際の参考にしてみてください。
目次
よく使うExcelの関数

まずは、よく使うExcelの関数を紹介します。ご紹介するのは以下の関数です。
- SUM関数
- COUNT関数
- AVERAGE関数
- MAX関数、MIN関数
- ROUND関数
- VLOOKUP関数
- IF関数
- SUMIFS関数
- COUNTIFS関数
- AVERAGEIFS関数
上記の関数を覚えるだけで、作業は非常に効率的に進められるようになるでしょう。さっそくそれぞれの関数について基本構文や使い方を解説するので、参考にしてみてください。
SUM関数
【基本構文】
=SUM(セル範囲)
SUM関数は、指定した範囲内の合計を求めたいときに役立つ関数です。よく利用する関数なので、ぜひ覚えておきましょう。
使い方は簡単で、合計の値を表示したいセルに=SUM(セル範囲)と入力するだけとなっています。セル範囲はマウスのドラッグ操作でも指定できるので、いちいち入力する必要はありません。
【使用例】
=SUM(A1:A5)
また、Ctrlを押しながらセルをクリックすると、合計したいセルだけを選択することができます。
【使用例】
=SUM(A1,A3)
COUNT関数
【基本構文】
=COUNTIF(セル範囲,検索条件)
COUNT関数とは、1つの検索条件を満たすセルの数を数える関数です。
たとえば、不特定多数の年齢層を表にまとめたとき、表の中で「30代」が何人いるのかを調査したいときなどに役立ちます。
【使用例】

=COUNTIF(B2:B50,”30代”)
セルの範囲が広くなっても、同じように利用することができます。
【使用例】
=COUNTIF(A2:F30,”YES”)
AVERAGE関数
【基本構文】
=AVERAGE(セル範囲)
AVERAGE関数は、選択したセルの平均値を出したいときに利用する関数です。価格や個数など、ありとあらゆる数値の平均を求めたいときに役立ちます。
使い方も簡単で、平均値を入力したいセルに関数を打ち込むだけです。その後、マウスのドラッグ操作でセルの範囲を指定します。手打ちでも入力は可能です。
例として、B3からB50までの平均値を求めたいときの関数を紹介します。
【使用例】
=AVERAGE(B3:B50)
MAX関数、MIN関数
【基本構文】
=MAX(セル範囲)
=MIN(セル範囲)
範囲内の最大値を出したいときはMAX関数、最小値を出したいときはMIN関数を使用します。
セル範囲をまとめて指定したいときは「:」を使います。マウスのドラッグ操作でも簡単に指定できます。
【使用例】
=MAX(A1:A50)
セルを単体で指定したいときは「,」で区切るようにしましょう。
【使用例】
=MIN(A1,A10,A20)
ROUND関数
【基本構文】
=ROUND(セル範囲,桁数)
ROUND関数とは、数値を四捨五入することのできる関数です。
たとえばC6に記載された「1.5」という数値に対し、小数点以下の四捨五入を行う場合は次のような関数になります。
【使用例】
=ROUND(C6,0)
この関数を入力すると、C6の値は「2」に変換されます。
なお、小数点第1位まで四捨五入する場合は桁数が「1」、小数点第2位まで四捨五入する場合は桁数が「2」となります。反対に1の位で四捨五入する場合は「-1」、10の位の四捨五入する場合は「-2」を入力します。
VLOOKUP関数
【基本構文】
=VLOOKUP(検索値,セル範囲,列番号,FALSE)
VLOOKUP関数とは、指定したセル範囲の中から、特定のデータに対応する値を出すことのできる関数です。たとえば料金表の中から、指定した商品の価格を算出したいときに役立ちます。
例として、「鉛筆」の価格を、料金表から算出したい場合の構文を紹介します。
【使用例】

=VLOOKUP(B2,B4:C15,2,FALSE)
上記の関数では、B4:B15に文房具の品名が、C4:C15に文房具の価格が記載されており、B2に検索値である文房具名が、C2にはVLOOKUP関数が記載されています。
上記の状態で、B2に「鉛筆」を入力するとC2に鉛筆の価格である100が表示され、「電卓」に変更すると500に変わります。
なお、抽出するデータは検索するデータの右側にないと抽出されず、左側にあるデータは抽出できない点に注意が必要です。
VLOOKUP関数はエクセルを使用する業務の中でも頻繁に使われる関数です。これからExcelを学ぶ方はぜひ覚えておきましょう。
IF関数
【基本構文】
=IF(論理式,正しい場合の値,正しくない場合の値)
IF関数とは、値が条件を満たしているか、満たしていないかを即座に判断できる関数です。
実際の式を見てみましょう。
【使用例】

=IF(B2>10,”達成”,”未達成”)
上記の場合、B2の値が10よりも大きい場合に「達成」、10より小さい場合に「未達成」と表示されることになります。
論理式は「=」「>」「<」で表現します。以下に主な演算子を記載するので論理式を入力する際の参考にしてみてください。
= | 等しい |
<> | 等しくない |
< | 小さい |
> | 大きい |
<= | 以下 |
>= | 以上 |
SUMIFS関数
=SUMIFS(合計対象範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,…)
SUMIFS関数とは、複数の条件を指定し、指定された数値の合計を表示したいときに使える関数です。
たとえば会議やセミナーへの出席者名簿から、六本木会場に参加した男性の参加費用の合計値だけを絞り出したいときは、次のように使います。
【使用例】

=SUMIFS(D2:D50,B2:B50,”六本木”,C2:C50,”男性”)
これはD列に参加費用が記載されており、B列に会場名、C列に性別が表示されているような表を想定しています。
SUMIFS関数はさらに細かな条件も指定することも可能です。
COUNTIFS関数
【基本構文】
=COUNTIFS(検索条件範囲1,検索条件1,検索条件範囲2,検索条件2……)
COUNTIFS関数は、複数の条件に当てはまっている合計値を出したいときに使用する関数です。COUNT関数では1つの条件しか指定できませんでしたが、COUNTIFS関数なら複数の条件が指定可能です。
【使用例】

=COUNTIFS(B2:B50,”30代”,C2:C50,”男性”)
上記で、30代男性の人数だけをカウントすることができます。さらに複数の条件を指定することも可能です。
AVERAGEIFS関数
【基本構文】
=AVERAGEIFS(平均範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,…)
AVERAGEIFS関数とは、複数の条件の平均を求めることのできる関数です。AVERAGE関数では1つの条件しか指定できなかったので、2つ以上の条件を指定したいときに便利となっています。
【使用例】

=AVERAGEIFS(B2:B50,C2:C50,”墨田区”,D2:D50,”1LDK”,…)
上記は、B列に家賃が書いており、C列に地域、D列に間取りが書いてある場合、家賃の平均値を出す際の式となります。
ほかにも複数の条件を指定することが可能です。
知っとくと便利なExcelの関数

続いて、知っておくと便利なExcelの関数を紹介します。先ほど紹介したよく使うExcel関数と合わせて覚えておくと、ビジネスシーンなどで大いに活躍してくれます。
ここで紹介する関数は以下の通りです。
- TEXT関数
- ROW関数
- DATE関数
- PRODUCT関数
- RANK関数
- TODAY関数
- EOMONTH関数
- MONTH関数/DAY関数
- MONTH関数/DAY関数
- AND関数/OR関数
- IFS関数
さっそくそれぞれの関数の基本構文や例文を解説します。参考にしてみてください。
TEXT関数
【基本構文】
=TEXT(値,表示形式)
TEXT関数とは、数値の表示形式を整え、見やすくすることのできる関数です。さまざまな場面で使用できます。
たとえば次のような使い方ができます。
【TEXT関数の例】
=TEXT(TODAY(),”MM/DD/YY”) | 今日の日付を月/日/年で表示する |
=TEXT(TODAY(),”DDDD”) | 今日の曜日を表示する |
=TEXT(NOW(),”H:MM AM/PM”) | 現在の時刻を0:00AMと表示する |
=TEXT(0.285,”0.0%”) | 数値を%で表示する |
このように日付や曜日などを指定したスタイルで表示したいときに便利な関数なので、覚えておくと良いでしょう。
ROW関数
【基本構文】
=ROW(範囲)
ROW関数は、セルの行番号を表示したいときに役立ちます。範囲の部分に「A5」と表記すれば、5という数値が表示されるのです。

また、A4のセルから表を作り、A列に番号を記載した場合もあるでしょう。通常ならA4から順番に数字を記載する必要がありますが、ROW関数を使用することで簡単に対応できます。その場合は、次のような式を記載してA列にコピーして行きましょう。
【使用例】
=ROW()-3
これで、実際の行数から-3された数値が表示されるようになります。
DATE関数
【基本構文】
=DATE(年,月,日)
日付を表示したいときに役立つのが、上記のDATE関数です。
たとえばB2に年、C2に月、D2に日が書いてある表があるとしましょう。これらの日付を「年/月/日」とまとめてひとつのセルに表示する際は、次のように記載します。
【使用例】
=DATE(B2,C2,D2)
これで、該当のセルに書かれていた日付が表示されるようになります。ホームの「表示形式」から日付の表示方法を変更することもできるので、使ってみてください。
PRODUCT関数
【基本構文】
=PRODUCT(数値1,数値2……)
PRODUCT関数は、複数の数値をかけ合わせたいときに使用する関数です。たとえば商品の合計売上を表示したいときなどに役に立ちます。
例として、B2に商品の価格、C2に商品の個数が書かれている場合の式を紹介します。
【使用例】
=PRODUCT(B2,C2)
これでB2×C2の値が表示されます。B2が500円、C2が10個だった場合、5,000と表示されるのです。
RANK関数
【基本構文】
=RANK(数値,参照,順序)
RANK関数は、範囲内の数値の順序を求めたいときに役に立つ関数です。
たとえば次のように使用します。
【使用例】

=RANK(B2,$B$2:$B$30,0)
これはB2の数値を基準とし、B2からB30までの範囲の中で、昇順で順序を表示したいときに利用できる式です。降順で順序を表示したいときは、「順序」に「1」と入力します。
なお、参照される範囲の中に同じ数値がある場合は、順序も同じ数値となります。
TODAY関数
【基本構文】
=TODAY()
TODAY関数は、現在の日付を表示させたいときに使える関数です。これだけですぐに日付を表示でき便利なので、覚えておくと良いでしょう。
TODAY関数は次のような使い方もできます。
【TODAY関数の使用例】
=TODAY()+5 | 現在の日付から5日後の日付 |
=DAY(TODAY()) | その日付のうち現在の日付(1~31)のみ |
=MONTH(TODAY()) | その日付のうち、現在の月(1~12)のみ |
EOMONTH関数
【基本構文】
=EOMONTH(開始日,月)
EOMONTH関数とは、開始日から数えて、指定された月数だけ前もしくは後の月の最終日を調べたいときに役立つ関数です。たとえば、月末の締め日の日付を出したいときなどに役立ちます。
A2に「2024年10月24日」と記載されており、1カ月後、11月末日が何日かを知りたいときは次のように記載します。
【使用例】
=EOMONTH(A2,1)
A2の日付より2カ月前の末日が知りたいときは次のように記載します。
=EOMONTH(A2,-2)
MONTH関数/DAY関数
【基本構文】
=MONTH(A2)
=DAY(A2)
これで10月、24日とそれぞれ表示されます。
なお、セル数値ではなくDATE関数で入力することも可能です。
【使用例】
=MONTH(DATE(2024,10,24))
AND関数/OR関数
【基本構文】
=AND(論理式,論理式)
=OR(論理式,論理式)
AND関数は、論理式すべてが条件を満たしているかどうかを調べるときに使用します。OR関数は、論理式が1つでも条件を満たしているかどうかを調べるときに使用します。
満たしているときは「TRUE」、満たしていないときは「FALSE」が返ってくるのが特徴です。
単体で使う場合と、IF関数と組み合わせて使う場合の2種類があります。
【使用例】
=AND(A2>50,A2<70) | A2が50より大きく、70より小さい場合に「TRUE」を表示する |
=IF(AND(A2>50,A2<70),A2,”範囲外”) | A2が50より大きく、70より小さい場合はセルA2の値を表示するが、それ以外なら「範囲外」を表示する |
=OR(A2>50,A2<70) | A2が50より大きい、または70より小さい場合に「TRUE」を表示する |
=IF(OR(A2>50,A2<70),A2,”範囲外”) | A2が50より大きい、または70より小さい場合はセルA2の値を表示するが、それ以外なら「範囲外」を表示する |
IFS関数
【基本構文】
=IFS(論理式1,真の場合1,論理式2,真の場合2,…)
IFS関数とは、複数の条件を順番に調べていき、最初にあった条件の真の場合の答えを返す関数です。
たとえば論理式1が合っていた場合は「真の場合1」の結果を返します。論理式1が間違っており、論理式2が合っていた場合は、「真の場合2」の結果を返します。
たとえば、A2に記載されたテストの点数が90点以上ならA、80点以上ならB、60点以上ならC、59以下ならDと返したいときは次のように記載します。
【使用例】

=IFS(A2>=90,A,A2>=80,B,A2>=60,C,A2<=59,D)
組み合わせて使うことが多いExcelの関数

Excel関数は、複数の関数を組み合わせて使うこともあります。関数の中に関数を入れて使う「ネスト」もよく使われる方法の1つです。たとえばIF関数と、AND関数やOR関数を組み合わせるのもネストの1つです。
組み合わせて使うことが多いExcelの関数は次の通りです。
IFERROR関数
INDEX関数+MATCH関数
OFFSET関数
LEFT関数+FIND関数
ここでは、これらのExcel関数についてくわしく解説します。参考にしてみてください。
IFERROR関数
【基本構文】
=IFERROR(値,エラーの場合の値)
IFERROR関数とは、値がエラーだった場合、別の文字列に置き換えることのできる関数です。基本的には次のように利用します。
【使用例】

=IFERROR(A3,未発売)
上記のように入力すると、A3がエラーだった場合「未発売」と表示されるようになります。
IFERROR関数は、VLOOKUP関数と組み合わせて使われることが多いです。
VLOOKUP関数では、データに含まれない値や文字列を検索した場合にエラーが表示されます。IFERROR関数と組み合わせれば、その際のエラー表記を変更することができるのです。
【組み合わせ例】
=IFERROR(=VLOOKUP(C3,B4:D40,C,FALSE),”該当無し”)
これで、エラーが表示されても「該当無し」と表示することができます。
INDEX関数+MATCH関数
【基本構文】
=INDEX(セル範囲,行の番号,列の番号)
=MATCH関数(検索値,検索範囲,照合種類)
INDEX関数は、指定した表の行と列が交わる位置にあるデータを参照できる関数です。また、MATCH関数は指定した値が範囲内で何列目、もしくは何行目のセルなのかを表示できる関数です。
これらを組み合わせることで、データの抽出が簡単に行えるようになります。
【INDEX関数+MATCH関数の組み合わせ例】

=INDEX(B4:D12,MATCH(H4,C4:C12,0),1)
上記の例では、B4:D12に商品のデータベースがあり、F〜I列には商品の購入履歴が記載されています。また、購入履歴にはH列に商品名のみが記載されており、G列に商品コード、I列に価格を表示させたい状態です。そこで、G列とI列に上記のINDEX関数+MATCH関数を使用します。
まず、G5には商品データベースの中からH5に対応する商品コードを表示させたいため、INDEXの範囲はB5:D13と記載します。
続いて、行の番号にはMATCH関数をネストさせます。MATCH関数はVLOOKUP関数と同様に検索値を初めに記載するため、H4と記載し、データの範囲をB5:D13とします。最後の0は記載してもしなくても構いません。
MATC関数を閉じたら、最後に商品コードが記載されている1列目を指定するため、1と記載してINDEX関数を閉じます。これで、G5に商品コードが記載されます。I列に価格を表示させる場合は、INDEX関数の最後を1ではなく3に変更することで、データベースの3列目にある価格が表示されます。

INDEX関数とMATCH関数の組み合わせはVLOOKUP関数に似た検索機能ですが、VLOOKUP関数は検索値の列を動かせず、検索値よりも左側にあるデータは抽出できないのに対して、INDEX関数+MATCH関数は検索値の列を自由に動かしながらどこでもデータ抽出が可能です。
そのため、よりデータ抽出の柔軟性を持たせたい場合はINDEX関数+MATCH関数を使用しましょう。
OFFSET関数
【基本構文】
=OFFSET(基準, 行数, 列数,高さ,幅)
OFFSET関数とは、セルの範囲を指定し、指定されたセルの値を表示させる関数です。高さと幅は省いても構いません。例えば次のように使用します。
【使用例】

=OFFSET(B2,3,4)
上記のように記載すれば、B2を基準とし、そこから3行目、4列目にある数値を表示することができます。
OFFSET関数は、ほかの関数と組み合わせて使用することがほとんどです。具体的な使用例を記載します。
【OFFSET関数の組み合わせ例】
=SUM(OFFSET(基準, 行数, 列数)) | セル範囲内の合計値を計算する |
=INDEX(OFFSET(基準, 行数, 列数),1) | 編集後もセルの絶対参照が変わらない |
=OFFSET(基準,MATCH(基準, 行数, 列数)行数,列数) | 検索値よりも左の値を調べる(VLOOKUP関数の弱点を補う) |
LEFT関数+FIND関数
【基本構文】
=LEFT(文字の書かれたセルの値,文字数)
=FIND(検索文字列,セルの値,開始位置)
LEFT関数は、セル内から指定した文字数だけを取り出せる関数です。FIND関数は、指定した検索文字列が、セル内の何番目にあるのかを表示する関数です。
これらを組み合わせることで、記載された名前のうち、名字だけを抽出するといった作業が可能になります。
【使用例】
=LEFT(A3,FIND(” “,A3,1)-1)
上記を使えば、苗字と名前の間に半角スペースが入っていると想定し、半角スペースまで書かれた苗字を表示することができます。
「県」を検索文字列に入力し、県名だけを抽出するなど、様々な用途で使うことも可能です。
Excelの関数で起こる主なエラーと原因

Excelで関数を使用していると、時折エラーが発生します。エラーコードには複数の種類があるので、一体何が原因なのか、知っておきたいという人も多いでしょう。
エラーコードごとの原因が分かれば、関数を入力しても対処しやすいですし、スピーディーに直すことが可能です。
主なエラーは次の通りです。
- VALUE!
- DIV/0!
- #REF!
- #N/A
- #NAME?
ここではこれらのエラーコードが表示される原因について紹介するので、参考にしてみてください。
VALUE!
「VALUE!」は、入力された関数に問題がある、もしくは参照したセルに問題がある場合に表示されるエラーコードです。Excelで関数を入力していると、頻繁に見かけます。
VALUE!が表示された時の改善策としては、次のような方法が挙げられます。
使用している関数を見直す
四則演算を使用しているのに文字列が記載されている
セルにスペースや特殊文字が記入されている
上記のようなエラーが考えられます。
まずは使用している関数に誤りがないかを確認してください。
続いて、四則演算を使用している場合は、数字以外の文字列がセルに記載されていないかをチェックします。特に「個」や「円」といった単位が記入されがちなので確認しましょう。
文字列だけではなく、スペースや特殊文字など、関数の使用を妨げる文字列も削除すること
DIV/0!
DIV/0!は、数値をゼロで割ったときに表示されるエラーコードです。たとえば「5÷0」といった数式が入力された時に、エラーが発生します。ほかにも、0や空白のセルを参照した場合に表示されるのが特徴です。
DIV/0!が表示された時は、次のような対処方法を試してみましょう。
- 関数または数式が0で割られていないことを確認する
- 関数または数式に空白のセルが使われていないことを確認する
- 数式が0または空白のセルを参照している場合は正しいセルを入力する
- IFERROR関数を使用する
まずは関数や数式が、0で割られていないかを確認してください。次に、空白のセルが使われていないかも確認します。
0で割られていたり、空白のセルが使われていたりした場合は正しいセルを入力します。
表作成の都合上、0や空白のセルの使用が避けられない場合はIFERROR関数を使用し、エラーコードが表示されないように対処するのもおすすめです。
REF!
#REF!は、無効なセルを参照している場合に表示されるエラーコードです。参照していたセルが削除された場合などに良く発生します。
たとえばC列を参照していた場合に、C列を削除してしまうと、#REF!が表示されるようになります。ほかにも次のような理由で表示される可能性があるので、原因を突き止めてみてください。
- 正しくない範囲を参照している
- 正しくない行や列を参照している
ほとんどの場合、参照しているセルが消されたり、誤ったりしていることが原因です。万が一セルを削除した場合は、すぐに元に戻すことで解決します。慌てず対処しましょう。
または、再びセルに正しい数値を入力することで、エラーコードは表示されなくなります。
N/A
N/Aは、参照の対象が見つからないときに表示されるエラーコードです。たとえば検索文字列として「りんご」を検索しようとしても、りんごが存在しない場合などに「#N/A」が表示されます。
特に、完全一致するデータを表示したいときなどによく見かけるエラーコードとなっています。
この場合は、データ内に表示されるように、シートに対象のワードなどを追加しましょう。記載しているはずの対象が見つからない場合は、文字が間違っている場合もあるので確認します。
もしくはIFERROR関数を使用し、「未作成」などの別のエラーメッセージを表示させるようにするのもひとつの手段です。
IFERROR関数を使用すれば、エラーコードが表示されなくなるので、シート内の表記もスッキリします。
NAME?
#NAME?は、関数の名前に入力ミスがある場合に表示されるエラーコードです。たとえば「SUM」を「SAM」と表示しているなど、関数の単純なミスを示しています。
この場合、関数名を正しく入力することでエラーコードは解消されます。
また、Excelは関数の入力中に、入力画面に「ホバーテキスト」として関数の構文を表示してくれます。関数を間違えないよう、ホバーテキストを確認しながら入力すると、#NAME?が表示される可能性がぐっと減るのでおすすめです。
#NAME?が表示される理由として、次のような理由も原因として挙げられます。
- Excelで定義されていない表記を使用している
- “”が入力されていない
- セル範囲指定の「:」が入力されていない
これらの問題を確認し、#NAME?を解消しましょう。
まとめ

ビジネスや日常生活で、使うことの多いExcelは、Excel関数を使いこなすことでより便利に使用できるようになります。特に今回紹介したよく使うExcel関数は、Excelでの作業を手助けしてくれるものばかりです。
それ以外のExcel関数もあわせて覚えておくと、業務の効率化に役立ちます。使っているうえでエラーコードが発生する場合もあるかもしれませんが、それぞれ原因と対処法があるので、慌てず対処するようにしましょう。
ぜひExcel関数を使用して、Excelでの業務をさらに効率よく進めてみてください。
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