Google広告認定資格とは？難易度は緩い？費用や勉強方法を解説

「Google広告」とは、Googleが提供しているWeb広告サービスの総称です。主に検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告、アプリ広告の5種類あります。検索エンジンGoogleの日本国内シェア率が約8割、世界的に見ても9割のシェア率なので、Google広告を運用していれば間違いないと言われるほどです。

ですが、基礎知識がないと広告運用しづらいですよね。そこで基礎的な知識を得るのに良いのが、公式が出している「Google広告認定資格」の取得です。Googleアカウントさえ持っていれば、誰でも無料で受験できるので、基礎知識を付けるのに最適なのです。

本記事では、Google広告認定資格の種類や難易度、勉強方法や受験手順、Google広告認定資格を取得するメリットなどを解説しています。どういう資格内容なのかを知るために、ぜひ参考にしてください。

Google広告認定資格とは

Google広告認定資格とは、Google公式が「Google広告に関する基本的な知識を有している」と認める資格です。Googleアカウントを持っている人であれば、誰でも受講できます。検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告、アプリ広告の運用・測定などに関する複数の資格があり、自分に合ったものを受講して合格されれば無事認定証が発行されます。

合格すれば初歩的なハウツーや、Google広告およびWeb広告の基本的な知識を持っていることが証明されます。ビジネス上の信頼獲得、就職活動時のアピールポイントづくり、個人のスキルアップ、自社サービスの広告運用時の根拠構築など、さまざまな場面に役立てられることでしょう。

Google広告認定資格の費用は無料

Google広告認定資格の受講費用は無料です。再受験・更新の際も費用が掛からないので、誰でも気軽に受講できるのが最大のメリットとも言えます。

ただし、Google以外のセミナーを受けたり、書籍を購入する場合は別途費用が掛かります。

Google広告認定資格の有効期限は1年

資格の有効期限は「1年間」です。期限になると自動的に資格が失効し、期限切れの認定証に自動的に変わります。継続的に資格を保有したい場合は、取得から1年ごとに再試験を受けて合格しましょう。認定証に有効期限が記載されているので、カレンダーに登録して忘れないようにしてください。

Google広告認定資格の種類と難易度

2024年8月時点で、Googleの「スキルショップ」で公開されているGoogle広告認定資格の種類は9種類あります。

各資格の受験時間は75分間で、問題数は49～50問です。そのうち80%（アプリ広告は70%）正解すれば、合格となります。不合格になった場合でも、24時間経過すれば再受験可能です。

広告に関する基礎知識ばかりなので、難易度は比較的緩いと言えるでしょう。ただし、日本語で受験した場合は翻訳が曖昧な部分があるのでケアレスミスが発生しやすい点に注意してください。9種類の資格について、どんな内容なのかもう少し解説していきます。

Google 広告の検索広告認定資格

Google 広告の検索広告認定資格は、検索キャンペーンの作成と最適化の基礎知識がメインです。マーケティング計画に合わせて広告戦略を立てられるようになるので、マーケターであるなら取得しておいたほうが良いです。平均勉強時間は3時間40分ほど。出題問題50問で、40問正解すれば合格となります。

Google 広告「ディスプレイ広告」認定資格

Google 広告「ディスプレイ広告」認定資格は、ディスプレイ広告のキャンペーンタイプの区別、ユーザーへのアプローチ、自動入札などの基礎知識がメイン。新規・既存顧客に対して最適な広告を表示するための計画を立てるのに最適です。平均勉強時間は2時間34分ほど。出題問題49問で、40問正解すれば合格となります。

Google 広告「アプリ広告」認定資格

Google 広告「アプリ広告」認定資格は、アプリ広告のキャンペーン作成や、クリエイティブ、パフォーマンス向上などの基礎知識です。最適化戦略についても受験範囲なので、効果測定のための戦略を打ちやす
くなります。平均勉強時間は2時間47分ほど。出題問題49問で、アプリは正解率が70%基準なので35問正解すれば合格です。

Google 広告の動画広告認定資格

Google 広告の動画広告認定資格は、GoogleとYouTubeとの動画広告ソリューションについての資格です。動画広告の目的、認知度やキャンペーン方法はもちろん、リーチプランナーの使い方まで範囲に入っています。ほかの広告と違って範囲がやや広いため、平均勉強時間は4時間1分ほど。出題問題50問で、40問正解すれば合格です。

Google 広告クリエイティブ認定資格

Google 広告クリエイティブ認定資格は、すべての広告のキャンペーンのために効果的な広告を作成することに関した知識を学べる資格です。Googleの調査による裏付けられたガイダンスに基づいているので、自然に規約についての知識も付きます。広告デザインを作るクリエイターも取得しておくと良いでしょう。平均勉強時間は3時間55分で、50問中40問正解すれば合格ラインとなります。

Google 広告の測定認定資格

Google 広告の測定認定資格は、広告のパフォーマンスの測定・最適化に関する内容です。トラッキングの設定、売上、アプリのインストール、見込み客獲得など「測定数字」に関連することが出題範囲です。平均勉強時間は3時間14分で、50問中40問正解で合格です。直接な数字に関わる役職の人は、取得しておくと基礎知識がしっかりします。

オフライン販売促進の認定資格

オフライン販売促進の認定資格は、名前の通り「オンラインからオフライン」に繋げるマーケティング関係の戦略についてです。オムニチャンネルの入札戦略などもあり、こちらの資格に関しては難易度は中級車レベルとなります。マーケティングの経験を積んでから知識があっているかの証明として利用したほうが良いです。平均勉強時間は2時間38分、50問中40問正解で合格となります。

AIを活用したショッピング広告認定資格

AIを活用したショッピング広告認定資格は、「AIソリューション」への理解と、リーチとコンバージョンの最大化、P-MAXキャンペーンの作成などが主です。こちらも、難易度は中級レベルと言えるでしょう。平均勉強時間は3時間04分で、50問中40問の正解が必要です。

AIを活用したパフォーマンス広告の認定資格

AIを活用したパフォーマンス広告の認定資格は、「クロスチャンネルAIソリューション」に関係する内容です。ビジネス目的と一致したAI自動化戦略ができるようになります。チームリーダーや経営者向けなので難易度は中級～上級レベルです。平均勉強時間は3時間58分、50問中40問正解しなければ合格になりません。

Google広告認定資格を取得するメリット

Google広告認定資格は、取得に向けた学習から取得後までの過程で複数のメリットが存在します。その中でも、特に大きなメリットを3つ紹介していきます。

広告に関するノウハウの証明になる

Google広告認定資格を取得していると、Google公式が認める知識レベルに達しているということの証明になります。広告運用戦略を立案する際の視野が広がることはもちろん、実務に入る前から一定の評価を獲得できます。

また、履歴書や名刺、Webサイトに記載してアピールすることで、就職先や取引先からの信用度が上がるはずです。

広告の知識を都度アップデートできる

Google広告認定資格は公式が提供しているだけあって、eラーニングや試験内容が都度、新しい規約やルールにのっとったものに更新されています。資格の有効期限が1年間なもあって、毎年知識のアップデートができるのです。

一度取得したら永久的に持てる資格とは違い、毎年再受験を行うのが面倒かもしれませんが、無料かつ頻繁に移り変わるWeb業界の変化についていけると考えるのなら大きなメリットと言えるでしょう。

公式ステータスが企業に付与される

Google広告認定資格取得者がいて、なおかつGoogleが定める条件をクリアしている企業は、「Google Partners プログラムのパートナー」または「Premier Partner」になれる可能性があり、企業にとっては大きなステータスを獲得できます。

Google Partners プログラムとは、Googleから認定を受けた企業が「教育とインサイト」「アクセスとサポート」「評価と報酬」に焦点を当てた特典を利用できるシステムです。「Member」「Partner」「Premier Partner」という3段階のパートナーシップが用意されており、それぞれ認定条件と受けられる恩恵が別々に設定されています。

▶Google PartnerまたはPremier Partnerのステータスを得る方法｜Google広告

Google広告認定資格の勉強方法

Google広告認定資格の勉強におすすめの方法を3つ紹介します。

Google公式のeラーニングが1番おすすめ

Google広告認定資格含めたスキルショップに登録されている公式資格は、eラーニング（シラバス）が準備されています。取得したい資格を「登録」すれば、受験前に勉強を開始できます。基礎的な知識がまとまっているうえ、各セクションでのポイントやデモテストがあるので、繰り返すだけで効率よく勉強ができるはずです。

ネット上に掲載されている過去問題を繰り返す

ネット上には、Google広告認定資格の過去問題が掲載されているサイトがあります。正解が隠されているサイトを利用して、暗記するのも良しです。ただし、実際の資格試験の出題はランダム形式です。どの問題が出てくるのかはわかりませんので、順番通りに暗記するのは無意味です。

書籍は最新のものかを確認すべき

Google広告に関する書籍は、本ややネット上で販売しています。ただし先述した通り、試験内容は都度アップデートされています。書籍を購入して勉強する場合は、最新のものか確認しましょう。1年以上まえの書籍だと、役に立たない可能性が高いです。

Google広告認定資格の受験手順

Google広告認定資格の受験手順は、種類が違っても同じです。以下の5ステップで、勉強～受験までできます。

Googleアカウントでサインインさえしてしまえば、いつでもすぐに利用可能です。eラーニングは途中で中断したとしても、選択した試験は「進行中」と表示されます。自分がどの試験を選択したのかわかりやすいです。

以下、手順ごとに実際の画面の画像を掲載しているので、あわせて参考にしてください。

手順①：スキルショップでサインイン

Googleの「スキルショップ」のページを開いたら、取得したいアカウントでサインインしてください。サインインしたアカウント名（登録名）が、合格証明書に印字されるので個人名のものがおすすめです。

手順②：「Google広告」を選択

サインインしたページを少しスクロールすると、ジャンル別のメニューがあるので「Google広告」を選択してください。

手順③：取得したい試験を選択→「登録」

Google広告に関する資格試験が9種類表示されるので、取得したいジャンルの視線を選択。遷移先のページで「登録」を押すと進行中一覧に表示されるようになります。

手順④：専用ページに遷移後にeラーニング受講

遷移先の専用ページで、勉強・試験を行います。免責事項を確認したのち、eラーニングを受講してください。基本的にレッスンをクリアしないとテストに進めません。

手順⑤：テストを開始

全てのeラーニングを受講したら、いよいよテストです。試験時間75分間は中断できないので、準備ができてから「テストを開始」してください。

受験後はすぐに結果が表示されます。合格ラインに達していたら、メールで合格証明書が発行されます。不合格の場合は、24時間後に再受験可能なので諦めないでください。

知識向上・自己アピールのために取得するなら損はない

Google広告認定資格は、Googleアカウントがある人なら誰でも無料で取得できます。知識向上の教材として使いつつ、資格を所持していることで自己アピールになります。有効期限が短いこと以外はデメリットがないので、取得しておいて損はありません。むしろ、Google広告に関する専門的な知識を身に着けられるので実務とするならメリットのほうが多いはずです。

普段から実務で広告運用している人であれば、Googleの専門的な言い回しさえ理解してしまえば、難易度は高くないと言えるでしょう。ぜひ、自分のためにも気になる資格の取得をしてみてはいかがでしょうか。