GRAVITYとは?本当に「優しいSNS」?新機能の使い方も解説
(画像出典元:App Store:GRAVITY)
SNSが普及しはじめてから久しいですが、「いいね」の数で一喜一憂したり、フォロワー数を他人と比べて優劣を感じてしまったり、いわゆる「映え」を狙ったフォトジェニックな撮影に飽きてしまったりする人が増えたことから、最近では「SNS疲れ」という言葉を耳にするようになりました。
以前当メディアでも触れたClubhouse(クラブハウス)やDispo(ディスポ)は、そういった疲労感から人々を解放し、「自身の価値観や好みを共感し合える交流の場」を提供するというSNS本来の機能を取り戻すようなシンプルな設計で話題を集めましたが、今また新たに「優しいSNS」と呼ばれ、人気を集めているサービスがあります。
「GRAVITY(グラビティ・旧Gravity)」は、2024年3月現在でApp Store・Google Storeの累計ダウンロード数が250万を突破しているほど、注目を集めている新SNSです。今までにない匿名性の高さで「疲れないSNS」を構築しています。当記事では新機能も含めて、概要や登録の際の性格診断、使い方について解説していきます。
目次
GRAVITYとはどんなSNS?
Gravityとは、自身で文章や写真を入力して投稿するSNSサービスの1つです。2020年12月にiOSとAndroidアプリとしてリリースされました。
読み方は「グラビティ」で、言葉の本来の意味は「重力」ですが、スラングとして使われる「惹きつける人」の意味を採用していると言われています。
呟いた何気ない一言で、友達や同じ思考や趣味を持った人と繋がれるSNSです。
アカウント連携で開設できる
2024年3月時点では、以下のアカウントと連携すればGRAVITYのアカウントを開設できます。
- LINE
- X(旧:Twitter)
- Googleアカウント
以前はメールアドレスのみで開設できましたが、現在はメールアドレスを入力すると「すでに作られたアカウントにのみ対応」というポップが表示されます。アプリレビューやXでは改悪されたので元に戻してほしいという声が多いので、昔のようにメールアドレスのみで登録できるようになるかもしれません。
年齢制限は18歳以上
GRAVITYは年齢制限があり、18歳以上の人が利用可能です。生年月日の登録があるので、18歳未満は弾かれます。
万が一、年齢を偽って登録したことがバレてしまうと、利用規約にともなってアカウントが停止されるので気を付けてください。
匿名性が非常に高い
GRAVITYの最大の特徴とも言えるものは「匿名性」です。
プロフィール画像は、アプリ内に用意されたイラストを使用します。個人情報の登録もなく、自ら名前を言わない限りは誰が投稿しているのかわかりづらいです。唯一登録する生年月日も、他ユーザーには公開されません。
いいね機能はありますが、アイコンがほとんど同じなので誰が押したのかも把握できません。そのため、バズることも他人と比較することもないので「優しいSNS」と言われています。
フォロイー・フォロワーの表示がない
上の画像は、GRAVITY公式アカウントのTOPページです。フォロイー・フォロワーの数が表示されない仕様です。誰がどんな人と繋がっているのか見れないからこそ、しがらみを気にせず利用できます。
基本機能は主に4種類
GRAVITYの機能は主に4種類です。
- 投稿
- 音声ルーム(音声通話)
- トーク(メッセージ)
- 探索
投稿は、XやInstagramのように文章を打ち込みます。音声ルームは、2~6人でのグループ通話が可能です。トークはXで言うDM機能で、個人もしくはグループで利用できます。探索は、ユーザーや音声ルームの検索機能です。
そのほか、アイコンスロット・アイコン装飾・1人1日1回利用可能な「質問箱」など、細かい機能が追加されています。
一部課金コンテンツがある
「サブスクリプト」による加入プランや、応援やスロットで利用する「星粒」購入が、課金コンテンツとなります。ヘビーユーザーかつ、スロットをそんなに回さない人でない限りは、基本的に無料で利用できます。
GRAVITYの始め方・使い方
GRAVITYは直感的なシンプルデザインが採用されているため、ITリテラシーに自信のない方もすぐに使いこなせます。新機能が追加されたとしても、シンプルな仕様なので安心してください。
始め方①:アプリから新規登録を行う
アプリをDLして開くと、他SNSのアイコンが4つ表示されます。いずれかでアカウント連携してください。
始め方②:プロフィールを設定する
プロフィール登録は「ニックネーム」「性別」「「生年月日」の3つのみです。個人情報は基本的に登録しません。
性別は、アイコンイラストに影響があるので、見た目で選びたい人は好きなほうを選ぶと良いです。
始め方③:アイコンのイラストと背景の色を選択
アイコンのイラストと背景の色を選択すれば、アカウントの作成は完了します。アイコンに関しては、マイページからも変更できますし、アイテムを獲得すれば装飾も可能です。
使い方①:性格診断
性格診断を行えば、相性が良い人と繋がる可能性が高くなります。診断は有名な「MBTI診断」をもとにしており、12問に回答すると16タイプに分けられます。
診断結果は、他人から見える「外的性格」と内面的な「内的性格」の2つに分かれており、細かく自分のことを分析できるんです。なお、性格診断は1度きりでやり直しができない仕様になっています。
使い方②:タイムラインを開く
タイムラインは、下部の惑星のようなアイコンの「ホーム」をタップすれば見れます。フォローしているユーザーがいればフォロイーのみに限定して表示させることもできますが、基本的に全ユーザーの投稿が新着順で一覧表示される仕組みです。
「みつける」タブを開くと時系列ではない順番で表示されますが、アルゴリズムは公表されていないため、パーソナライズされているかどうかは確認できません。ただ、フォローの意義が大きくないGRAVITYにおいては一期一会の出会いが多いので、新たにつながれる人を探すきっかけになります。
上部右側の虫眼鏡アイコンをタップすると、ハッシュタグや趣味タグ、ユーザーIDから投稿の検索が可能です。
使い方③:投稿する
ライムライン右下の「+」をタップすれば投稿可能です。1,000文字以内のテキスト・画像・60秒動画・ハッシュタグ、音楽(Spotifyに連携されています)・位置情報を発信できます。独自の絵文字や、性格診断結果の入力も投稿できます。
投稿は自身のプロフィール上とほかのユーザーのTL上に表示されます。XやInstagramと比べるとまだ利用している母数が少ないこともあって、比較的いいねはつきやすい傾向です。それも「優しいSNS」と言われるゆえんかもしれません。
使い方④:トークを送る
ゆるいつながりが主流のGRAVITYですが、トークというDM機能で対個人とコアにつながることもできます。送信者と受信者以外は閲覧することができず、相互フォローの関係でないと送信できない仕様になっています。下部右から2番目の「トーク」をタップするとその画面が開きます。仲のよい人ができたら2人だけのやりとりを楽しんでも良いです
なお、登録直後やニュースなどがあればGRAVITY公式アカウントからメッセージが届きますが、このルームはお問合せとしての機能も備えているため、なにかエラーやトラブルが発生したときはこちらに相談してみましょう。
使い方⑤:スロットでアイコン装飾をGETする
マイページにある「スロット」は、アイコンの装飾をGETできます。無料のものもありますが、星粒という課金アイテムを使用します。
欲しいものが出るまでお金をつぎ込まないようにしましょう。獲得したアイテムは、マイページのアイコン編集から装飾できます。
使い方⑥:AIパートナーを設定する
1度タイムラインに投稿をすると、AIパートナーの作成ができるようになります。AIパートナーはトークを利用して、会話を楽しめます。
AIパートナーは、性別・性格・声などを自分好みにできるので、会話して楽しそうなキャラを作成してみてください。なお、2024年3月時点では、AIパートナー機能の「AIイラスト」のボタンがなくなっているので、作成ができないようです。今後復活することを期待しましょう。
GRAVITYアプリが怪しい・危険といわれる理由
新しいSNSだからこそ、評判や口コミは気になりますよね。一部では海外の会社で怪しい、GRAVITYは危険なのでは?という声が上がっています。ですが、実際はアプリ自体は危険ではありません。なぜそういった声が上がっているのかを解説します。
退会できないと言われている
退会できないと言われている理由は、2024年3月時点でAndroid版のアプリで「退会ボタンが未実装」だからです。ログアウトしかできません。ただ、運営に問い合わせするか、iPhoneからログインすれば退会手続きが可能です。今後に実装される可能性が高いので、機会を待ってみてください。
匿名だからこその不信感がある
匿名でやり取りをするからこそ、付きまといやナンパがあったり、不適切な発言をされるなどで怖い思いをしたという声はあります。また、アイコンやプロフィールの匿名性が高いからこそ、やり取りしている相手は安全なのかという不安もあるようです。
GRAVITYにはアカウントブロック機能があるので、嫌な思いをした場合は相手をブロックしましょう。匿名性が高いSNSだからこそ、相手も誰にブロックされたのか把握しづらいです。
宇宙通話の内容が怖い
宇宙通話とは、1日3回、ランダムの相手と音声トークをおこなえる機能です。相手がわからないので、ランダムでマッチングした相手によっては怖いと感じてしまいます。通話自体はいつでも辞められるので、不快に感じたら音声ルームを抜けてください。
ステマ(ステルスマーケティング)が問題になっている
2021年に入ってから急速に注目を集めるきっかけとなったステルスマーケティング。Twitterをはじめとした他SNS上で著名人によるGRAVITYを使用したレビュー投稿が急増したため、ステマが多いといわれていたようです。
とはいえステマとは、消費者に広告コンテンツだとわからないように商品やサービスのポジティブな感想を公表し、購入や登録を促す行為のことを指します。著名人によるGRAVITYに関するポジティブな投稿の多くは「PR」と記載されているため(GRAVITY公式XアカウントでRTあり)、ステマにはあたりません。
おそらくこういったPR投稿をしたのが人気のあるイラストレーターやライター、漫画家といったインフルエンサーであること、そして短期間に集中して投稿されていたことから悪目立ちし、勘違いしてしまう方が現れたと想定されます。
中国企業に個人情報が漏洩しているという噂がある
App Storeに記載されているGRAVITYのデベロッパーは「HiClub株式会社」という企業ですが、この企業の所在地(六本木ヒルズ)がバイドゥ株式会社(Baidu Japan)と同じであることから関連会社ではないかと噂されているのが原因です。
バイドゥ(百度)は、中国の最大級検索エンジンの運営会社です。2021年3月に、LINEに登録されている個人情報が中国の関連企業からアクセスできる状態になっていたことが問題視され、関連会社なら危ないという噂が流れていたのかもしれません。
実際にGRAVITYに登録された個人情報が漏洩しているという事実は今のところ確認できていません。不安な人は、新しくG-mailを取得してGoogleアカウント連携で利用すると良いです。
GRAVITYは居場所が欲しい若い人に人気
GRAVITYの登録ユーザーは、18~30代の若い人に人気があるSNSです。公式によると、2024年3月現在でApple・Google Storeで累計ダウンロード数250万を突破しています。
実際にGRAVITYに登録してみると、TL上に「やっと居場所を見つけた」「もっと早く始めればよかった」といった好意的な意見が多く、居場所が欲しい若者が集まっているように感じます。
アップデートが頻繁に行われている、SNSとしてはまだ新しいので、今後どういった展開を迎えるのかまだわかりません。ですが、実際にSNS疲れに陥った方々が癒されているという事実なら、決して悪いものではないのではなさそうです。
SNSを利用する目的やメリットは人それぞれ存在すると思います。それらが生まれた根底には「素直に自己表現する場」「世界単位で自身に合った人と見つけることができる場」を求め、開発を始めた人たちがいたのだと思いたいものです。そして、そういった思いが完全に満たされるときを目指して、今もなお次々に新しいSNSが生まれています。
RANKING ランキング
- WEEKLY
- MONTHLY
UPDATE 更新情報
- ALL
- ARTICLE
- MOVIE
- FEATURE
- DOCUMENT