プレスリリース配信サービスおすすめ7選!特徴や選び方、料金などを徹底比較
企業が自社の取り組みについて周知しようとする際、考えられる手段の1つに「プレスリリース」が挙げられます。しかし一方で、オウンドメディアやSNSを通じたリリースだけでは、情報が思うように広まらない可能性もあるでしょう。
リリース内容を広く届けるうえで有効なのが、複数のメディアに一括で情報を配信する「プレスリリース配信サービス」です。この記事では、サービスを選ぶ際のポイントをふまえ、おすすめのサービスを厳選して紹介していきます。
目次
プレスリリース配信サービスとは
プレスリリース配信サービスとは、企業や個人、団体がプレスリリースを配信する際にサポートをしてくれるWebサービスのことです。新商品や新サービスの発表、一次情報(※)の発信など、自社の取り組みを生活者へ周知するには、広報活動が欠かせません。ですが、自社ですべてを行うには、労働コストや時間がかかってしまいます。
配信サービスを利用することで、配信サービスサイト上への掲載や、メディアへのプレスリリース配信を代行してもらったり、提携先メディアへのプレスリリースの転載を行ってくれたりなど、労働・時間のコストを大幅に削減することが可能です。
情報発信の効率化と効果的な情報拡散を行いたい企業はぜひ検討したいサービスといえるでしょう。
(※)一次情報とは、自身が直接体験、または調査や実験をすることで得られた情報のこと
プレスリリース配信サービスを活用するメリット
プレスリリース配信サービスを活用するメリットを紹介していきます。主なメリットは以下の3つです。
- Web上に掲載することで多くの人へ情報を届けられる
- プレスリリースを通じて自社サイトへのアクセスを狙える
- SNSや他メディアでの拡散も可能
それぞれくわしく解説していきます。
Web上に掲載することで多くの人へ情報を届けられる
プレスリリースを配信する目的は、自社の認知度や信頼度を向上すること。そのためには、より多くの生活者に情報を見てもらう必要があります。
プレスリリース配信サービスを利用することで生活者へ知ってもらいたい情報が多くのメディアに取り上げられるため、広範な情報拡散を行うことが可能です。
また、規模が大きいメディアに取り上げられると、信頼性の担保にもつながるため、大きな宣伝効果を得ることができるでしょう。
プレスリリースを通じて自社サイトへのアクセスを狙える
プレスリリースには、自社サイトへのURLを設置することもできます。メディアを通じて、ピックアップされている商品またはサービスをもっと深く知りたい、情報源が気になると感じた生活者は、自社サイトへアクセスしてくれる可能性が高いです。
プレスリリース配信サービスを利用すれば、自社サイトへのアクセス数も見込めるため、流入を増やしたい場合も効果は検討してみても良いかもしれません。
SNSや他メディアでの拡散も狙える
プレスリリース配信サービスを利用することで提携先以外のメディアやSNSでも拡散を狙えるでしょう。
総務省が令和5年の6月に発表した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、「いち早く世の中のできごとや動きを知る」ために、10代から50代では「インターネット」をもっとも多く利用していると報告されています。
こうしたデータからも見てわかる通り、今やインターネットは貴重な情報収集の場として活用されているため、プレスリリースのようなリアルタイム性のある情報はSNSや他メディアなどWeb上でも拡散されることが高いと予想できます。
プレスリリース配信サービスを利用する際は、「拡散される」ことも見越した情報発信が重要といえるでしょう。
出典:総務省 | 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
プレスリリース配信サービスを選ぶ際のポイント
プレスリリース配信サービスは基本的に、「配信先メディアへのメール配信」と「提携メディアへの記事掲載」を主なサービス内容としています。
配信サービスによって情報を届けられるメディアは異なり、またサポート面でも違いがありますので、選ぶ際には以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。
また、プレスリリースの意味や目的、効果、種類、メリットなどは以下の記事にて紹介しています。あわせてご参照ください。
配信先メディアの傾向と記事化率を知る
プレスリリース配信サービスは一般的に、プラットフォームに登録している複数のメディアに対し、クライアントからのリリース内容をメールなどで配信しています。
この「メール配信」は、直接的にメディア上での記事化につながるわけではありません。しかし、自社に近い業界に関連する媒体などから関心を抱かれ、のちに同媒体で記事化されるケースも多く見られます。
大手の配信サービスのなかには、10,000件以上のメディア関係者が登録しているプラットフォームも存在します。とはいえ登録メディアのすべてにリリース内容が配信されるわけではなく、カテゴリなどを絞ったうえで、内容に合ったメディアへと配信されることが一般的です。
つまり多くの場合、メール配信においては「登録メディア側の関心ジャンル」と「リリース内容」をマッチさせたうえで、「関心を抱いてもらえそうなメディア関係者に情報を届けるシステム」が採用されているのです。
配信サービスを選ぶ際には、登録メディアの数はもちろん、どのようなマッチングのシステムが採用されているのかをチェックすることが大切でしょう。
また、配信メールをもとに「どの程度リリース内容が記事として取りあげられているのか」を知るうえで、配信サービスが公表している「記事化率」も参考になります。
提携メディアの特性をチェック
上述の登録メディアに向けたメール配信のほか、多くの配信サービスは「提携メディアへの記事掲載」をプラン内に組み込んでいます。この場合、プレスリリース全文が複数媒体に転載されるため、転載先メディアの読者を中心に広く情報を届けられるでしょう。
もちろんそれぞれの配信サービスによって、提携メディアの特性や傾向には差が見られます。全国紙や地方紙のWeb版から、特定のビジネス領域を専門とするオンラインメディアなど、規模やジャンルもさまざまです。
配信サービスを選ぶにあたっては、プレスリリースを「誰に届けたいか」を明確にしたうえで、そのサービスを通じて「どのようなメディアに記事を掲載できるのか」を確認しておくことが大切です。
効果測定や校正などの付随サービスも検討
プレスリリース配信サービスのなかには、上述のような「メディアへのメール配信」と「記事掲載」のほか、効果測定や校正といったサポートを提供しているものもあります。
とくに効果測定については、「記事がどの程度の人に読まれたか」「どのような媒体に転載されたか」など、リリースの広まり方を数値として捉えられるため、今後の戦略立案にも活かしやすいでしょう。
またプレスリリースをはじめて掲載する場合には、記事作成に関するサポートが充実しているサービスも有力な選択肢になります。原稿添削のほか、原稿の作成代行までプラン内に含めているサービスもありますので、制作面のサポート内容もチェックしておくとよいでしょう。
おすすめのプレスリリース配信サービス7選
プレスリリース配信サービスには多くの種類がありますが、それぞれ強みや特徴が異なるため、選ぶ際には自身のニーズに合ったものを見きわめることが大切です。
以下では国内向けのプレスリリースを配信する場合におすすめのサービスについて、概要や料金について比較していきます。
(※以下の情報はすべて2024年4月現在のもの)
PR TIMES
PR TIMES(ピーアールタイムズ)は、国内随一の規模を誇るプレスリリース配信サービスです。公式サイト掲載記事のみで月間約7,500万PVを記録するなど、業界を代表するプラットフォームの1つだといえます。
配信先メディアについては、11,000件以上の登録メディアのなかから、メールやFAXで最大300媒体にリリース内容を配信可能です。この配信先については、記事のカテゴリに応じた自動選択のほか、自身でメディアリストを作成することもできます。
さらに提携メディアについては、230件以上の提携メディアのうち20媒体以上でリリースの原文が転載されます。
なおPR TIMESのサイト上に掲載する記事は、専用のエディタで編集でき、直感的な操作でテキストや画像、動画の挿入などが可能です。効果測定の機能も充実しており、PVや転載数はもちろん、ヒートマップで滞在時間や読了率を箇所ごとに確認できる点もメリットでしょう。
オプションとして、プレスリリース原稿の作成代行プランも用意されています。その他、無料の勉強会なども開催しているため、はじめての利用者でも使いやすいサービスだといえます。
■料金
従量課金プラン:30,000円/件
定額プラン:80,000円/月(年間契約の場合は70,000円/月)
(※すべて税抜き)
(参照:PR TIMES公式サイト)
@Press
@Press(アットプレス)は大手プレスリリース配信サービスの1つであり、1日あたりの記事掲載数では国内最高水準を記録しています。
配信先メディアについては、10,000件以上の登録メディアのうち最大400媒体にリリース内容をメールで配信。また提携メディアについては、70件以上の媒体から平均して20~30媒体にリリース原文が転載されます。
@Pressはサポートの手厚さを1つの強みとしており、原稿の校正やタイトルの提案なども低料金プランのうちに含まれています。文章に不安がある場合でも、誤字脱字などのリスクを抑え、伝わりやすい記事を作成していけるでしょう。
総じて、コストに対するサポートの充実度が高く、「はじめてプレスリリースを配信したいが、費用はなるべく抑えたい」というニーズに適したサービスとして位置づけられます。
なお、コースは「ライトプラン」「ライトプラスプラン」「スタンダードプラン」の3つであり、ライトプランでも提携メディアへの全文掲載やメール配信が可能です。
ライトプラスプランでは、メール配信翌週のリピート配信や、メディアで記事化されたものを報告するサービスなどが付帯します。さらにスタンダードプランにおいては、メール配信先のメディア数が増えるほか、SNS広告の配信などのサービスも加えられます。
■料金
・ライトプラン:30,000円/件
・ライトプラスプラン:39,800円/件
・スタンダードプラン:59,800円/件
(※すべて税抜き)
(参照:@Press公式サイト)
valuepress
valuepress(バリュープレス)はメディアへの「メール配信」を強みとするサービスであり、11,000件以上の登録メディアのなかから、カテゴリに応じて最大1,000名の記者へとアプローチが可能です。コストに対し、配信できるメディアの数が非常に多い点を特徴としています。
また他社との差別化ポイントとして、原稿の作成代行サービスを安価に利用できる点が挙げられるでしょう。リリースの概要を入力するだけで、実際の文面は専門のライターが作成してくれます。
プランは従量課金制の「エコノミー」と、定額制の「スタンダード」「ビジネス」の合計3つであり、原稿作成は定額制プランの2つで利用可能です。
最安価のエコノミープランでも、メディアへのメール配信のほか、効果測定をはじめとする基本機能を利用できます。さらにスタンダードプランでは、原稿作成のほか配信リストの作成といった機能が利用でき、配信可能なプレスリリースの件数も無制限に拡張されます。
ビジネスプランではこれに加え、選定した10媒体に専属スタッフが電話やメールを通じて記事化の相談などを行う「個別コンタクト」の機能が付帯するため、ジャンルの近いメディアに取りあげられる可能性も高まるでしょう。
なお、valuepressの各プランは提携メディアにおける記事掲載にも対応していますが、媒体数やジャンルはやや限定的であり、メール配信に重きを置いたサービスだといえます。総じて、自社の業界に近しい媒体に対し、集中的にアプローチしたい場合に適したサービスだといえるでしょう。
■料金
・エコノミー:30,000円/件
・スタンダード:35,000円/30日
・ビジネス:70,000円/30日
(※すべて税抜き)
(参照:valuepress公式サイト)
共同通信PRWire
PRWire(ピーアールワイヤー)は、国内の新聞社や放送局にニュースやデータを提供する通信社として知られる「共同通信社」の運営するPRメディアです。
配信先メディアとしては、登録している約2,500媒体のうち平均1,500媒体にリリース内容をメールで配信。提携メディアとしては、72サイトのうち57サイトにプレスリリースが原文転載されます。
提携メディアには全国紙や地方紙、各種放送局など、信頼性を重視した媒体が多い傾向が見られます。ここから、とくに社会性の高いリリース内容との親和性が高く、ユーザーの関心も引きやすくなると考えられるでしょう。
また大きな特徴として、提携先以外の外部メディアによる記事化率の高さが挙げられ、その率は7割に上ります。言いかえれば、PRWireは第三者メディアからの注目度や信頼性の高い媒体であり、社会性の強い事業内容などを広く波及させたい場合に適したサービスだといえるでしょう。
料金プランは大きく「スタンダードプラン」と「ライトプラン」の2種類です。単発利用も可能ですが、基本的には年間の配信回数ごとに定額を支払う方式が採用されています。
なお、ライトプランでもPRWireのサイト上および提携メディアに記事は転載されるものの、登録メディアへのメール配信は行われないため、注意が必要です。スタンダードプランではメール配信にも対応し、配信先をリスト化して指定できる機能なども付帯しています。
■料金
単発利用の場合:66,000円/件(ライトプランの場合。スタンダードプランは85,800円/件)
年間契約・ライトプラン:105,600円/5回、207,900円/10回
年間契約・スタンダードプラン:204,600円/5回、396,000円/10回
(※すべて税込み)
(参照:共同通信PRWire公式サイト)
ドリームニュース
ドリームニュースは低コストを特徴とする配信サービスであり、30日間15,000円で無制限にリリースを配信可能です。
メールの配信先としては、7,000件以上のメディアが48個のカテゴリに分類されており、配信時にはそのうち5個のカテゴリを選択するしくみです。さらに、提携する36件のメディアのうち、20媒体程度への全文掲載にも対応しています。
効果測定の面でも、アクセス数や記事内リンクのクリック数についてのレポートがプラン内に含まれています。その他、オプションで原稿作成や添削・校正のサービスもあるので、必要に応じて検討するとよいでしょう。
総じて、プレスリリースに関する費用を抑えつつ、必要最低限の機能を利用したいケースに適したサービスだといえます。
■料金
・30日プラン:15,000円
・360日プラン:150,000円
(※すべて税抜き)
(参照:ドリームニュース公式サイト)
このように、プレスリリース配信サービスはコスト面の違いはもちろん、配信先メディアの数や、提携メディアの特性、さらには記者・編集者との関係性など、サービスによってさまざまな特徴があります。自社のターゲットにどうすれば情報を届けられるのかを考慮しながら、状況に応じてサービスを選んでいきましょう。
ツナググ
ツナググは、エムクア合同会社が運営しているプレスリリース配信サービスです。事前会員登録不要、かつ無料で利用できるため、誰でも気軽にプレスリリースを配信することができます。特徴は以下のとおりです。
- 面倒な手続きがない
- 有料サイトと同等のクオリティ
- 3記事まで無料で配信ができる
2024年4月時点での配信数は1800件以上で、600社以上の会社に利用されています。また、ツナググ公式SNSアカウントにてプレスリリース記事を自動配信してくれるオプション(1,000円)も用意されているため、初めてプレスリリースを配信するという人は、まずはツナググを利用してみても良いかもしれません。
■料金
3記事まで:無料
SNS配信サービス:1,000円
(参照:ツナググ公式サイト)
PressWalker
PressWalkerは、KADOKAWAグループが運営しているプレスリリース配信サービスです。これまでの利用社数は10,000社以上と多くの企業に利用されています。PressWalkerも無料で利用することが可能で、最大の特徴は「編集記事化サービス」が付帯していることです。
「編集記事化サービス」とは、すべてのプレスリリースが記事化されるものではありませんが、プレスリリースの原文転載とは別に、配信されたプレスリリースをもとに、KADOKAWAメディア(合計4.1億PV規模)で取材記事化を行うというもの。
1億6150万PV/月間を誇る「Walkerplus」や8,200万PV/月間の「レタスクラブ」など大規模なメディアにて取り上げられる可能性があり、記事化してもらうことができれば、効果的な情報発信を行うことができるでしょう。
無料で利用することはできますが、PressWalkerへの登録時には企業審査が行われるため、審査結果によっては登録ができないケースがあります。
■料金
無料
(参照:PressWalker公式サイト)
プレスリリース配信サービスは自社のターゲットに合わせた選択が好ましい
このように、プレスリリース配信サービスはコスト面の違いはもちろん、配信先メディアの数や、提携メディアの特性、さらには記者・編集者との関係性など、サービスによってさまざまな特徴があります。
自社のターゲットにどうすれば情報を届けられるのかを考慮しながら、状況に応じてサービスを選んでいきましょう。
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