最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア

逆SEOとは?その目的や被害にあったときの確認方法と対策方法を徹底解説

投稿日:

SEO

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

SEOに取り組むなかで「逆SEO」という言葉を聞いたことはありませんか。名前は聞いたことがあるが、どういった手法なのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

逆SEOは、サイトの健全性や検索順位を守るために、理解しておくべき概念の一つです。

本記事では、逆SEOとは何か、目的や被害の確認方法と対策方法などをくわしく解説していきます。

逆SEOとは?

逆SEOとは、特定のWebサイトの検索順位を意図的に下げる施策のことで、「ネガティブSEO」や「リバースSEO」とも呼ばれます。特に、根拠のない誹謗中傷や企業・個人の評判を損なう情報が検索結果に表示されることで生じる風評被害を抑える目的で活用されます。

一般的なSEOは、検索順位を上げることを目的に、サイトの最適化や高品質なコンテンツ制作などを行います。一方で逆SEOは、悪質なサイトよりも自社サイトの検索順位を上げることで、問題となるページの可視性を低下させる手法です。

ただし、逆SEOはあくまで検索結果の順位に影響を与える施策であり、該当するページ自体を削除するものではありません。そのため、まずはサイトの管理者に削除や修正を依頼することが重要です。対応が難しい場合に、逆SEOを検討するとよいでしょう。

▼合わせて読みたい
SEO対策の手法・具体的なやり方を基本から実践まで解説

逆SEOを実施する目的

逆SEOは、一般的に、自社に関する根拠のないデマや悪評による風評被害の拡散を防ぐ目的で行われます。反対に、悪意を持って企業の評判を下げるために、事実無根の情報を拡散することを目的とし、自社名や自社商品を含むキーワードを用いたサイトを作成して攻撃を仕掛けてくるユーザーも存在します。これも広義の逆SEOに含まれると言えるでしょう。

事実ではない悪評が書かれたサイトが検索結果の上位に表示されていると、自社にとって大きな機会損失につながる可能性があります。

また、ネガティブな情報は拡散されやすい傾向があるため、悪評を掲載するサイトが上位に表示されている場合、逆SEOを活用して順位を下げることで、その拡散をある程度抑えることができます。

ただし、逆SEOの手法によっては自社サイトが検索エンジンからペナルティを受けるリスクもあるため、慎重に進める必要があります。一方で、正当な目的のもとに適切な方法で実施されるケースもあることを理解しておきましょう。

▼合わせて読みたい
Googleペナルティとは?解除の流れと確認方法・絶対に実施すべき対策を解説!

逆SEOによる被害を受けたときの確認方法

逆SEOを受けた可能性がある場合、以下のポイントをチェックすることで判断しやすくなります。

  • 検索順位の急激な変動を確認
  • 悪意のあるサイトの出現をチェック
  • 不自然な被リンクの増加を調査

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。

検索順位の急激な変動を確認

逆SEOを仕掛けられた場合、自社サイトの検索順位が大幅に下がることがあります。特に、指名検索やブランド名、商品名を含むキーワードでの順位が突然下落した場合は注意が必要です。

もちろん、Googleのアルゴリズムアップデートや競合サイトのSEO施策の影響によって順位変動が起きた場合もありますが、不自然な下落が見られる場合は、意図的な逆SEOの可能性を疑いましょう。

確認方法
1. Google Search Consoleで検索順位を確認

「検索パフォーマンス」レポートで特定のキーワードの順位変動をチェックし、以前と比べて大幅に順位が下がっていないかを確認する。

2. SEOツールを活用する

Ahrefs、SEMrush、Mozなどのツールを使い、検索順位の推移を分析し、競合サイトとの比較を行い、異常な順位変動がないか確認する。

順位の変動が一時的なものであれば、Googleのアルゴリズムによる影響の可能性もあります。しかし、自社サイトの順位が不自然に下落している場合は、逆SEOを受けている可能性が高いため、慎重に状況を分析する必要があるでしょう。

悪意のあるサイトの出現をチェック

企業や個人の評判を落とすことを目的とした悪意のあるサイトが作成されるケースがあります。これらのサイトは、事実に基づかない誹謗中傷やネガティブな情報を掲載し、検索結果で上位に表示されることで企業の信頼を損なう可能性があります。

こうしたサイトは、単なる批判的な意見とは異なり、特定のキーワードを意図的に盛り込んでSEO対策を施し、検索上位を狙うことが特徴です。そのため、自社に関するネガティブな情報が意図的に拡散されている場合は、逆SEOの被害を受けている可能性を疑うべきです。

確認方法
1. Google検索で自社名やブランド名をチェック

「自社名+評判」「自社名+口コミ」「自社名+トラブル」など、ネガティブなキーワードを組み合わせて検索し、これまで見かけなかった悪意のあるサイトが上位に表示されていないか確認する。

2. 定期的なエゴサーチを実施

企業名や商品名を定期的に検索し、怪しいサイトが増えていないかチェックGoogleアラートを活用し、自社名やブランド名に関する新しい記事が出た際に通知を受け取る。

3. 悪質なサイトの特徴を見極める

「根拠のない誹謗中傷や個人的な憶測に基づいて企業の評判を落とすことを目的としたセンセーショナルなタイトルを使用している」「低品質な外部リンクを多数設置し、不自然にSEO対策が施されている」などは悪質なサイトの可能性が高い。

悪意のあるサイトが検索結果に増えている場合は、逆SEOの影響を受けている可能性が高いため、早めに対策を講じる必要があります。特に、自社名やブランド名を含むサイトが意図的に作成されている場合は、適切な対応を検討しましょう。

不自然な被リンクの増加を調査

不自然な被リンクを大量に設置し、ターゲットとなるサイトの評価を下げる手法があります。Googleは低品質なリンクをスパムと判断し、検索順位を下げる可能性があるため、意図的に悪質な被リンクを送りつけることでペナルティを誘発させるケースがあります。

このような攻撃を受けると、サイトの評価が下がり、検索順位が急落するリスクが高まります。そのため、不自然な被リンクの増加がないかを定期的にチェックすることが重要です。

確認方法
1. Google Search Consoleで被リンクを確認

「リンク」レポートを開き、不審な外部リンクが増えていないか確認し、明らかに関連性のないサイトやスパムサイトからのリンクが増えていないかチェックする。

2. SEOツールを活用する

大量の低品質なリンクが短期間で増えていないか確認するために、Ahrefs、Majestic、Mozなどの被リンク分析ツールを活用し調査する。

3. 被リンクの質を見極める

低品質なディレクトリサイトや自動生成サイトからのリンクが急増していないかチェックし、意味のないアンカーテキスト(例:「xyz123」など)を含むリンクがないか確認する。

4. 不自然な被リンクの対処

Googleの「リンクの否認ツール」を活用し、不自然な被リンクを否認する。その後、スパムリンクの発生元サイトを特定し、削除依頼を送る。

被リンクは、サイト運営をしていくなかで自然に増加することがあります。しかし、意図的に大量の低品質なリンクが増えている場合は、逆SEOの影響を受けている可能性が高いため、迅速な対応が求められます。なお、被リンクに関しての詳細は以下の記事にて解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

逆SEOによる被害にあったときの対策方法

自社サイトが悪意ある相手から逆SEOを受けた場合の対策方法について解説をしていきます。なお、対策方法のなかにはリスクの高い手法がありますが、本記事では、以下のようなリスクが低い手法を紹介していきます。

  • 自社で複数サイトを運営して掲載順位を高める
  • ポジティブな評判を掲載している外部サイトの順位を上げる
  • Googleにコンテンツ削除の申請をする
  • 発信元にコンテンツの削除を依頼する
  • 被リンクを確認して否認する

上記で挙げた方法は、あくまで自社サイトの順位向上や、違法なコンテンツの削除を目的とするものであり、競合サイトへの直接的な攻撃を目的とするものではありません。

自社で複数サイトを運営して掲載順位を高める

逆SEO対策の一つ目は、自社で複数のWebサイトを運営し、検索結果で上位表示を狙う方法があります。

複数のWebサイトを作成し、そのサイトがネガティブな情報を発信しているサイトよりも高い評価を獲得すれば、相対的にネガティブサイトの順位を下げられます。

この方法は、質の高いコンテンツを作成し、ユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。具体的には、対策したいキーワードの検索意図を解決するコンテンツを作ったり、Googleガイドラインに準拠した内部対策を施したりすることで上位表示を目指します。

単にサイト数を増やせば良いというわけではなく、多少の時間をかけてでも各サイトのコンテンツを充実させ、ユーザーの検索意図とニーズに応えることが大切です。

ポジティブな評判を掲載している外部サイトの順位を上げる

自社に対する悪評ではなく、ポジティブな評判を掲載している外部サイトの検索順位を上げるという方法もあります。

例えば、自社が運営するサイトに関する評判がまとめられている比較サイトや、自社サービスのレビュー記事を掲載しているブログ記事などが順位を上げるべきサイトに該当します。これらのサイトの検索順位を上げれば、ネガティブサイトの順位を下落させることが可能です。

外部サイトの検索順位を上げる方法は、具体的に以下が挙げられます。

  • 自社サイトから外部サイトへのリンクを貼る
  • SNSで外部サイトの情報を発信する

自社サイトからリンクを貼る場合は、専用の記事コンテンツを作成したり、お互いにリンクを貼り合う「相互リンク」などの手法を用いたりするのがおすすめです。SNSでの発信にも言えることですが、過度にリンクを貼るのはペナルティの対象になるため注意しましょう。

Googleにコンテンツ削除の申請をする

出展:Google 上のコンテンツを報告

Googleでは、個人情報を本人の同意なく掲載していたり、法律に違反していたりするコンテンツに対して削除の申請ができます。対象のコンテンツが削除対象であると認められればGoogleの検索結果から削除されますが、違法性や有害性などを証明する根拠の提供が必要なことを覚えておきましょう。

自社がいわれのない誹謗中傷や風評被害を受けている場合は、まず対象のコンテンツがGoogleのコンテンツポリシーに違反していないかを確認します。その後、コンテンツポリシーに違反する情報を添えて報告するのが一般的な流れです。

ただし、削除申請をしてから結果が反映されるまでは時間がかかるため、削除申請をする場合は早めに行動することをおすすめします。

発信元にコンテンツの削除を依頼する

ネガティブなコンテンツの発信元に削除依頼を出すのも、逆SEOの方法の1つです。サイト上にお問い合わせフォームがある場合は、フォームから削除依頼をしてみましょう。

ただし、削除依頼をする際は自社サイトにとって不利益な情報であることを具体的に説明し、削除を検討してもらえるように伝えることが大切です。フォーム内には対象となるURLや実際に問題となっている箇所を明確に記載しましょう。また、法的基準に基づいた理由も添えられればベストです。

しかし、発信元が削除依頼に応じないケースも少なくありません。そのため、発信元へのコンテンツ削除依頼は逆SEO対策の手段の1つとして捉え、過度な期待はしない方が良いでしょう。

被リンクを確認して否認する

出典:Google Search Console

自社サイトの検索順位が低下した原因として、大量の低品質な被リンクが影響している可能性がある場合、まずはGoogleサーチコンソールを利用して、被リンクの状況を詳しく確認することが重要です。

特に、スパムサイトなどからのリンクが増えている場合は、Googleサーチコンソールを使って個別に削除を試みるか、「リンク否認ツール」を活用して否認ファイルを作成し、一括で対応する方法がよいでしょう。

ただし、被リンクの否認を行う際は、誤って良質な被リンクまで削除しないよう慎重に判断する必要があります。

▼合わせて読みたい
サーチコンソールとは?初心者向けの使い方・できることやログイン方法を解説!

逆SEOは推奨しない

逆SEOは確実な解決策ではなく、検索エンジンのアルゴリズムアップデートや自社・相手のドメインパワーによって効果が出ないケースがあります。それどころか、多くのデメリットを伴うため基本的には推奨されません。以下は主要なデメリットです。

  • Googleのガイドライン違反となる可能性がある
  • 訴訟リスクが発生する
  • 自社の評価や信頼を損なう可能性がある

逆SEOの手法は、相手のサイトに対してスパム的な行為を行うことが多く、そのため、やり方次第でGoogleのガイドライン違反となったり、相手から訴訟されたりするなど大きなリスクが存在します。また、もしそのような行為を行っていることが公になってしまうと自社の評価や信頼を損なう恐れがあります。

そのため、グレーな手法を行うのではなく、相手に対してコンテンツ削除依頼をする、自社のドメインパワーを高める施策を行う、誹謗中傷に対しては弁護士に相談するなどして、対処することが好ましいでしょう。

まとめ

逆SEOは、自社にとってネガティブな情報を掲載するWebサイトの検索順位を意図的に下げる施策です。

逆SEOの手法の中にはペナルティの対象になるようなリスクが高い方法も存在します。そのような方法は使わず、ユーザーにとって有益な情報を提供して自社のコンテンツの質を上げることに注力しましょう。

また、自社サイトに逆SEO対策がされた場合に関しても、グレーな対策ではなく被リンクを否認したり、必要であれば弁護士に相談したりするなど適切な対処を心がけることが大切です。

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

ささき
2019年にサングローブに中途入社。入社前は音楽業界で営業、商品開発、SNS運用などに携わっていた。現在はSEO運用サポートを経て、メディア運営・執筆に取り組んでいる。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT