GTINとは?コードを追加して検索でECサイトを表示させよう!
ECサイトでの商品掲載にはGTINを適切に入力することが必要です。Googleが商品を識別するうえで大きく関わります。当然、SEOへの影響も危惧しなければなりません。そこで本記事では、GTINについて解説します。
類似のコードを含めた基礎知識の紹介や仕組み、IDの記述方法などにも言及します。EC担当者のみならず、知っておいて損はないでしょう。どうぞ、ご一読ください。
目次
GTINとは?類似コードの紹介や種類について
GTINはGlobal Trade Item Numberの頭文字を取ってつけられたものです。翻訳すると国際取引商品番号。つまり、国際的に認められた商品を一意に識別するためのコード番号です。
バーコードの下の部分に記載されている番号といえばイメージが湧くでしょうか。同じ商品であれば、どの店で売られようがこの部分は共通します。
オンラインでの売買が当たり前となった昨今、当然、商品に関する混乱防止は必須です。それゆえ、無料でのリスティング広告に当たるGoogleショッピングにおいても、Google Merchant Center(マーチャントセンター)の商品フィード入力に際して推奨されています。そうしたアナウンスにきちんと従うことで、ショッピング検索でも適切に表示されるようになるでしょう。
GTIN以外の代表コード「JAN」
GTINは、固有商品IDの一つです。なおかつ、世界で最も利用されています。となれば当然、他のタイプも存在するわけですが、代表格を挙げるならば「JAN」でしょう。実はこれ、従来の日本で馴染み深いものなのです。というのも日本では、商品管理に(POSシステムを円滑に運用するために)早くからコード番号を導入していました。その番号は13桁の数値で構成。そう、お察しの通り、JANです。
Japanese Article Numberの頭文字を取っています。なお、はじめの9桁が企業で残りが商品コードを表していたため、9桁の方はかつて「JAN企業コード」と呼ばれていました(詳しくは後述しますが、その後呼称は変更されます)。
コード番号を割り振っていたのは当時の流通情報システム開発センターです。ここは国際的な流通システム標準化機関であるGS1に加盟しているため、JANのコードもGS1の規格に準拠して作成されています。
遡ると2005年、国際機関が「GS1」と名称変更したことに伴い、流通情報システム開発センターも「GS1 Japan」に名称変更。2012年からはJAN企業コードも国際標準に対応し、「GS1事業者コード」と呼ばれるようになっています。
コードから読み取れる生産国の情報
JANコードは、GTIN-13とも呼ばれます。そのため混同される方もいらっしゃるかもしれません。まず、GTINはGS1が定めた標準の商品識別コードの総称です。ポイントはGTIN-13の表示桁数を表す13の数値。このうち、GS1事業者コードにあたる9桁の頭2桁は国の属性を表します。
たとえば、日本に割り当てられているのは「45」と「49」です。この番号によってどの国のメーカーであるかが判別できます。
GTINの種類
GTINにはGTIN-13、GTIN-8、GTIN-12、GTIN-14の4種類があります。
GTIN-13は日本だけでなく欧州でも使用されているのですが、日本でJANコードと呼ばれるのに対して、欧州向けだと「EAN(コード)」です。
GTIN-8は表示されるバーコードのスペースが狭い小さな商品用に存在します。表示桁が8桁となるため、GS1事業者コードとは別に短縮タイプの割り当てを受けなければなりません。
GTIN-12は米国とカナダで使用されている12桁の商品識別コードです。GTIN-14は同一商品を複数梱包した場合の識別に使われます。14桁の数値ですが、もとになるのはGTIN-13のコードです。
GTIN入力がもたらす影響、注意点
ユーザーはときにショッピング検索を通じて購買行動を起こします。その傾向はいわずもがな、インターネットが普及されている現代において当然のことといえるでしょう。
Googleの検索エンジンもまた、時流を受けて、ショッピング広告のタブを設けるなどユーザー体験の向上を図っています。したがって、ECサイト側も事態や状況に向き合い、よりふさわしい戦略を立てる必要があります。少なくとも確実にやった方がいいことを疎かにしてはいけません。
Googleショッピング広告への出稿以前に、情報発信において不備のないことが以前に増して求められています。自社で取り扱う商品に限らず、第三者メディアを運営する際も同様です。どのような効果をもたらし、どこを注意すべきか、しっかり念頭に置く必要があります。
ユーザーへの正確な情報提供
Googleは検索された商品に関するワードに対してナレッジパネルやショッピングタブの枠で、適切な回答(商品情報)を返します。サイト運営者の側からすると、ショッピング検索で上位表示されれば、その分ユーザーとの接点機会が増え、売り上げにもつながる期待が持てるわけです。
だからこそ、たとえばGoogleマーチャントセンターを介し広告を出稿する際には、商品フィードを正確に打ち込むと同時にGTINも漏れなく入力するようにしましょう。
また、レビューサイトなどで商品を評価する際にも、対象が正しく特定されるように調整した方がいいでしょう。具体的にはGTINを含めた構造化データの記述などが挙げられます。ショッピング検索で商品のレビューなどを見つけられれば、おそらくユーザーの満足度(ユーザー体験)も上がるはずです。
検索エンジンの精度向上
Googleは2015年、GTINを標準仕様に導入。以降、商品を扱う実店舗とオンラインの連動によって信頼性が高まり、ユーザーも比較的安心して買い物ができるようになったと思われます。
そして、GTINがもたらすアドバンテージや効果は消費者側、サイト運営者側だけに留まりません。Google、そう、検索エンジンもまた恩恵を賜っているのです。
いわゆるE-A-Tを重視する昨今のSEOにおいて、信頼というのは一つの大きな判断材料になり得ます。これは、正確な商品情報を検索エンジンが得られれば、ユーザーの要望に合致した検索結果を提供できるということです。すなわち、(検索エンジンの)精度向上につながるといえます。
Google Manufacturer Centerでのデータ登録
主にブランドメーカーや販売業者が使用するフィード入力のプラットフォームがGoogle Manufacturer Center(マニュファクチャラーセンター)です。
ここでは製品名、製品説明、画像、主な特徴、YouTube 動画などGoogle Merchant Center(マーチャントセンター)では取得できないフィードを送信できます。その際、固有商品IDが必要です。原則GTINが指定されています。しかし、製品によってはGTINの存在しないケースに出くわすこともあるでしょう。そのときは単品の製造番号や管理番号での代用が可能です。
製造番号はManufacturer Part Numbersを略してMPNと呼ばれます。そのメーカー内の製品を一意に識別できるものです。仮に、MPNも存在しなければ管理番号を使いましょう。独自の製品などで当てはまるケースです。なお、管理番号はStock Keeping Unitを略してSKPと呼ばれます。
GTINの再利用は禁止
GTINを使い回してはいけません。仮に対象商品が販売終了した場合、割り当てていたコード(MPN、SKU 含む)を再利用してしまえば、固有性が失われます。
混乱防止のためのGTINです。本末転倒にならないよう注意して扱ってください。
構造化データに固有商品IDを記述する方法
構造化データをHTML内に記述することで、検索エンジンに情報を伝えやすくすることができます。商品フィードに関しては固有商品IDの詳細を追加するためのプロパティを用いましょう。
日本で使用するのは「gtin13」です。続けて13桁のコードを記述します。イメージは以下の通りです。
“gtin13”: “1234567891011”
これで、GTIN-13(JANコード)を追加したことになります。なお、商品フィードは、ランディングページなどのWebサイトの情報と完全に一致させるようにしましょう。
適切なGTIN入力でECサイトの露出を増やそう!
ECサイトの集客において、ショッピング検索に目をつけるのは、きわめて理に適っていると考えます。というのは、やはりユーザーの行動、その目的が明確だからです。商品を手っ取り早く探したいなら、ショッピング検索がスムーズだと踏むのが自然でしょう。
とはいえ、まだタブの存在を認識されていない方もいるかもしれません。が、今後はどんどん当たり前に使われるはずです。サイト運営者に限らず、ECに携わる方であれば出遅れてはいけません。正しいマナーやルール、セオリーに沿ってGTINをうまく活用しましょう。
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