税理士の集客方法10選!時流に合った顧客獲得術とは?
税理士が集客で成功するにはどうすべきか?本記事では、その答えに迫るため、相続税をはじめとした近年の市場動向も踏まえ、税理士の集客で大切にしたいポイントを解説。くわえて、顧客獲得に直結する集客方法10選を紹介します。「相談の予約待ちができてしまう……!お客様が多すぎて新しい人を雇わなければ追いつかない……!」そんな喜びの悲鳴を上げたい、税理士の方や事務所のマーケティング担当者の方は必見です。
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目次
税理士の集客は今がチャンス?急増する相続税の対象者
少子高齢化が急速に進む日本において、税理士が注目すべきトピックはやはり相続税についてでしょう。国税庁が発表した「令和3年分 相続税の申告事績の概要」によると、令和3年分における被相続人数(死亡者数)は前年対⽐104.9%、相続税の申告書の提出に係る被相続人数が前年対⽐111.6%と増加していることが分かります。申告税額の総額は2兆4,421億円(前年対⽐116.8%)にものぼります。
相続税の対象者や申告税額が年々増加している、それはつまり、税理士業界の市場規模が拡大しているということです。この波に乗らない手はないのかもしれません。「資産は持ち家と土地がほとんどだから」とこれといった対策もしていない人が多いのも事実。いわゆる相続トラブルもまた、年々増加傾向にあります。対象者に対して適切にアプローチすれば、新規顧客の獲得につながるチャンスが大いにあると考えられます。
事業承継の悩みやニーズも増加傾向
税理士業界では相続や税務相談だけではなく、事業承継の需要も堅調な推移をみせています。中小企業庁が公表した「2023年版中小企業白書」によると、2022年のM&A件数は過去最多の4304件(前年比24件増)と2年連続の増加しており、事業承継・引継ぎ支援センターの相談社数、成約件数も年々増加傾向にあることが分かります。税理士法人・税理士事務所を成長させていくにあたり、こうした事業承継の悩みやニーズをもった法人に対しても、適切にアプローチしていく必要があるのです。
税理士の集客で大切にしたいポイント
コロナ渦の時分は、既存顧客のサポートに注力するがあまり、新規顧客の開拓が思うように進まなかった税理士の方も多かったのではないでしょうか。相続や事業承継の需要が高まる現代、今一度見直したい税理士の集客のポイントを紹介します。
飛び込み営業に頼りすぎない
税理士をはじめ、いわゆる“能力を売る先生業”の場合は、顧客獲得のために飛び込み営業を積極的に行うのはなかなかおすすめするには難しいのが現状です。もちろん、対面でのトークスタイルに長けているならば、時世に関わらず武器になるのでしょうが、かといって外回りに固執していてはライバルたちに差をつけられてしまうことは容易に想像できます。集客アップを目論むなら手段として候補にはあがってくると思うとはいえ、あくまで状況に応じて力を注ぐことが肝要です。
突然やってきて喋り一本で営業活動に挑む姿は勇敢にみえるかもしれません。しかし、それはおそらく一部の第三者の目線です。来られた側は厄介と思うと同時に、相手の心、なおかつ世の中の流れも読めないアナクロな人間として評価する可能性が大いにあります。これから出会う見込み客から信頼されるには、戦略をしっかり吟味することが大切です。
競合との差別化
令和5年3月末日現在、日本税理士会連合会によると税理士登録者は80,692名、税理士法人届出数(主たる事務所・従たる事務所の合計)は7,507件にのぼるとされます。それだけライバルがいるということです。競合事務所としっかりと差別化を図るには、自分の法人・事務所ならではの強みを上手く打ち出していかねばならないのです。そこで参考にしたいのが自社の現状分析を効率化するフレームワーク「3C分析」です。
- 顧客(Customer)
- 競合(Competitor)
- 自社(Company)
上記の3つ視点から自社を取り巻く状況を整理する方法で、強みを把握するのに適しています。このフレームワークによって洗い出される「自社」の情報(価値)のうち、「顧客が求めていないもの」と「競合も提供しているもの」では差別化することが難しいといえます。住宅街で事業承継は強みになりませんし、相続に強い事務所がひしめく地域では相続に関するサービスは強みにならないのです。「顧客が求めていて、競合が提供できていないが、自社は提供できるもの」それこそがあなたの事務所が競合と差別化できる強みです。3C分析の詳しい内容については、以下の記事を参考にしてみてください。
>>【わかりやすく解説】3C分析とは?やり方や例、SWOT分析との違いまで
顧客の悩み寄り添った提案
税理士の集客では、顧客の抱える悩みや不安に対する解決策を提案することが重要です。ただ単に「うちの売りはこれだから」と強みを押し売りするのではなく、まずはしっかと顧客の悩みをヒアリングすること。そのなかで共感や理解を示しつつ、最も効果的な解決策を提案して差し上げる。これこそが税理士の集客で大切な考え方であり、あらゆるマーケティング活動の基本とさえいえます。「顧客は今、何に悩んでいるのか」を徹底的に考え抜くことで、提案すべきサービスがみえてくるのです。
顧客の属性に合った集客方法の選択
税理士は顧客の属性に応じて集客施策を展開していく必要があります。たとえば、地域のご年配の方をターゲット顧客として想定しているのであれば、SNSやWeb広告での集客は賢い選択肢ではありません。折込チラシやポスティングといった集客方法のほうが、ご年配の方と接触する可能性が高いからです。このように、地域性や年齢など、顧客の属性に合った集客方法を選択することが成功への近道になります。そもそものターゲット設定の仕方が分からない……そうした場合は、以下の記事でペルソナ(より具体的なターゲット)の設定の仕方について詳しく解説しているので、ぜひご確認ください。
>>ペルソナとは?マーケティングに欠かせない理由と具体的な作り方を紹介!
レスポンスを早める
集客できる税理士・人気の税理士は、いかなる時でもメールや電話でのレスポンスが早い傾向にあります。それはなぜか?答えは簡単で、それが顧客ファーストだからです。いつでも頼りになる税金の専門家、そんな存在を顧客は求めています。ただし、ただ早ければ良いというわけではありません。士業は信頼がものをいいますから“丁寧さ”も肝心です。メールや電話で顧客対応する際は、「素早く丁寧に」をモットーに、営業色を感じさせないよう注意しましょう。
顧客獲得に直結!税理士の集客方法10選
需要増加の見込まれる税理士業界。そこで成功するためには、優れた専門知識と経験だけでなく、顧客を獲得するための効果的な集客方法が欠かせません。主な集客方法とその特徴・ポイントを解説していきます。
ホームページ
インターネットが普及したことによって、誰もが必要な情報を簡単に探せるようになりました。たとえば、相続税に関してわからないことがあれば、まずネットで「相続税 相談」などのキーワードで検索するのが一般的でしょう。そこであなたのホームページが上位にあれば、顧客になってくれる可能性は高まります。それだけに、ホームページは集客のための強力なツールとなるのです。ホームページで対象者を集客するためには、“専門家”であることをアピールするのが大切です。事務所案内のホームページとは別に、たとえば、相続税や事業承継に特化したコンテンツを作成するのもひとつの手です。プロフィールを載せるページを個別に設け、専門家としての信頼性を高めていくのも有効な手段でしょう。
ブログの活用
ホームページのブログ機能を利用し、人々のためになる有益な情報、たとえば相続税や事業承継に関する情報を継続して発信するという集客方法があります。それを見たユーザーから「この先生ならたくさんノウハウを持っていそう」「この先生に仕事を依頼してみたい」と思ってもらえれば狙い通り。くわえて、ブログから無料相談ページなどに誘導できると、より顧客獲得につながりやすくなります。このようにコンテンツを軸に、ファンを増やしてくマーケティング手法をコンテンツマーケティングといい、税理士業界でも有効な集客手段です。
Googleビジネスプロフィール
Googleビジネスプロフィールを用いた集客方法も、税理士には非常に有効です。たとえば、「近くの税理士事務所」「最寄り駅名 税務相談」といったかたちで地域を絞った検索をされたときに、Googleマップ上にあなたの事務所を表示することができます。Googleマップで表示される部分は、検索結果の上部に位置し、目立ちやすいため、集客につながる可能性が高いのです。
キーワードの最適化、正確な情報の提供、良いレビューの獲得、魅力的な写真の掲載、定期的な投稿の更新など、MEO対策に取り組むことで、地域のユーザーや確度の高い人々に効果的にアピール可能です。まだ登録していない場合は、無料で始められるため、登録しておくことをおすすめします。
Web広告
Web広告を利用した集客方法もひとつの手です。純広告やリスティング広告、ディスプレイ広告など様々な種類がありますが、近年はSNS広告や動画広告も人気です。いずれにせよターゲットを絞ったアプローチが可能で、かつ予算に応じた運用ができるという利点があります。また、出稿したその日から掲載が始まり、即効性に優れている点も魅力です。長期間での運用では費用対効果が薄れてしまうこともありますが、短期的な集客戦略であれば検討する価値のある手法だといえます。
>>Web広告の種類とは?運用することで期待できる効果・メリットについても解説
SNS
SNSを使った集客を始めれば、比較的若い年齢層を中心に多くの人々にあなたの事務所を知ってもらえるかもしれません。特にデジタルネイティブ世代(インターネットやデジタル機器がある環境で生まれ育った人)は、SNS上で情報収集集しているケースも少なくありません。魅力的な投稿、クライアントの成功事例の共有、イベントやセミナーの告知などを通して、顧客獲得とブランドの構築につなげることができるはずです。ただし、SNSを活用する際には、税務や法的な規制に則って個人情報や機密情報を適切に扱うよう注意が必要です。また、自身もしくは自分が所属する事務所のブランディングを強めようとするがあまり、他の同業他社・他の士業の方々を否定するようなことも避けましょう。あくまで自身の強みや有益な情報を提供する場だと考え、上手く活用してください。
>>SNSマーケティングとは?メリットや始め方を成功事例も交えて解説
セミナー
セミナーを開催するのも税理士に効果的な集客方法です。相続税に関わる終活、節税戦略、会計の基礎、法人税改正の影響など、参加者にとって役立つ情報や解決策を提供することが重要です。そうしたイベントは、需要の掘り出しにもつながります。これまで接触機会のなかった潜在客へ、ダイレクトにアプローチできるこのうえない機会です。
ただし、知名度によっては思っていた展開にほど遠いという結果を招くこともあります。そこは覚悟が必要です。対策としては、信頼度の高い銀行や保険会社と提携し、共催することで多少の不安は取り除かれるでしょう。万全を期して行うなら、この「虎の威を借りる狐」戦法も視野に入れておいてください。
>>セミナー集客に悩んでいる人必見!集客率を上げるコツやおすすめの告知方法を紹介
マッチングサイト・ポータルサイト
税理士には、税理士ドットコムやfreee税理士検索といったマッチングサイト・ポータルサイトを利用した集客方法も存在します。ユーザーは細かいニーズにマッチした税理士を探すことができるため、比較的顧客になりやすい人々と接点ができるのが魅力でしょう。ただし、サイトによって掲載料金や月額料金、成果報酬の有無などに違いがあるため、しっかりとした下調べが必要です。
紹介
税理士なら他社からの紹介による集客も視野に入れて良いかもしれません。主な紹介による集客方法は以下の通りです。
- 異業種交流会への参加
- 金融機関や他の士業からの紹介
- 既存顧客や知人からの紹介
ひとつずつ見ていきましょう。
異業種交流会への参加
異業種交流会はさまざまな業種の人々が集まる場であり、新たなビジネスコネクションを築くことのできる機会です。他の参加者との交流を通じて、顧客紹介や提携の可能性が広がることがあります。たとえば、ビジネスオーナーや起業家から直接、経理や税務のサポートを求められることもあります。しかし、下手に他の参加者と仲良くなりすぎてしまうと、いわゆる友達価格というかたちで値下げを余儀なくされ、契約単価が低くなってしまう可能性もあります。あくまでビジネスの場として、自身をブランディングし、存在感や知名度を高めることが大切です。
金融機関や他の士業からの紹介
金融機関や他の士業からの紹介は、税理士に対する信頼性と信用がある程度担保されるため、しっかりと受注やリピートにつながりやすいというメリットがあります。日ごろから、金融機関や他の士業とのパイプを大切にしておくことも、集客において大切な要素といえるかもしれません。ただし、この紹介だけに頼り過ぎていては、金融機関や他の士業側の担当者が変更になった際などに、新たな紹介も途切れてしまうため、注意が必要です。
既存顧客や知人からの紹介
既存顧客や知人からの紹介も、顧客側の心理的なハードルが下がるため、きちんとした受注につながりやすい傾向にあります。紹介キャンペーンを行い、紹介する側・される側のそれぞれに特典を用意することで、既存顧客からの紹介を促進することもできます。またこうした口コミによる集客というのは、対面に限らず、インターネット上で拡散されることもあります。「SNSで〇〇さんが紹介していたので電話してみました」という例も少なくはないのです。SNS集客と併せて大切にしていきたい集客方法といえるかもしれません。
飛び込み営業・テレアポ
最もとっつきやすい手段でもあるため、すでに取り入れている税理士事務所もあるかもしれませんが、やはり現代においては、こうした「売り込み型」「押し売り型」の集客方法に抵抗感のある人々がいるのも無視してはいけません。やみくもに飛び込むだけでは、迷惑がられる可能性もあり、税理士として重要な信頼を失いかねないからです。しっかりと地域性や市場を分析し、想定されるニーズを抽出。事前にトークスクリプトを準備するなど、入念な戦略のもとに進める必要があるでしょう。
>>テレマーケティングとは?成功させるコツやコールセンターとの違いを解説
ダイレクトメール
封書、ポストカード、FAX、パンフレット、カタログなど、さまざまな形式で送付できるダイレクトメールも、税理士の集客方法としてあげられます。特に新設法人に対するダイレクトメールは、税理士の新規顧客開拓の営業手法として比較的定番。その取り組みやすさゆえに、多くの税理士が活用しているのではないでしょうか。
メッセージは簡潔でわかりやすく、受け手にとって価値のある情報や特典を提供することが重要です。くわえて、ダイレクトメールのデザインや紙質はそのまま税理士の印象にもつながってきます。コスト削減にこだわり過ぎてチープな印象を与えないよう注意が必要です。
また、近年はダイレクトメールとして、個人のメールアドレスやSNSのアカウントにメールやメッセージを配信するケースもあります。しかし、面識がない相手に対して送ってしまうと怪しまれることもあるため、デジタル上で送信する際は、きちんと接点を持っておくこと、ある程度の関係性を構築しておくことが大切でしょう。
>>DM(ダイレクトメール)とは?広告として有効な例文を紹介!
チラシ・電子チラシ
チラシやポスティングは、事務所近辺の住宅や企業に絞り込んで取り組めるため、「気軽に足を運べること」や「地域密着の税理士であること」をアピールしやすい特徴があります。特典やキャンペーンを提供することで、受け手に対して付加価値を提供し、手に取ってもらえるよう工夫しましょう。また、電子チラシを用いれば、自社ホームページやLINEなど、デジタル上からアプローチすることも可能です。ターゲット顧客の目にとまりやすいのは紙媒体なのか電子媒体なのかをリサーチし、適切なチラシ形態を選択できるのが理想です。
いつの時代も選ばれる税理士であるために
税理士の集客は戦略的に進めることが大切です。手当たり次第に試してみることはおすすめできません。ターゲットがよく見る媒体はどれなのか?人々と効率よく接触できる機会はどこにあるのか?まずは、自身の状況を鑑みつつ、徹底的に調査することから始めてみましょう。そこで最も大切なのが顧客ファーストの視点です。ターゲットとする顧客に焦点を当てれば、結果は後からついてくるものです。これからも税理士を取り巻く環境は常に変化し続けていきます。そんななかでも、常に顧客の視点を大切にしていれば、時代に左右されず、状況に合わせた集客方法を選択・展開できるはずです。
ー集客にお困りの方へー
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