最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア
ページランクとは?調べ方・計算方法も解説!

ページランクとは?調べ方・計算方法も解説!

最終更新日:

SEO

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

Webサイトを運営するうえで、「Googleの検索順位がどのように決められているのか」を理解することは欠かせません。

検索順位を決定するアルゴリズムは年々アップデートされていますが、以前から重視されているのが「ページランク」という指標です。現在では直接確認する手段はなくなっているものの、依然として検索順位に影響を及ぼす要素とされています。

この記事では、ページランクの概要や計算方法、現在の調べ方について解説したうえで、ランクを高めるための方法も紹介していきます。

ページランクとは?

ページランクとは?

ページランクは、Googleが検索順位を決定するために開発した指標です。具体的には、Webページの重要度を「被リンク数(他サイトからのリンクの数)」や「リンク元(自サイトへのリンクを掲載している他サイト)の評価」などの観点から判定します。

かつてページランクは0~10の11段階で判定され、「そのサイトが外部からどのくらい評価されているか」を示す指標とされていました。単に被リンクの数をカウントするだけではなく、「どのページからのリンクなのか」が重視され、信頼性の高いページからのリンクほど評価が高くなります。

ページランクの数値は、以前であればGoogleツールバーなどで確認できましたが、2016年にその表示が廃止されました。しかし表示がなくなった現在でも、ページランクの概念はGoogleの検索アルゴリズムに影響を与えていると考えられています。

ページランクの重視はもう古い?

上述のように、ページランクは検索順位を決定する要因の1つとして利用され、とりわけ2000年代前半にはSEO対策の中核として重視されてきました。

しかし、不正な手法で大量の被リンクを獲得する業者などにより、「上位表示されることだけを狙った低品質なページ」が多く見られるようになりました。こうした手法は「ブラックハットSEO」と呼ばれ、ユーザー体験を損なうものとして問題視されはじめたのです。

そこでGoogleは、2013年以降ページランクのアップデートを停止し、2016年には一般向けのページランクスコアの公開を完全に終了しています。

そのため現在では、ページランクの数値を直接確認することはできません。一方で、Googleの検索アルゴリズムの内部には依然としてページランクの考え方が組み込まれています。

たとえばGoogleの「検索の仕組み」というページからは、コンテンツの質を判定する際に、「そのコンテンツへのリンクまたは言及が他の著名なウェブサイトに含まれているか」が重要視されていることがわかります。
(引用および参照:Google検索の仕組み|ランキング結果

また「Googleが掲げる10の事実」というページにおいても、ページの重要性を判定する尺度としてページランクのアルゴリズムが用いられていることが明示されているのです。
(参照:Google|Google が掲げる10の事実

このように、被リンクの質と量は検索順位に影響を与える要素の1つであり、高品質なリンクの獲得は現在でもSEOの基本戦略だといえるでしょう。

ページランクの計算方法

ページランクの計算方法

ページランクは単純な「被リンク数」だけではなく、厳密な計算式によって算出される指標です。リンク元のページ評価やリンクの分配方法など、複合的な要素によって計算されています。

以下では、ページランクの計算方法とその概要について解説していきます。

ページランクはどう計算されるか

ページランクは基本的に、「被リンク数」「リンク元のページ品質」「リンク元でどれだけ自身のサイトが中心的なリンク先になっているか」といった基準から計算されます。

具体的には、すべてのリンク元についてそれぞれの評価点を算出し、それを足していく構造です。この際、リンク元1つあたりの評価は、「リンク元のページランク÷リンク元に掲載されるリンクの数」で算出されます。

つまり「品質の高いページ」から独占的にリンクを貼ってもらえるほど、リンク元1つあたりの評価が高くなるのです。

反対に、数多くの被リンクを受けていても、リンク元がページランクの低いサイトばかりで、さらに自身のサイトが「無数のリンクのうちの1つ」に過ぎないようなケースでは、被リンク1つあたりの評価は低くなります。

ページランクの計算式

実際に、ページランクは以下のような数式によって算出されています。

    PR(A) = (1 – d) + d × (PR(B)/L(B) + PR(C)/L(C) + … )

    PR(A):ページAのページランク
    d:(ダンピングファクター)
    PR(B), PR(C):ページB、Cのページランク
    L(B), L(C):ページB、Cに含まれる外部リンク数

なお上のダンピングファクター(d)は、「ユーザーがあるページから別のページへリンクをたどる確率」を表す係数であり、通常は「0.85」が適用されます。

この計算式は、「リンク元のページランク」と「そのページに含まれる外部リンク数」によってリンク元1つあたりの評価が決まる構造です。たとえば、ページBのページランクが高くても、多数の外部リンクがある場合は、ページAのランクに与える影響は小さくなるでしょう。

つまり上述のように、ページランクの決定的な要因となっているのは、「外部リンクが少なく、品質の高いページから、どれだけ被リンクが得られるか」という点だといえるでしょう。
(参照:Google Patents|US6285999B1 – Method for node ranking in a linked database

リンクの影響と内部リンクの最適化

外部リンクだけでなく、「サイト内部のリンク構造」もページランクに影響を与える要素です。サイト内で適切に内部リンクを設置することで、特定のページにページランクを集め、SEO効果を高められるでしょう。

たとえば重要なページへ他のページから適切にリンクを送ることで、そのページの評価を向上させる効果が期待できます。反対に、多くのページに不要なリンクを多く貼っていると、ページランクが分散し、SEOの効果が薄れる恐れがあります。

このように、「とくにどのページの評価を高めたいか」といった点を検討したうえで、戦略的に内部リンクを設計していくことが大切です。

ページランクの調べ方

ページランクの調べ方

現在ではページランクを直接確認することはできませんが、SEOツールを活用することにより、おおよその評価を推測可能です。とくに被リンクの質や数を分析するツールを使えば、ページランクに近い評価を知ることができます。

以下では代表的なツールを紹介しながら、ページランクの推測方法を解説していきます。

Ahrefsを活用する方法

Ahrefs(エイチレフス)は、被リンクやキーワードの分析、競合サイトの分析などを得意とするSEOツールです。

被リンクの分析においてはGoogleのページランクと近い指標が用いられており、とくに「URL評価(UR)」では該当ページの被リンク状況を数値化してくれます。また「ドメイン評価(DR)」の分析からは、サイトそのものにおける被リンク状況を把握可能です。

無料版のツールも提供されており、「被リンクチェッカー」からはURLを入力するだけで被リンクの状況を分析することができます。

その他、「ウェブサイトオーソリティチェッカー」ではサイトそのものの権威性がわかり、「ブロークンリンクチェッカー」ではリンク切れをすぐに把握できるので、無料ツールだけでも多角的に自ページの状況を分析できるでしょう。

一方で、それぞれの観点について詳細な分析が必要な場合には、有料版の利用も選択肢になるでしょう。

Mozを活用する方法

Moz(モズ)はSEO対策において広く使用されているツールであり、「ドメインオーソリティ(DA)」 と 「ページオーソリティ(PA)」 という指標からサイトの評価を分析することができます。

DAはドメイン単位での被リンク状況を、PAはページ単位での被リンク状況を測定し、0から100の数値で評価されます。いずれもGoogleのページランクと近い観点から算出されているため、間接的にページランクを推測するのに役立つでしょう。

なお無料でも利用できますが、会員登録後にログインが必要になります。無料会員は月に10回まで分析機能を利用可能です。

DAは「Free Domain Authority Checker」から、PAなど被リンク状況は「Link Explorer」から確認できます。

Google Search Consoleを活用する方法

Google Search Consoleは、Googleが提供する無料のSEOツールであり、検索に対するサイトのパフォーマンスをさまざまな観点から分析することができます。

ページランクそのものは表示されませんが、「リンク」のレポートを利用することで、ページランクの影響を推測できるでしょう。

具体的な使い方としては、まずGoogle Search Consoleにログインし、メニューから「リンク」レポートに移動します。

その後「外部リンク」の項目を確認し、どのようなサイトによってリンクされているかを把握します。さらに「最も多くリンクされているページ」 からは、どのページが多くのリンクを受けているかを確認可能です。

ページランクを高めるには

ページランクを高めるには

ページランクは直接表示されなくなったものの、その観点は現在のSEO対策においても有効です。高品質な被リンクの獲得や、内部リンクの最適化を図ることで、Googleからの評価を高め、検索順位の向上につなげられるでしょう。

以下では、ページランクを向上させるための具体的な対策について解説していきます。

高品質な被リンクを獲得する方法

被リンクの数はページランクにおいて重要な指標ですが、単に多くのリンクを獲得すればよいわけではなく、「質の高いリンク」を得る必要があります。具体的には、以下のようなポイントに留意するとよいでしょう。

あわせて読みたい記事

権威性の高いサイトからのリンク

Googleは、政府関連の機関や学術関連のサイト、業界の専門サイトなど、「信頼性の高いサイト」からのリンクを評価する傾向にあります。

信頼性のあるサイトからのリンクを獲得するには、専門性の高いコンテンツを作成し、多くの人に役立つサイトを構築していくことが前提となるでしょう。

さらに、業界関連のニュースサイトなどに寄稿し、自身のページへのリンクを貼るといった方法も有効です。その他、インタビュー記事に協力するなど、メディアへの露出を増やす方向性が考えられます。

SNSやPRを通じたコンテンツの拡散

短期的な効果は薄いものの、SNSでの拡散は被リンクの獲得につながる可能性があります。とりわけ話題性のあるコンテンツを発信しつづけることにより、多くのアカウントからの言及を増やしていく視点が重要になるでしょう。

情報を発進する際は、X(旧Twitter)やFacebook、YouTubeなど、ターゲットにあわせた発信方法を選ぶことが大切です。媒体の特性に応じて質の高いコンテンツを届けることで、被リンクのチャンスも増えるほか、メディアによる取材など、さまざまな形での波及効果につながると考えられます

スパムリンクの排除

スパムサイトや無関係なサイトからのリンクなど、低品質なサイトからの被リンクは、かえってGoogleの評価を下げる可能性があります。

これを避けるには、定期的にGoogle Search Consoleでリンクを確認し、問題のあるものは「リンクの否認」を行うことで、サイトの健全性を保つことが重要です。
(参照:Search Console ヘルプ|サイトへのリンクを否認する

内部リンクの最適化

外部のサイトから被リンクを獲得するだけでなく、サイトの内部でリンク構造を適切に設計することも、ページランクの向上には欠かせません。

今から紹介するポイントに留意しつつ内部リンクを適切に配置することで、Googleがページの関連性を判断しやすくなり、検索順位の向上にもつながるでしょう。

あわせて読みたい記事

内部リンクの適切な分配

サイト内でとくにSEOを強化したいページに、他のページから積極的にリンクを送ることで、ページランクの評価を配分することができます。

たとえばトップページから重要な記事へリンクを配置すれば、検索エンジンに対してそのページの重要性を強調できるでしょう。またカテゴリページを活用し、関連する記事同士をつなぐことで、ユーザーが必要な情報にアクセスしやすくなります。

さらに、「関連記事」や「おすすめ記事」といったセクションを設置し、自然な形でリンクを送ることにより、サイト内の回遊率も高まると考えられます。

「アンカーテキスト」の最適化

Googleのアルゴリズムは、リンクの「アンカーテキスト(リンクのテキスト部分)」をもとに、リンク先のページの内容を理解しています。

そのためアンカーリンクを設置する際は、「詳しくはこちら」など曖昧な言葉ではなく、「ページランクの計算方法はこちら」のように、具体的な内容を示すテキストを使用するとよいでしょう。

このように、サイト全体で統一感のあるアンカーテキストを設定することで、Googleによる評価の向上が期待できます。

クローラビリティの向上

Googleのクローラー(検索エンジンがサイトを巡回するプログラム)が適切にサイト構造を把握できるように、「他のページからリンクされていないページ」をなくすこともポイントです。

サイトマップを作成し、全ページが適切にリンクされるようにすることで、サイトの構造がわかりやすくなるでしょう。

また、パンくずリストやカテゴリページを設置し、サイトの階層構造を整理していけば、ユーザーの利便性も向上し、回遊率が高まると考えられます。

高品質なコンテンツを作成する

被リンクの獲得や内部リンクの最適化といった環境面の整理と並んで、ページランクを高めるには「高品質なコンテンツ」の提供が欠かせません。

コンテンツそのものの魅力は、被リンク数を増やすうえでも、ユーザーの満足度を高めるうえでも、SEO対策の最重要ポイントになるでしょう。

Googleは「ユーザーにとって有益なコンテンツ」を評価するため、専門性・独自性のあるコンテンツを作成することが求められます。業界の専門的な知識やデータ、独自の視点を加えることで、「ほかにはない有益な情報」を提供していきたいところです。

フォーマットの面でも、ユーザーの疑問を網羅的に解消できるよう、構成やページレイアウトを工夫していく必要があります。さらに定期的にコンテンツを更新し、最新のデータやトレンドを反映させる視点も重要でしょう。

まとめ

ページランクは主に「被リンクの量と質」という観点から、そのページの重要度を測る指標です。かつてはGoogleの検索順位を決定する主要な評価指標とされ、現在では直接確認できなくなったものの、今でもSEOにおいて重要な視点とされています。

ページランクは「被リンク数」のみから算出されるのではなく、「どのようなページからリンクされているか」といった要素も大きな判断材料です。信頼性のあるサイトから多くリンクを得ることが、ランクを高めるうえで重要となるでしょう。

Googleによるページランクは現在確認できませんが、SEOツールなどを使ってこれに近い分析を行うことは可能です。ツールを上手に活用しつつ、分析結果から適切に改善策を導いていきましょう。

同時に、「被リンク数を増やすこと」のみを目的とせず、「ユーザーにとって有益なページを作る」という前提も忘れないようにしたいところです。

ユーザーの悩みやニーズに寄り添ったコンテンツは、ページランクをはじめとする指標に多角的な好影響を及ぼし、検索順位を上げることにつながっていくでしょう。

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT