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Grok(グロック)とは?使い方や日本語入力の方法・ChatGPTとの違いを解説!

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Grok(グロック)とは、X(旧Twitter)に搭載されたAIサービスです。当初は有料ユーザーのみが利用できる機能でしたが、2024年12月に無料ユーザーにも解放されたことで、大いに注目を集めています。

しかし、どのような機能があるのか、また、ChatGPTやGeminiのような他のAIと何が違うのかなど、よく分からないという方も多いでしょう。

そこで、Grokの特徴や使い方、注意点などを解説します。Grokに興味があるけど不安もある、という方はぜひ参考にしてみてください。

Grokとは

出展:Welcome | xAI

Grokとは、2023年にxAI社によってローンチされた対話型AIです。イーロン・マスク氏が運営するXで導入された生成AIとしても知られており、2025年2月19日(日本時間)には「Grok 3」がリリースされ世界中で注目されています。

まずは、Grokがどのようなサービスなのかを、以下の項目に分けて解説します。

  • Grok運営会社のxAI社とは
  • 大規模言語モデルGrok 3の性能とは
  • 画像生成に使われるFlux.1とは
  • Grok開発の歴史

Grokについて知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

Grok運営会社のxAI社とは

xAI社は、イーロン・マスク氏が設立したAI企業です。「宇宙の真の姿を理解すること」を目標として2023年7月に設立されました。ChatGPTに代わる技術を開発したいという考えから、Grokの開発に携わっています。

もともと、イーロン・マスク氏はChatGPTを開発したOpenAIの創設メンバーでもあり、Xと連携して開発を進めることで、より高度なAIの実現を目指しています。

実際に、Xのデータを活用できる点において、他のAIよりも優位に立つと言われますが、データの取り扱いを問題視している国もあるため、課題も指摘されています。

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大規模言語モデルGrok 3の性能とは

大規模言語モデルGrok 3は、xAI社が公開したGrokの最新モデルです。現在はβ版が公開されており、これまでのGrokと比較して、より高度な推論能力や数学・コーディング能力を備え、さまざまな分野で世界最高レベルの性能を示しているとされています。

また、Grok 3は「DeepSearch」と「Thinkモード」という2つの新機能を実装しています。「DeepSearch」はインターネットとX上の情報を活用し、ユーザーからの質問に対して最適な回答を提供するAIリサーチツールであり、一方、「Thinkモード」は複雑な問題を解決するための推論機能です。

イーロン・マスク氏がGrok 3を「地球上で最も賢いAI」とX上で発言したことで注目を集めています。

画像生成に使われるFlux.1とは

「Grok 3」の前モデルである「Grok 2」には、Black Forest Labsが開発した画像生成AIモデル「Flux.1」が採用されています。

Flux.1の大きな特徴は、最大2メガピクセルの解像度を持つ画像を生成できることです。一般的な画像生成AIモデルと比べて高解像度の画像生成が可能で、風景写真やポートレートのようなリアルな画像を作成できます。

プロンプトへの忠実度も高く、指定した内容が正確に反映されるため、修正回数を減らしつつ期待通りの画像を生成できます。また、高速処理も実現しており、待ち時間を短縮しながらスムーズに画像生成が行えます。

なお、「Grok 2」に「Flux.1」が採用されていることは正式に発表されていますが、2025年3月24日現在、「Grok 3」にも採用されているかどうかということは明確になっていません。

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Grok開発の歴史

Grokは、2023年7月に開発が開始された新しいAIチャットボットです。開発当初からXとの連携を視野に入れており、2023年11月にはXのサブスクリプションプランであるX Premium+にGrokが提供開始されました。

2024年3月にはオープンソース化が発表され、12月に無料版がリリース、Xのアカウントを持つ人であれば誰でもGrokを利用できるようになりました。

バージョンの更新も進んでおり、2024年8月にGrok 1からGrok 2に移行され、2025年2月にはGrok 3へと進化しています。Grok 2では画像生成機能が追加され、Grok 3では「DeepSearch」と「Thinkモード」が追加されるなど、チャット、コーディング、推論において性能が大幅に向上しています。

Grokの特徴

Grokの利用を始める際は、具体的にどのような特徴を持つAIサービスなのか、機能も含めてチェックしておきましょう。Grokの特徴や利用できる機能などは以下のとおりです。

  • リアルタイムな情報にアクセスできる
  • テキストやデータの分析ができる
  • 「不適切なコンテンツ」にも回答を提供する
  • 俗語やユーモアな回答も使いこなせる
  • オープンソース化されている

Grokは、主にX上の投稿を活用してデータを収集しているため、特に回答内容にリアルタイム性が見られることが大きな特徴です。以下から5つの特徴を詳しく解説していきます。

リアルタイムな情報にアクセスできる

GrokはXで投稿された文章や画像を中心にデータを収集し、学習しているため、リアルタイムな情報にアクセスできます。

Xには、リアルタイム性の高い情報が多数掲載されています。そのため、従来のAIでは困難だった最新ニュースに関する世論の動向を把握したり、話題のトレンドをいち早くキャッチアップすることが可能です。

Xというプラットフォームと連携することで、Grokはリアルタイムな情報の収集も可能にしているのです。

テキストやデータの分析ができる

Grokでは、テキストやデータの分析も可能です。ユーザーがXをどのように活用し、楽しんでいるのかや、アカウントの分析などが行えます。

Grokにアカウントの総合的な分析を依頼すれば、興味のある分野や主な投稿内容、投稿頻度、他ユーザーとのかかわりなども教えてもらえます。

自分のアカウント分析を依頼すれば、アカウントの方向性が想定通りに認識されているのか、目標に対して足りていないジャンルはないかなどを分析できるでしょう。

Grokを活用すれば、より戦略的なSNS運用が可能になります。

「不適切なコンテンツ」にも回答できる

Grokでは、暴力・性・人種差別などの表現を含む「不適切なコンテンツ」にも回答を返すことができます。

多くのAIモデルは、倫理的な問題や炎上リスクを考慮して、特定の単語やフレーズを含む質問に対して回答を拒否する傾向にあります。しかし、Grokは完全に回答を拒否するのではなく、あくまで中立的な立場で情報を提供しながら、ユーザー自身が判断を下せるようにサポートしてくれます。

もちろん、極端に不適切な内容には拒否をしますが、他のAIモデルでは取り扱いにくいテーマにもGrokなら情報を提供してくれるでしょう。

俗語やユーモアな回答も使いこなせる

Grokは俗語やユーモアのある回答も使いこなせるため、総合的に対応できる質問の範囲が幅広いという特徴もあります。

プロンプトでカジュアルな回答を指定すればそれに沿った回答が可能で、指定しなくても、行間を読んだうえでユーモアかつウィットの効いた回答を返してくれることもあります。

そのため、実際に人と話しているような、ナチュラルな回答が楽しめる点がGrokの強みといえるでしょう。Xを活用した表現や言葉の学習が役立っていると考えられます。

オープンソース化されている

Grokは、ソースコードが一般公開されたオープンソースのAIモデルです。そのため、誰もがGrokのソースコードを利用し、改変することが可能です。

オープンソース化とは、ソフトウェアのソースコードを公開し、誰でも自由に使用、カスタマイズできる状態にすることを指します。ソフトウェアの透明性向上や開発コミュニティの活性化、技術革新の促進など、様々なメリットがあるため、技術革新のスピード向上が期待できます。

ただし、オープンソース化には悪意のある第三者による改変や、セキュリティ上のリスクといった懸念点も存在します。リスクを適切に管理することが、Grokの今後の課題となるでしょう。

Grokの料金プランは?無料で利用できる?

Grokは、制限付きで無料開放されています。2024年12月以前は、Grokは有料プランユーザーのみを利用対象としていましたが、現在はXの有料プランに課金していない人でも、Grokの利用が可能です。

ただし、無料版のGrokでは、テキストによる回答は2時間ごとに10回までとなっており、画像生成に関しては1日3回までの制限があります。そのため、無料のままGrokを活用する際は、制限に注意しましょう。

なお、年間10,280円のプレミアムであればGrokの利用制限が引き上げられ、年間27,300円のプレミアムプラスであれば利用は無制限となります。

GrokとChatGPTの違いとは

GrokとChatGPTは、いずれもAIモデルですが、両者にはさまざまな違いがあります。そのため、Grokを使用する際は、ChatGPTとの違いも理解しておきましょう。主な違いは、以下のとおりです。

項目GrokChatGPT
開発主体xAI社OpenAI
データソースXにアクセスできるWebページがメイン
リアルタイム性高い(Xのデータを活用できる)低い(検索エンジンの情報がメイン)
倫理的な問題への対応中立的な立場で提供できる回答されないことが多い
オープン化オープンソース禁止されている

GrokはXを通じて情報を収集しているため、ChatGPTと比べてリアルタイム性に優れていることが大きな特徴です。ChatGPTは、GPT-4でも回答可能なのは2023年までの情報となります。

また、Grokはオープンソースソフトウェアゆえにカスタマイズできること、一部の不適切なコンテンツの情報にもアクセスできることも大きな特徴といえます。

GrokとChatGPTの回答を比較してみた

物価高騰の原因について、同じプロンプトでGrokとChatGPTそれぞれに質問してみました。両者とも同様にニュースサイトなどの情報をもとに回答してくれているため、どちらもある程度正確な回答になっているといえますが、最新情報に触れる内容ですので、より網羅性が高いのはGrokである印象でした。

Grokでは、ニュースなどのメディアだけでなくX上の投稿からも情報を収集しているため、最新情報も提供してくれました。その証拠に、回答の後半では「2025年1月からの食品値上げ予定」や「2025年春闘における賃上げ要求」についても言及しています。

そのためリアルタイム性の高い情報を求める場合は、Grokは活用しやすいサービスだといえるでしょう。

Grokの使い方

ここからは、Grokの使い方を具体的にチェックしていきます。Grokを使用すればテキスト生成や情報のリサーチ、データ分析、画像生成などさまざまな便利な機能を活用できるため、事前に具体的な使い方はしっかりチェックしておきましょう。

Grokの使い方は、以下のとおり2ステップです。

  1. XにアクセスしてGrokのアイコンをクリックする
  2. プロンプトを入力する

以下の項目から、ステップごとに詳細や注意したいポイントなどを解説していきます。

XにアクセスしてGrokのアイコンをクリックする

GrokはX上で使用できるAIサービスであるため、まずはXにアクセスする必要があります。自分のアカウントにログインした状態で使うことが必要のため、アカウントがない人は新規登録を最初に済ませましょう。

Xにアクセス・ログイン後は、Grokのアイコンをクリックします。

プロンプトを入力する

GrokはX上で使用できるAIサービスであるため、まずはXにアクセスする必要があります。自分のアカウントにログインした状態で使うことが必要のため、アカウントがない人は新規登録を最初に済ませましょう。

Xにアクセス・ログイン後は、Grokのアイコンをクリックします。

Grokの活用方法

Grokは便利なツールですが、実際にどのような活用方法があるのか気になるところです。まずは、活用方法・事例などを紹介します。具体的な活用方法には、主に以下の3つが挙げられます。

ニュースやトレンドの調査・分析
Xに投稿する内容の作成サポート
プログラミングやテキスト作成

それぞれ解説するので、具体的な活用方法を整理していきましょう。

ニュースやトレンドの調査・分析

Grokは、Xのリアルタイムデータにアクセスできるため、ニュースやトレンドの調査・分析において他のAIモデルよりも優れています。他のAIがデータソースとしているWebサイトやブログ、ニュースサイトなどの情報も収集できるため、より深く分析を行うことができるでしょう。

ただし、Grokが提供する情報は必ずしも100%正確であるとは限りません。X上の情報には誤情報や偏った情報も含まれている可能性があるため、Grokの情報を鵜呑みにせず、他の情報源と照らし合わせて確認することが重要です。

Xに投稿する内容の作成サポート

Grokを使えば、Xに投稿する内容も効率的に質を高められます。投稿したい内容の概要やキーワードを伝えるだけで具体的な投稿文案を複数提案してもらうことができるため、スムーズに投稿内容を作成できます。

また、自分が作成した投稿内容を添削してもらうこともできます。文法や表現の誤りを指摘してもらうだけでなく、トレンドやフォロワーの興味関心に合わせた提案も受けられます。

Grokを使うことで、Xでの情報発信をより効率的に、かつ効果的に行うことが可能になります。

プログラミングやテキスト作成

Grokでは、さまざまな言語のプログラミングやテキスト作成も可能です。たとえば、HTML/CSSを使用したWebページの作成、PythonやJavaなどのプログラミング言語を使用したシステムの開発などが可能です。

テキスト生成でも、ブログ記事の草案やメールに記載する挨拶文、詩や小説などの創作文章など、対応可能なテキストのジャンルは多岐にわたります。

より自分の望むテキスト生成を実現するには、プロンプトで方向性やテーマを具体的に指示することが重要です。

Grokを使用する際の注意点

Grokを正しく活用するためには、事前に注意点を整理しておくことも大切です。先に注意点を理解しておけば、AIがもたらすリスクやトラブルを避けられるでしょう。主な注意点は、以下の3つです。

  • 生成した画像に漢字を入れられない
  • 著作権や個人情報に気をつける
  • 誤った情報が提供される可能性がある

特に、著作権や個人情報、情報が正確でない可能性については十分に注意が必要です。それぞれ、Grok活用の注意点をくわしく紹介していきます。

生成した画像に漢字を入れられない

Grokではプロンプトによってさまざまな画像の生成が可能ですが、生成した画像には、漢字を入れることはできないため注意が必要です。これは単純に、漢字の学習が十分でないことが原因として考えられます。

実際に画像を生成してみると、漢字を入れることは難しいものの、カタカナを入れることは可能でした。そのため今後は、アップデートや時間の経過に伴って、漢字が入れられるようになる可能性はあります。

しかし、現状は漢字を入れることはできないため、理解したうえで画像生成機能を活用しましょう。

著作権や個人情報に気をつける

Grokを活用する際は、著作権や個人情報にも注意が必要です。Grokが学習したデータには著作権で保護された文章や画像、個人情報などが含まれている場合があるため、生成した文章や画像が著作権を侵害しているリスクはゼロではありません。

また、特定の人物に関する質問をした際に、プライベートな情報を回答してしまう可能性もあります。そのため、Grokを活用する際は必ず問題ないかチェックする癖をつけ、自分がデータを入力する際にも個人情報を含めない配慮が欠かせません。

常に著作権と個人情報の保護に最大限の注意を払いながら、自己責任で利用するように心がけましょう。

誤った情報が提供される可能性がある

誤った情報が提供される可能性がある点にも注意しましょう。Grokに限らず、AIサービスのデータソースはWebページの情報が主となっているため、参照元の情報が間違っていれば、提供される情報も間違っていることになります。

特にGrokは、Xのデータも参照しています。事実でない情報を真実かのように提供するハルシネーションの問題もあるため、情報の正確性に対して意図的に疑念を持ちながら確認することが大切です。

あくまでも、情報収集やアイデア出しのツールとして活用すると、Grokの特徴を活かすことができます。

Grokを活用して業務効率を高めよう

Grokの活用は、日常生活や仕事におけるあらゆるタスクの効率を高めるきっかけになります。情報のリサーチから分析、文章・画像の生成などさまざまなことができるため、うまく活用すれば、楽しみ方や働き方の幅を広げられる可能性があるでしょう。

ただし、活用する際は高いAIリテラシーを持ったうえで、トラブルは避けなければなりません。Grokの特徴や歴史、ほかのAIモデルとの違い、そして注意点などをよく理解したうえで、適切に活用していきましょう

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この記事を書いた人

ささき
2019年にサングローブに中途入社。入社前は音楽業界で営業、商品開発、SNS運用などに携わっていた。現在はSEO運用サポートを経て、メディア運営・執筆に取り組んでいる。

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