Google Search Labsとは?できることや注意点・参加条件を解説!
2023年8月から始まったGoogle Search Labsでは、AIによる概要機能をはじめ、Googleが開発中の機能を初期段階から利用することができます。
しかし、Google Search Labsが一体何なのか、具体的にどのような機能が使えるのかなど、わからない点も多いかもしれません。
そこで、この記事ではGoogle Search Labsの情報と、使える機能、さらにくわしい利用方法までまとめて紹介します。Google Search Labsを使う際の参考にしてみてください。
▶画像出典:Google Search Labs
目次
Google Search Labsとは
Google Search Labsとは、Google検索を使用しているユーザーに対して、生成AIを使用した新しい検索体験をテストしてもらうために、Google側が提供しているプログラムのことです。
Googleが提供する検索体験は、開発初期段階のものとなっています。ユーザーから送られてきたプログラムの体験フィードバックは、今後の開発に役立てられます。
Google Search Labsには、次のような利用条件があります。
- Chromeブラウザ
- 18歳以上
- Googleアカウント所有者
上記の条件を満たしているユーザーは、Google Search Labsを使うことが可能です。なおGoogle Workspaceアカウントでは使用することができず、利用できる国と地域も限られています。
Google Search LabsとAI Overviewの違い
Google Search Labsは、開発初期段階にあるシステムを、ユーザーが試すことができるプログラムの全体を指しています。
AI Overviewはそのうちの1つの機能となっています。AI Overviewは、生成AIがユーザーの検索キーワードから、検索結果を要約して表示する機能のことです。
開発中のシステムのため、品質にムラはあるものの、Google Search Labsを使えるユーザーであれば誰でもAI Overviewが利用できます。
Google Search Labsは何ができる?
開発初期段階の機能をテストできるGoogle Search Labsですが、現時点では次のような機能が利用できます。
- AIによる概要など
- Giga Mangaでの漫画作成
- Viola the Birdで弦楽器演奏
- Speaking Practiceによる英会話
- システムへのフィードバック
ここからは、それぞれの機能の具体的な内容と特徴を紹介します。Google Search Labsを使用する際の参考にしてみてください。
AI による概要など
Google Search Labsでは、AIが検索結果の概要を表示するなど、検索をサポートする生成AIを提供しています。概要に対して、AIに追加で質問を行うことも可能です。
AIによる概要が表示されることで、検索結果に表示されたURLをひとつひとつ確認する手間は省けます。概要を確認するだけで、検索したキーワードの答えが手に入れられるからです。
ただし、試験運用中の機能のため、品質にはムラがあります。概要すべてが正しいとも限らないので、利用する際は真実かどうか確かめる作業が必要です。
Giga Mangaでの漫画作成
Google Search Labsでは、AI技術で漫画作成ができる、Giga Mangaが利用可能です。
Giga Mangaの使い方は非常に簡単です。Giga Mangaを開き、ペンで適当に絵を描くだけで、AIが漫画風の絵を生成してくれます。絵が苦手という人でも、魅力的な作画ができるのです。
線画生成の他にも、着色や、自分の作品と似た漫画の検索機能なども用意されています。漫画作成を楽しんでみたい人は、ぜひ使ってみると良いでしょう。
Viola the Birdで弦楽器演奏
Google Search Labsは、弦楽器演奏が楽しめるViola the Birdのテストも行うことができます。
Viola the Birdでは、ユーザーの指の動きに合わせながら、AIが美しい音を奏でてくれます。コンサートモードであれば有名なクラシック音楽を奏でることができ、フリーモードを選べば自由に音楽を演奏することが可能です。
楽器の演奏は苦手だけど、手軽に楽しんでみたいという人は、一度テストプレイを楽しんでみてください。
Speaking Practiceによる英会話
Google Search Labsで利用できるSpeaking Practiceは、英会話スキル向上に役立つ、AI英会話ツールです。
AIによる英語の質問に、ユーザーが英語で回答するだけという簡単な使い方で、リスニング・スピーキングスキル両方の向上が期待できます。また、発音が正しく学べる機能も用意されているため、発音練習を行いたい人にもおすすめです。
そしてAI相手に英会話が練習できるので、間違っても恥ずかしさを感じにくいのがうれしいポイントといえます。
システムへのフィードバック
Google Search Labsでは、使用したシステムに対してフィードバックを送ることができます。
高評価・低評価のアイコンを押すだけでフィードバックが送信でき、その内容は今後の機能改良に役立てられます。もちろん、詳細な内容を記入し、問題を報告することも可能です。
Google Search Labsの生成AI機能は、ユーザーの検索内容やフィードバックを元に機械学習を行っています。フィードバックを送ることは、Googleの検索・生成AIの質を向上させるにあたって欠かせない行動なのです。
日本では使えない機能もある
Google Search Labsでは、さまざまな機能をテストすることができますが、まだ日本では使えない機能も多いです。
次の機能は、2025年1月時点でまだ日本で提供されていません。
- Hindi Cinema:ヒンディー語映画の歴史や芸術をバーチャル展示会で巡る
- Say What You See:画像生成プロンプトの技術学習
- Talk to a Live Representative:Googleがユーザーの代わりに電話をかける
- Auto Dark:Google Search Labsの自動ダークモード
Googleは、今後もより多くの地域にGoogle Search Labsを順次展開していくと話しています。上記の機能も、いずれ日本でテストできるようになると予想されます。
Google Search Labsの使い方・参加方法
Google Search Labsは、条件を満たせばだれでも使うことができます。使い方・参加方法の流れは次の通りです。
- Chromeブラウザを開いてLabsアイコンをクリック
- 「AI による概要など」をクリック
- 設定をオンにする
- Googleで検索する
ここからは、上記の使い方の流れについてくわしく解説します。今すぐ簡単に利用を開始できるので、Google Search Labsを使う際の参考にしてみてください。
Chromeブラウザを開いてLabsアイコンをクリック
まずはChromeブラウザを開きます。ブラウザはスマートフォン・タブレット・パソコンのどれで開いても構いません。
ブラウザを開いたら、検索トップページの右上部にあるフラスコのアイコンを選択してください。
「AI による概要など」をクリック
フラスコのアイコンをクリックすると、Google Search Labsのページが開かれます。
ページをスクロールしていくと「AIを使った機能」の欄に「AIによる概要など」があるので、クリックして開いてください。
設定をオンにする
AIによる概要などのページが開かれたら、「この試験運用版をオンまたはオフにする」と書かれたタブをオンにします。
その後「検索開始」を選択すると、Google Search LabsでAIによる概要機能が試験的に利用できるようになります。
Googleで検索する
AIによる概要機能をオンにしたら、さっそくGoogleで検索してみましょう。検索結果の上部に、「Google Search Labs|AIによる概要」という項目が表示されるようになります。
概要内容にフィードバックを送ることもできるようになっているので、積極的に送信しましょう。ただし、必ずしもAIによる概要が表示されるわけではありません。
Google Search Labsの活用方法
Google Search Labsは、主にリサーチ作業で活用することができます。AIによる検索結果の要約が、Google Search Labsの主な機能となっているからです。
たとえばある情報について調べたい場合、従来は検索キーワードを入力し、検索に表示されたサイトから、求める答えを探していくのがリサーチの一般的な方法でした。
しかしAIによる概要を利用すれば、検索キーワードに対する答えが、すぐに要約されて表示されます。サイトをめぐる必要もありませんし、サイト内の文章を熱心に読み込む必要もありません。リサーチ時間の短縮にもつながるでしょう。
このようにGoogle Search Labsは、情報のリサーチを行う際に大いに役立てることができます。
Google Search Labsを活用する際の注意点
Google Search Labsはリサーチ作業に役立つ機能ですが、活用する際は注意しなければいけないポイントがあります。
それは、あくまでもAIを使用した機能であるため、情報の信頼性には疑問が残るという点です。
そのほかのAIにも言えることではありますが、AIが示す情報は必ずしも正しいとは言えません。AIはインターネット上の膨大なデータを学習し、ユーザーに提供しているのですが、中には間違ったデータも含まれているからです。
Google Search LabsのAIによる概要も例外ではなく、要約された情報の中には間違った情報も含まれている可能性が大いにあります。
また、著作権に関わる情報を提示してくる場合もあるので、AIが要約したデータの利用は慎重にならなければいけません。
AIの特性を理解したうえで、Google Search Labsを利用するようにしましょう。
Google Search Labsのよくある質問
誰でもすぐに利用できるGoogle Search Labsですが、使用するうえで様々な疑問もわいてくるはずです。
そこで、ここからはGoogle Search Labsに関して、以下のよくある質問にお答えしていきます。
- Q1.機能をオンにしたのに利用できないのはなぜ?
- Q2.Search Labsはどのデバイスで利用できる?
- Q3.Google Search Labsの機能はいつまで利用可能?
Google Search Labsを利用する際に気になることがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
Q1.機能をオンにしたのに利用できないのはなぜ?
Google Search Labsの機能をオンにしていても利用できない場合は、以下の5つの点を確認してみてください。
- Chromeブラウザ以外を利用している
- 18歳未満である
- Googleアカウント所有者ではない
- シークレットモードがオンになっている
- Google Workspaceアカウントを使っている
上記の項目にどれか1つでも当てはまる場合は、Google Search Labsを使うことができません。機能をオンにしたのにGoogle Search Labsが使えない場合は、確認してみてください。
Q2.Search Labsはどのデバイスで利用できる?
Google Search Labsが使えるデバイスは次の通りです。
- スマートフォン(Android/iPhone)
- タブレット(Android/iPhone)
- PC
上記のいずれかのデバイスであれば、Google Search Labsを利用することができます。
ただし上記のデバイスを利用していても、ブラウザがChromeでなければGoogle Search Labsを利用することはできないので注意しましょう。
Q3.Google Search Labsの機能はいつまで利用可能?
Google Search Labsの機能は、それぞれのツールのページで確認することができます。ページには、「終了日:2025年7月」などのように記載されます。
ただし、2025年1月時点で、AIによる概要やGiga Mangaのページに、明確な終了日時は記載されていません。今後終了日時が決まった際に追記される可能性があるので、いつまで利用できるのか気になる人は、こまめに情報を確認してみてください。
Google Search Labsで最先端の機能を試してみよう
Google Search Labsは、Googleが開発しているツールを、初期段階のうちにお試しできるプログラムです。
品質にムラがある場合はあるものの、開発初期段階のツールをいち早く試すことができます。
中でもAIによる概要は、Google検索をよりスムーズにできる便利機能です。条件さえ満たせば、誰でも簡単に利用することができます。リサーチ時間の短縮にもつながるので、機能をオンにしてみるのがおすすめです。
今後Google Search Labsで使える機能は、ますます増えることが予想されます。現在日本で利用できないツールも、いずれ使えるようになるかもしれません。どのツールも最先端の技術や知識が詰め込まれたものばかりなので、ぜひ一度使ってみましょう。
RANKING ランキング
- WEEKLY
- MONTHLY
UPDATE 更新情報
- ALL
- ARTICLE
- MOVIE
- FEATURE
- DOCUMENT