中小企業向け！Instagram（インスタグラム）の成功事例を紹介！成果を出す運用のポイントとは

中小企業がInstagram（インスタグラム）を活用してビジネスを成長させた成功事例が増えています。しかし、どのように運用すれば成果を生み出せるのかわからない、成功のノウハウを知りたいと考える方も多いでしょう。

そこで、中小企業のInstagram成功事例を紹介し、Instagramの運用において重要な取り組み方を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

中小企業がInstagramを活用するメリット

Instagramの運用は、中小企業にこそ大きなメリットがあります。特に注目したいのが以下の三点です。

• 低コストで認知度を高められる
• 全年代を通して利用率が高い
• ショッピング機能で直販に繋げられる

それぞれ、具体的にどのようなメリットがあるのかを紹介します。自社にInstagramの運用が合っているのかの指標にしてみてください。

低コストで認知度を高められる

中小企業がInstagramを活用するメリットの一つは、広告費用を抑えながら認知度を高められることです。ハッシュタグやリールを活用すれば、費用をかけなくてもフォロワー以外のユーザーにリーチが可能です。

また費用が発生するInstagram広告でも、画像や動画ベースの広告が主となるInstagramはリスティング広告と比べて視覚的な訴求力が高くなりやすいという特徴があります。コンバージョンに繋がらなくても画像や動画を通じてブランドイメージの向上につながることもあるため、有効な手法といえるでしょう。

全年代を通して利用率が高い

全年代を通して利用率が高いことも、中小企業がInstagramを利用するメリットといえます。

総務省が提供する「令和５年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、主要SNSの中でLINE、YouTubeに次いで第3位の利用率を誇ります。特に女性の利用率が高く、50代でも51.7%が利用しているため、若年層だけでなく中高年層にもアプローチしやすいのが特長です。

世代ごとの興味関心に応じた投稿内容や広告を工夫すれば、より効果的な集客につながるでしょう。利用率の高さを活かした運用を行うことで、費用対効果の高いマーケティングの成果が期待できます。

ショッピング機能で販売に繋げられる

ショッピング機能を活用して販売に繋げられることも、Instagramを活用するメリットです。商品の魅力を写真や動画で購買意欲を促し、衝動買いを促すこともできます。

投稿やストーリーズに商品タグを設定することで、ユーザーはそのまま詳細ページへ移動し、購入を行えます。SNS上で商品を見つけた瞬間に購入を完了できるため、購買意欲を維持したまま決済に進みやすいのが特徴といえるでしょう。

自社サイトやECモールでは集客が必要ですが、Instagramならツール自体が集客機能をもつため、購入までの流れを短縮できます。

中小企業のInstagram成功事例

ここからは、中小企業が実際にどのようにInstagramを運用し、事業の成長に繋げているのかを紹介します。

各社とも、自社のサービスや強みとInstagramの特徴を掛け合わせながら、運用しています。それぞれくわしく解説すしますので、自社のInstagram運用の参考にしてみてください。

成功事例①：KANADEMONO

KANADEMONOは、Instagramを運用して13ヶ月で10万フォロワーを獲得し、ブランドの認知度を大きく向上させました。

競争の激しい家具市場では、ブランドの独自性を伝えることが課題でした。そこでInstagramを活用しKANADEMONO独自の「世界観」を確立することで共感するユーザーを集め、検索広告のコスト削減につなげる戦略を取りました。

特に、ブランドのコンセプトを明確にし、一貫した画像とメッセージの発信を重視することで、一般的な検索クエリではなく、ブランド名での指名検索の増加を目指しました。

さらにハッシュタグの規模に着目し、ターゲット層の検索傾向を分析することで、投稿の最適化を実施することでフォロワーの増加と販売促進につなげています。

結果的に、戦略的な運用によって競争の激しい市場の中でも独自のポジションを確立し、Instagramを通じたブランドの成長を実現しています。

（出典：Tsuzucle）

成功事例②：bêtises（ベティーズ）

bêtisesは、Instagramを活用することでブランドの世界観を確立し、ショップの成長へとつなげています。

当初は、出店料や手数料のかからないBASEを活用してECサイトを運営していましたが、認知度が低く、集客に課題を抱えていました。

そこで、Instagramのショップ機能を導入し、BASEと同期させることで投稿やストーリーズから直接商品ページへ誘導できる仕組みを整えました。スムーズに購入へつなげる導線を確立した結果、1日で100人ものユーザーがECサイトに訪れるようになっています。

Instagramの運用では世界観の統一を重視し、フィード全体を意識して数回分のビジュアルをまとめて決めることで、一貫性を持たせるようにしています。

また、ハッシュタグの活用やストーリーズでの情報発信を強化し、新規ユーザーにbêtisesのことを理解してもらうための取り組みも行っています。

（出典：DIGIFUL）

成功事例③：八ヶ岳高原ロッジ

別荘リゾートを運営する八ヶ岳高原ロッジは、Instagramを通じて自然豊かな高原の魅力を発信することで、多くのフォロワーを獲得しています。

以前は紙媒体が中心でしたが、別荘やホテル、コンサートなど、多岐にわたる事業の魅力を幅広く伝えるためにInstagram運用を強化しました。

特に意識したのは、売上を追求するのではなく、「自然の魅力を届けること」を重視し、自然の移り変わりを丁寧に発信することでした。運営側が楽しみながらコンテンツを作ることでフォロワーとの共感が生まれ、結果的に好意的なエンゲージメントを獲得しています。

Instagramは、ユーザーから見ればエンターテイメントの場でもあります。「楽しい」を生み出す投稿を大切にすることがフォロワーとの距離を縮め、ブランドへの共感を深めることに繋がります。

（出典：株式会社ふたつぶ）

成功事例④：松濤明武会

空手教室を運営する松濤明武会は、Instagramを活用して空手の楽しさや魅力を発信することにより、国内外で多くのフォロワーを獲得しています。

以前は口コミによる集客が中心でしたが、Instagramでの情報発信に力を入れたことで海外ユーザーからの関心が高まり、現在ではフォロワーの9割が外国人を占めています。投稿では稽古風景や技の解説を映像で伝え、言語を問わず理解しやすいコンテンツ作りを行うことで、海外の認知を拡大しました。

また、Instagramで質問を募り、その回答を動画にして提供することで、新たなコンテンツ作りやファンとの交流を活性化させています。

海外も意識した積極的な情報発信が、道場の認知拡大やファンの獲得につながっています。詳しいインタビューは下記の記事をご覧ください。
>>>松濤明武会の「空手教室×web」の可能性

成功事例⑤：三ツ星ファーム

宅食サービスを運営する三ツ星ファームでは、戦略的にInstagramを運用することで認知拡大と売上向上に繋げています。

フィードやリールの投稿数を定めて定期的に投稿しつつ、視聴者が「面白そう」と感じるアイデアと「なぜこの情報を届けるのか」という目的を明確にすることで適切にKPIを設定、分析と改善を繰り返しながら、投稿の効果を最大化できる体制を整えました。

さらに、新規顧客向けにはトレンドを意識した投稿を企画し、既存顧客向けにはキャンペーンや新商品情報を発信するなど、ターゲット別に内容を最適化しています。その結果、フォロワー数の増加やエンゲージメント向上につながり、有力な集客チャネルに成長させています。

（出典：ココアンド株式会社）

中小企業がInstagram運用を成功させるポイント

中小企業がInstagram運用を成功させるためには、以下の取り組みを意識する必要があります。

• Instagramのアルゴリズムを理解する
• ペルソナを設定する
• 定期的に投稿を行う
• 積極的にユーザーと交流する
• 定期的に分析・改善に取り組む

それでは、なぜ意識する必要があるのか、取り組むことでどのような成果を得られるかについて解説します。

Instagramのアルゴリズムを理解する

中小企業がInstagramを活用して成果を上げるには、アルゴリズムの仕組みを理解することが欠かせません。Instagramのアルゴリズムは公式サイトで公開されているため、一度は確認することをおすすめします。

基本的に、Instagramのアルゴリズムはユーザーの興味や行動に基づいて投稿の表示順を決定します。特にエンゲージメントの高さや視聴時間の長さが評価されやすく、コメントや保存数の多い投稿は拡散されやすい傾向があります。

ただし、アルゴリズムは定期的に更新されるため、最新情報を収集しながら自社のデータも分析し、戦略を柔軟に見直すことが重要です。中小企業に限らず、Instagramで成果を出すためには、アルゴリズムの理解と適応力が欠かせません。

誰に何を届けるのかを明確にする

Instagramの運用を成功させるためには、誰に何を届けるのかを明確にすることが大切です。自社のサービスや商品のメインターゲットはどのようなユーザーなのか、投稿は新規向けなのか既存向けなのかを具体的に整理しましょう。

メインターゲットを明確にするためには、ペルソナ設定が有効です。具体的な年齢、性別、趣味、職業などを設定することで、ペルソナに対してどのような内容の投稿が響くのかをイメージしやすくなります。

新規顧客向けには商品の魅力を伝える投稿、既存顧客向けには活用方法や関連情報を発信するなど、ターゲットに合わせた情報を発信することで、エンゲージメントの向上やリーチの拡大が期待できます。

定期的に投稿を行う

定期的な投稿も、中小企業がInstagram運用を成功させるためには欠かせません。投稿頻度が高いほどInstagramのアルゴリズムに評価されやすく、表示回数の増加が期待できます。

投稿の間隔が空いてしまうと、フォロワーの関心が薄れ、エンゲージメントが低下しやすくなります。一度低下した関心を回復させるには時間がかかるため、安定した運用を続けることが重要です。

継続的に投稿を行うためには、シリーズ企画や特定の曜日にテーマを決めて投稿することが効果的です。投稿のパターンが決まっていれば、制作の負担を抑えながら習慣化しやすくなります。フォロワーが次の投稿タイミングを把握できるため、安定的なリーチが見込めます。

積極的にユーザーと交流する

Instagramのアルゴリズムはエンゲージメントを重視しているため、成果を伸ばすためにはフォロワーとの積極的な交流が欠かせません。

フォロワーの投稿にいいねやコメントをする、ストーリーズのアンケートや質問機能を使う、DMでの問い合わせ対応をスムーズに行うなどに取り組みながら、積極的に双方向のコミュニケーションを図っていきましょう。

近年では、UGCと呼ばれるユーザーが自発的に作成・投稿した商品やサービスに関するコンテンツも重視されています。UGCをリポストしたり自社アカウントで紹介したりすることで、ユーザーのエンゲージメントを高めながら、認知拡大を目指していきましょう。

定期的に分析・改善に取り組む

取り組んだ施策は、定期的に分析・改善を行い、質を高めていきましょう。Instagramの運用を始めても、最初は投稿内容やターゲティングが最適化されていないことが多いため、成果が出にくいケースがあります。

しかし、投稿の反応やフォロワーの行動パターンを分析しながら、画像やキャプション、投稿時間の調整を行うことで、少しずつフォロワーとのつながりを強化できます。

自社のデータだけではなく、競合アカウントのデータを分析することも重要です。成功している取り組みや反応が低い投稿を分析することで、新たな視点を見つけられるでしょう。

試行錯誤を繰り返すだけではなく、データに基づいた分析と企画を行うことで、安定した成果を生み出せるようになります。計画的に運用を見直しながら、再現性のある成功パターンを積み重ねていきましょう。

Instagramは中小企業にもメリットが大きい

Instagramは、中小企業のビジネスを加速させる優れたマーケティングツールです。成功事例で紹介した7つの企業と成功のポイントを参考に、自社で着手できることから始めていきましょう。

大切なことは、まずはマーケティングツールとしてのInstagramの特徴やアルゴリズムを理解することと、適切なターゲティングを行うことです。投稿内容の最適化は、取り組みながら磨かれるものです。そのため、まずは実際に投稿してみることが大切です。

投稿と分析・改善を繰り返しながら精度を高めることで、ビジネスの成長に貢献してくれるでしょう。