
Genspark(ジェンスパーク)とは?AI検索エンジン?アプリはある?使い方は?
最先端のAI検索エンジン「Genspark(ジェンスパーク)」をご存知でしょうか。元Microsoftや元Googleの人材が関わっていることもあり、非常に注目を集めています。
しかし、「AI検索エンジンって初めて聞いた」「Google検索と何が違うの?」など、疑問を持つ方も多いはずです。
そこで本記事では、Genspark(ジェンスパーク)の概要をはじめ、使い方や料金プラン、危険性などを解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
Genspark(ジェンスパーク)とは?
Genspark(ジェンスパーク)とは、アメリカとシンガポールに本社を置く「MainFunc社」が開発したAI搭載の検索エンジンです。2024年にリリースされました。従来の検索エンジンとは異なり、複数のAIが莫大なデータを処理して、要点や関連情報をまとめてくれることが特徴です。
GoogleやYahooなど、従来の検索エンジンはwebページへのリンクを表示するだけですが、Gensparkはユーザーごとにカスタマイズされたwebページを生成します。検索するだけで情報が自動的に整理されるため、ユーザー自身で記事を選定する必要がなく、情報の偏りのない有益な情報が手に入るのです。

公式サイト:Genspark
具体的な活用例として、韓国旅行の計画を立てるシーンをイメージしてください。従来の検索エンジンの場合、「韓国 おすすめスポット」「韓国 タクシー 乗り方」など、調べたい情報の数だけ検索する必要があります。
一方、Genspark(ジェンスパーク)の場合は「韓国旅行 一人旅 カンナム」と入力すればOKです。旅行計画の概要ページが生成されます。足りない情報に関しては、AIと会話形式で収集することが可能です。
実際の使い方に関しては後述します。
AI検索エンジンとは
AI検索エンジンとは、人工知能(AI)に情報の検索を任せるツールのことです。
知りたい情報を入力すると、AIがユーザーの質問意図を読み取りながら一つの答えを教えてくれます。
従来の検索エンジンでは、検索結果としてwebページの一覧が表示されるだけですが、AI検索エンジンの場合は自動でwebページを処理してくれることが特徴です。情報を網羅した上で回答するので、複数のサイトを見る手間がかからず、瞬時に知りたい情報を入手できます。
Gensparkの特徴

Genspark(ジェンスパーク)は、カスタムページの生成やリアルタイムの情報更新など、情報収集に役立つ特徴があります。
ここでは、知っておきたいGensparkの3つの特徴をお伝えします。
- 複数のAIエージェントによる高精度な回答
- Sparkpagesの生成
- リアルタイムでの情報更新
それぞれ詳細をみていきましょう。
複数のAIエージェントによる高精度な回答
Genspark(ジェンスパーク)では、複数のAIエージェントが同時に情報収取・分析を行います。AIエージェントとは、情報に応じて自ら新しい回答を生成してくれるAIのことで、それぞれ専門分野を持ち、信頼性の高い情報源をもとに精査するので高精度な回答が得られます。
また、Gensparkでは回答の生成時に、GPT-4、Claude、Mistralなど複数のチャットボットから選べたり、AIモデルを組み合わせた回答を聞けたりすることが可能です。回答に満足できない場合や別の情報が欲しい場合は、質問を繰り返すと深掘りができるので、ビジネスシーンなど様々な場面でのリサーチに役立ちます。
Sparkpagesの生成
Genspark(ジェンスパーク)では、検索すると回答をまとめたカスタムウェブページ(Sparkpages)を作成します。従来のAI検索エンジンのように既存情報を抜粋するのではなく、新たな回答を生成し1つのwebページとして提供するので、知りたい情報や背景知識を把握しやすいです。
また、SparkpagesにはAIアシスタントが搭載されていて、リアルタイムで質問したり回答をより具体的にできたりします。知らない単語が出た場合も、追記する形で回答してくれるので、元の質問に対する理解を深められるでしょう。
リアルタイムでの情報更新
Genspark(ジェンスパーク)では、回答に用いる情報をリアルタイムで更新します。
学習データに基づいて過去の情報から回答を生成するのではなく、ニュースや公式発表などを継続的に収集・分析するため、常に最新情報を踏まえた回答が可能です。
変化が激しい分野においても、最新データを取り込みながら分析を行うので、ユーザーは簡単にトレンドを把握できるようになるでしょう。
Gensparkの基本機能

Genspark(ジェンスパーク)では、AI検索エンジンだけでなく、誤情報を判断するファクトチェック機能や質問を深堀するディープリサーチ機能といった機能が備わっています。
また、チャットボットと会話したり画像生成をしたりもすることも可能なので、各機能を知って情報収集やコンテンツ作成に役立ててみましょう。
AIチャット機能
AIチャット機能では、チャットボットに質問を投げかけたり意見交換したりと自然な対話ができます。
回答に使用するチャットモデルは、GeminiやGpt-4oなど9種類から選択可能です。また、質問に応じて最適なAIモデルを自動で組み合わせる「Mixture-of-Agents」が搭載されているので、技術的な質問に対しても的確な回答を得られるようです。
ファクトチェック機能
ファクトチェック機能とは、あらゆる情報の正確性をチェックしてくれる機能です。
例えば、SNSの投稿や記事をファクトチェックにかけると、自動的に根拠を洗い出して誤情報か否か判断します。結果は、信頼性が高いと青、やや不確かな場合は黄色で表示され、情報の正確性を一目で把握できます。
また、ファクトチェックの際に情報源を明示してくれるため、提案資料やレポートで参照元を記載したい際にも役立つでしょう。
ディープリサーチ機能
Genspark(ジェンスパーク)のディープリサーチ機能は、特定のテーマについて掘り下げたレポートを自動生成する機能です。複数のウェブサイトを一斉に調査し、関連するキーワードや背景情報を含めて分析してくれます。
例えば、青森のリンゴについてディープリサーチ機能を用いて調査した際、トレンドや市場動向、歴史背景をまとめたレポートが作られます。知りたい情報を入力するだけで、検索結果のリサーチ、写真や動画の解析、分かりやすい資料の作成まで賄えるため、様々な分析で活用することが可能です。
イメージ生成機能
イメージ生成機能とは、AIが画像を自動生成する機能です。
Genspark(ジェンスパーク)のAI画像は解像度が高く鮮明なため、プレゼン資料やSNS投稿、プロモーション素材など幅広いシーンで活用できます。複数のAIモデルが作成した画像を比較したり、指示を追加したりすることも可能で、用途に合わせた最適な画像を作り出せます。
また、画像生成以外にも、背景除去やイメージ拡張、ぼかし解除が可能です。画像選定から編集まで行えるので、作業の効率化につながるでしょう。
Gensparkの使い方
ここでは、Genspark(ジェンスパーク)の使い方を解説します。
まずは、Gensparkの検索画面に「韓国 一人旅 カンナム」と入力します。結果は以下の通りです。

一見するとGoogleの検索結果と似ていますが、Gensparkではトップに「AIによる直接回答」が表示されます。検索キーワードに応じた概要をAIが生成する仕組みです。
次に、画面をスクロールすると「Sparkpage」というラベルが貼られたリンクが表示されます。

これがGensparkの最大の魅力です。検索キーワードに応じたオリジナルのwebページを生成してくれます。実際にクリックしてみた結果は以下の通りです。

「韓国 一人旅 カンナム」という指示に従う形で、旅行計画やポイントがまとめられています。
各種機能も活用してみよう

Genspark(ジェンスパーク)の基本的な使い方を理解したら、各種機能も活用してみましょう。
各機能は、ホームの検索バーの右下にある「もっと見る」から各機能にアクセスし、目的に応じて活用してみましょう。
例えば、gensparkのAI検索エンジンで得た内容をもとに、ディープリサーチで市場g分析などをすると、より細かい情報を知ることができます。旅行計画や買い物提案など、日常に役立つ機能も充実しているので、それぞれ試してみると良いです。
各機能の簡単な説明は以下の通りです。
- 一読ニュース:短い文章でまとめた最新ニュースが読める
- ファッション:AIによるバーチャル試着、ファッション提案を受けられる
- ディープリサーチ:背景情報や関連キーワードの調査、要約をしてくれる
- AIチャット:チャットボットとの対話ができる
- イメージスタジオ:AI画像を生成できる
- 翻訳:AIを用いた文書の翻訳が可能
- データ検索:情報のデータを自動で収集・分析可能(例:会社の収益や時価総額など)
- ファクトチェック:情報の正確性を調査してくれる
- ファイナンス:企業の経営、財務状況を把握できる
- 旅行:旅行計画の提案を受けられる
- 製品:買い物の提案を受けられる
- 画像ギャラリー:画像検索ができる
GensparkとPerplexity AIとの違い

似たようなAI検索エンジンであるPerplexity AIとGenspark(ジェンスパーク)の違いは、回答の生成方法や情報収集方法です。
例えば、Perplexirtyでは既存の情報をまとめて参照リンクを表示します。一方、Gensparkでは情報を整理して一つのウェブページを新たに作ります。また、操作方法も違い、どちらが使いやすいかは人によって意見が分かれるので、それぞれの違いを一つずつみていきましょう。
検索結果
Genspark(ジェンスパーク)とPerplexity AIでは、検索結果の表示が異なります。
Gensparkの場合、ユーザーの目的に応じて新たなwebページ(Sparkpage)をリアルタイムで生成します。
一方、Perplexity AIでは、既存のwebページへのリンクが提供され、それをもとに情報をまとめる仕組みです。
イメージとしては、以下のような違いがあります。
- Genspark:あらゆるデータをもとに情報を整理し、新たな1つのwebページを提供する
- Perplexity AI:既存のwebページから必要情報を抽出し、情報源となるwebページのリンクを参照してくれる
どちらが使いやすいかは完全に好みによります。個人的には、情報を俯瞰的に調べたい場合はGenspark、深堀りしたいときはPerplexity AIが使いやすいと感じました。
情報収集
Genspark(ジェンスパーク)とPerplexity AIでは、情報収集の仕方も異なります。
Gensparkには、「AI Parallel Search」が搭載されています。これは、複数の情報源を並行して検索し、それらのデータを統合・分析することで、性格な検索結果を提供する機能です。さまざまな視点から情報を収集・整理することに優れています。
一方、Perplexity AIは、GPT-4oやClaude 3など、高性能なAIモデルが搭載されています。インターネット上から最新情報を収集し、提供できる点が強みです。また、Perplexity AIは、画像やPDFをアップロードして情報を検索できますが、Gensparkはファイルのアップロードに対応していません。
この点に関しても、どちらが使いやすいかは人それぞれです。
UI(ユーザーインターフェース)
UI(ユーザーインターフェース)に関しても、GensparkとPerplexity AIでは異なります。
GensparkのUIは非常にシンプルです。トップページに検索窓が存在し、キーワードを入力すれば検索結果が表示されます。一見するとGoogleと同じです。多くの方が慣れ親しんだスタイルといえます。

一方、Perplexity AIのUIは従来の検索エンジンと異なります。どちらかといえばChatGPTと似ており、GensparkのUIよりも一層シンプルかつ直感的です。AIと対話を重ねる形で回答を生成する仕組みなので、プロンプトボックスの場所さえ覚えておけば使いこなすことができます。

どちらが優れているという話ではありませんが、個人的にはPerplexity AIのほうが使いやすいと感じました。
Gensparkの始め方
ここでは、Genspark(ジェンスパーク)の始め方を解説します。まずはホーム画面を開いてください。右下のサインアップをクリックします。

Gensparkでは、以下の3種類の方法でアカウント作成が可能です。
- Microsoftアカウント
- Googleアカウント
- メールアドレス
実際の画面は以下の通り。

あとは、画面の指示に従うだけでセットアップが完了します。
Gensparkの活用方法

ここでは、ビジネスシーンにおけるGenspark(ジェンスパーク)の活用方法をご紹介します。
- 競合・市場分析を行う
- 資料の誤情報チェックに活用する
- コンテンツの立案に役立てる
Gensparkの各機能を活用すると、作業の効率化を図れます。操作方法は簡単で初心者でも使いやすいので、以下で紹介する活用方法をチェックして業務に役立ててみましょう。
競合・市場分析を行う
Genspark(ジェンスパーク)のディープリサーチを活用すると、競合・市場分析を行うことができます。
例えば、「インテリア業界の市場動向を分析をして」と頼むと、政府の経済レポートやニュース記事、論文などあらゆる情報を分析し、1つのレポートにまとめてくれます。
レポートには、現在の市場規模や成長率、業界内のトレンド、競合他社といった必要な情報が明示され、戦略立案に役立てることが可能です。また、今後の課題も明確にまとめられているので、分析の手間が省けて業務効率化につながるでしょう。
資料のファクトチェックに活用する
社内に専門知識を持つ人がいない場合、ファクトチェックにかけることで、資料の誤情報や解釈ミスの見落としを防げます。あらゆるデータを基に矛盾点がないか確認し、誤りが見つかった場合は修正の提案がされるので、安心して資料を作成・活用できるでしょう。
また、統計データや専門的主張の正確性も照合するため、参照元自体が正しいか確認するツールとしても役立ちます。
コンテンツの立案に役立てる
Genspark(ジェンスパーク)では、ディープリサーチ機能やデータ検索機能をコンテンツの立案に役立てられます。
例えば、若者に向けたマーケティング戦略を考えたい場合、データ検索で「若者のSNS動向」と入力すると、自動で最新の利用傾向や人気コンテンツをまとめてくれます。
データを踏まえた上で、ディープリサーチで競合他社の成功事例を検索をすると、効果的なアプローチ法を分析したレポートの生成も可能です。
このように、トレンドやニーズを正確に把握できるので、ターゲットに刺さるコンテンツを生み出すヒントが得られるでしょう。
Gensparkの危険性・安全性
Genspark(ジェンスパーク)は危険性のないサービスです。運営元のMainFunc社は、Microsoft・Google・Baidu(百度)の出身者によって設立された企業であり、出自がしっかりしています。
安全性に関しても、プライバシーポリシーに「合理的な安全対策を実施している」と記載があります。
Security
We implement reasonable safeguards to protect the personal information that we collect from you. Your data will be stored on Microsoft Azure in accordance with its applicable policies and requirements data storage and retention (accessible here: Privacy in Azure). We make no independent representations or warranties as to the policies, practices, or procedures of any third party.
【翻訳】
安全当社は、お客様から収集した個人情報を保護するために、合理的な安全対策を実施しています。お客様のデータは、適用されるポリシーとデータ保存および保持要件に従って Microsoft Azure に保存されます ( 「Azure のプライバシー」からアクセスできます)。当社は、第三者のポリシー、慣行、または手順に関して、独自の表明または保証を行いません。
引用:プライバシーポリシー|MainFunc
ただ、リリースされてから間もないサービスなので、利用の際はできるだけセキュリティ意識を持つようにしましょう。
Gensparkの料金プラン
(2025/03)現在、Genspark(ジェンスパーク)にはplus版が登場しています。
plus版は、月額24.99ドル、又は年額239.88ドルとなっていて、加入すると以下の機能が無制限で使えるようになります。
- 新機能への早期アクセス
- 検索数無制限
- すべてのAIエージェント
- すべてのトップティアモデル
- 最新の画像生成モデル
- 世界初のAIエージェントの組み合わせ機能
1日の使用回数に制限はありますが、無料版でも有料機能を利用できるので試してみると良いです。
Gensparkにアプリはある?
2025年3月に、Genspark(ジェンスパーク)のiOSアプリが登場しました!アプリ版でも、ディープリサーチなどの全機能が備わっていて、スマホから簡単に情報収集ができます。ウェブ版では、ブラウザからgensparkの公式サイトを検索する必要がありましたが、アプリ版であればホーム画面から簡単にアクセスできるので、safariやchromeに変わる検索エンジンとして役立ちます。
また、Gensparkのアプリ版では、AI検索エンジンで検索する際に前の検索情報を残したまま、別ウィンドウで新たに検索できるタブ機能が追加されました。検索した単語ごとに新しいタブを開けるので、ウェブ版に比べて複数の情報を同時に確認しやすくなっています。
アプリ版はiosのみでandroid版はまだリリースされていませんが、近い将来発表があるのではないかと予想されるので続報を待ちましょう。
Gensparkのまとめ
本記事では、Genspark(ジェンスパーク)について解説しました。押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 最先端のAI検索エンジン
- オリジナルのwebページを生成
- 完全無料
注意点として、ベータ版が終了した後は、有料のサブスクリプションが提供される可能性があります。また、比較的新しいサービスなので、利用する際はセキュリティ意識を持つようにしましょう。
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