2020年、SEO対策での集客、トレンド戦略を考える
2020年、SEO対策での集客はどのように行っていくのがよいのでしょう。時代の流れ以上にアルゴリズムの変動が顕著な昨今、トレンド戦略もどこまで有効なのかは、なかなかどうして不透明です。
新たなディケイドのはじまりに、早速、様々なニュースが飛び込みWeb担当者は右往左往。かくいう筆者もその一人なわけですが(苦笑)。
SEO対策という言葉が当たり前のようにマーケティングのポイントとして挙げられる中で、今や専門分野の方々だけでなく、企業やお店、すなわち組織の売り上げに関わる人であれば、何かしらその術や知見を蓄えていることも珍しくありません。
利益向上はもちろん、認知度や接触機会の改善のためにWebマーケティングの一環としてSEOに関するスキルを習得する人は、正直増えてきている印象です。
他方、依頼前提でパートナー会社を探している方々も、まだまだ一定数存在します。
その事実を踏まえて2020年、どのようにSEO対策と向き合えばよいのか。
とりわけ、指針、戦略をどう考えていくか。協力企業を選定する際は、どのポイントを軸に見極めていけばよいのか。
本記事で解説する内容が、この辺りについてのヒントになれば幸い。誰彼役に立つ情報になるよう熱をもってお伝えします。
■最新のSEOに対する考察
→2022年のSEOについて詳しく知りたい方はコチラ
目次
2020年のSEOを専門家たちはどうみている?
(本来あるべき姿だとは思いますが)ガイドラインが厳しくなってきたこと、ゼロクリック検索の増加といった要素を切り取ると、一見、向かい風のような印象を覚えがちですが、専門家たちの話を聞くと、どうやらまだまだSEOに対して期待を抱いているようです。むしろ、今後はもっと重要になる、と各所で耳にします。
かくいう不肖、SEOライターの小生も同意見。ただ一つ、ここで気を付けなればいけないのは、専門家たちの真意です。確実にいえるのは、これまで以上に努力は必要になってくるということでしょう。
AIの進化に目配りしつつ、エバーグリーンコンテンツ、ソーシャルメディアのシェア、アクセスのしやすさ、可読性の高さ、使いやすさ、体験後の満足度といった、(詳細は後の章でお伝えしますが)ユーザーの行動、ニーズを的確に捉える力が、この先のSEOには必須になってきます。専門家たちはただ希望的観測を述べているわけではありません。
未来への展望は、「SEOの変化に伴い、我々も進化していく」という強い意思表示なのかもしれませんね。
最近のトピック、動きを振り返ろう
業種、カテゴリ、ジャンル、様々な分野において順位変動が目立ってきている昨今。アップデートが頻繁に行われ、安泰と思われた大企業や有名サイトも下落を味わっているのはちょっと前までは考えにくい事象だと思います。
いわゆるYMYL領域はどんどん拡大の兆しを見せ、E-A-T(専門性、権威性、信頼性)はどうしたって必須となり、さらにプラスαが求められる。「SEOを巡る現状は、至難のときを迎えている」という言説が各所で耳に入ってくるのも仕方が無いことかもしれません。
コンテンツがより重視される時代
そんななかここ最近は、そこかしこで「コンテンツ」という言葉が溢れているように思います。
実際、(もちろん検索クエリによりますが)検索結果の上位表示されているページはクオリティの高さを感じられるものが多い印象です。テキスト含め、情報量は膨れ上がり、相当な熱量や気合が漲っているものが確実に増えてきたといえるでしょう。
となればやることは明確で、とにかくコンテンツを充実させる。その方向性で突き進むことが大前提となるわけですが、ここで一つ頭を悩ます材料が出てきます。そう、コストです。
どうしたって時間や人員、場合によっては別途費用も掛けていかなければ、競合に太刀打ちできない状況が、SEO界隈の現実だと思います。この課題をクリアしなければ、たとえ良質な記事の書き方などを業者から提案されたとしても、その先にあるのは疲労の蓄積で、長期的には運用の継続が困難になることでしょう。
検索エンジンに導入された最新技術による「BERTアップデート」
2019年10月25日に、Googleは最新の自然言語処理技術“BERT”を検索エンジンに採用することを公式にアナウンスしました。当初は英語圏のみでしたが、2019年12月10日には70言語以上の導入へと展開されています。そして、その時点で日本語も含まれることになりました。
この「BERTアップデート」によって、文章型のクエリ(検索語句)に影響が出てきます。
検索エンジンが単語理解だけでなく文脈をも読めるようになるからです。
したがって、より関連性の高い検索結果が返されるようになります。
ニューラルマッチングの加速化
BERTと呼ばれる自然言語処理技術が象徴するように、AIは進化し、Rankbrainは記事内容を深く理解するようになりました。検索キーワードに対しては、いわゆる「ニューラルマッチング」が加速し、ユーザーのクエリインテント(検索意図)を読み取れるレベルまで来ています。
全サイトでモバイルファーストインデックスに移行
2020年9月より全サイトで閲覧ブラウザ関係なく検索結果の判断対象をモバイルにしていくというアナウンスがありました。そう、完全にモバイルファーストインデックスに移行されるのです。
加えて、ガイドラインが更新されたことも要チェックです。
基本は構造化データ含めたタグやコンテンツはパソコンもスマホも同じ仕様にするのが鉄則になります。レスポンシブがもはや当たり前ともいえるでしょう。
そのほか、これまでも定説としてありましたが、画像の解像度、サイズは小さすぎてはいけません。
そんななか、動画の配置は一つ打ち手となり得るでしょう。当ガイドラインでは見つけやすい位置での掲載が推奨されています。つまりはなるべく上部に置くことが有効になると思われます。
被リンクもまだまだ大事!
メディア、記事、SNS、セミナー、講座……あらゆる場所で叫ばれているのは、以前よりその効力が減少しているということ。自作自演なんてもってのほか。ペナルティ云々以前に、内部の強化に集中することの方が効率的だという向きも少なくない状況かもしれません。ただ、ここに対して圧倒的に注力しているサイトがあるのも事実です。結果、量も質もカバーしそれなりに有効に作用しているケースもあります。一ついえるのは、簡単に被リンクでの効果は見込めない。しかし、頭抜けた努力でそれを可能にしているサイトが存在するということです。
2020年のSEOで考えたいこと
2020年に突入後すぐ、ファビコン、強調スニペット、構造化データのマークアップスキル奨励といったトピックがSEO界隈をざわつかせましたが、今年も一筋縄でいかないという予兆だったのでしょう(笑)。
YMYL領域はどこまで拡張されていくのか? 権威性に太刀打ちできる術はあるのか? アルゴリズムの変動規模は? 然るべき競合はGoogleなのか?……等々。
挙げればキリのない予測・展望・懸念材料に対して、確実に念頭に置いておきたいことをいくつか紹介します。
複数の集客メディアで対策を図る
SNS、LINE公式アカウント、動画、メルマガ。集客するための手段は決してSEOだけではありません。とはいえ、それぞれが独立したものと捉えるのは早計にも思います。これらを端からSEOと切り離して考えていませんか?
従来の内部対策、外部対策は大前提、おさえておかなければならないでしょう。それを踏まえて、とりわけコンテンツを充実させることが引き続き肝になってくるのも想定の範疇です。大事なことは、それ以外。市場を取り巻く状況を鑑みるに、他の要素へ目配りしていく必要がでてくるのが2020年なのではないかと筆者は睨んでいます。
どのタッチポイントでどのチャネルが訴求力を発揮しているかはきちんと見定めておきたいところ。ターゲットが明確であれば尚更です。まずは、親和性が高い媒体を調査、整理しましょう。
そこで観察されるユーザーの行動こそ、SEOのヒントになり得るはず。回遊、巡回経路の中にある集客メディアにおいて、該当するコンテンツをうまく組み合わせることができれば、トラフィック数の増加とともに、(間接的とはいえ)SEOにも良い影響をもたらすのではないかと考えます。
上述した集客メディアは記事コンテンツを作成する際にも有効です。
例えば、Twitterで拡散やいいね!の数が多くみられる投稿は、少なからずユーザーの心を掴んでいるわけですから、ターゲットが重なり、適用できそうであれば比較的長文の記事に落とし込んでみてもいいかもしれません。
YouTubeも同様です。動画がターゲットに対して好意を得られる理由はその情報量だといわれています。ニュアンスを伝えるにはもってこいのツールです。一方で、状況によってはテキストで簡易的に要点をおさえたいという方がいるのも事実。何本も長く最後まで見てくると多少なりとも疲れるという人も比較的テキスト派に属するでしょう。いずれにせよ、動画だけでなく記事があればより親切です。ただし、誤解を生まない高いレベルのライティングスキルが必要。概念的で伝わりにくい動画の内容は、平易な言葉と想定し得るミスリード回避の補足で表現してあげてください。その逆も然り。記事の内容を動画コンテンツに落とし込んでみてもいいですね。
インタラクティブなコンテンツで勝利を掴む
2020年、ターゲットもしくはリード(見込み顧客)に親近感を覚えさせ、徹底的にナーチャリング(育成)し、結果、エンゲージメント(愛着度)を高めていく攻防が、SEOの荒野においても主戦場になり得るかもしれません。
先述したあらゆる集客メディアとの組み合わせ、俗にいうメディアプランニングが有効であることを踏まえ、LINE公式アカウントやメルマガといったフランクなコミュニケーションツールの使いどころが大事になってくる。そんなイメージです。
つまりは対話。ユーザーに一方的に押し付けてはいけません。インタラクティブなコンテンツでいかに能動的な行動を喚起させられるかどうか。そのために、サイト上でクイズやゲーム、診断テスト、カリキュレーターなどを設けてみるのも一つの手段かと考えます。
インフォグラフィックスやホワイトペーパーがコンバージョンポイントへ誘導するように、トラフィックからのCTAをインタラクティブなコンテンツで実装する戦略が徐々に主流へと化す。そんな時代が2020年以降だと踏んでいます。テン年代後半から終盤にかけて整ってきた自然な被リンクの獲得に向かわざるを得なくなった情勢、UGCの活性、Google砲(Discover)の台頭。それらがより真っ当な形(≒検索ブラウザの上位表示コンテンツ)で視覚化できるのではないでしょうか。
サイトの権威化に注力する
ざっくりここまで述べてきたことを愚直に行えば、反響とともに権威性を帯びてくるはずでしょう。それはどういうことかというと「ターゲットを明確化し、適切な手段を一つに限らずみつけ、対話(コンテンツ作成)を徹底的に重ね、訴求する」ことでユーザーとつながれば、ブランディングが構築されるという話です。
ブランドの価値が浸透すれば、それは権威と呼ぶにふさわしいと考えます。専門性や信頼性はあくまで手段の一部と捉えてもいいかもしれません。監修者の明記が安心をもたらすのであれば、それは必須でしょう。あるいは、フレッシュな情報を求めるユーザーには更新頻度が重要に思います。大切なのは、ユーザーがその検索クエリで何を求めているのか、潜在ニーズはどこにあるか。2020年で変わったのか。
これらを紐解くにはリサーチの方法が鍵を握るはずです。
実は普遍かつ不変なものでも、いまだに見つかっていない可能性があります。
風が吹けば桶屋が儲かる理論ではないですが、“リサーチを徹底すれば、サイトは権威化する”と声高に伝えておきます。
2020年は変革ターム? 時代の変化に敏感になろう!
2020年、SEO対策には“時代の変化”への嗅覚がポイントになるでしょう。現在を知るには過去からの潮流を知り、未来に向かってどう変遷していくかをトピックを整理し分析することが大事だと思います。ユーザーはどういう行動をとるようになったか。集客戦略と並行して考えていくことでそれは見えてくるかもしれません。
また、依頼会社、協力企業、パートナーを選ぶ際も同様のアプローチが有効なのではないか、と踏んでいます。
ノウハウ、マニュアル、勝ちパターン、実績。あらゆる業者が強みを謳うでしょう。しかし、それが果たしてどのスパン、ターム、条件で有効なものなのかはきちんとヒアリングする必要が出てきます。もちろん、未来を保証することはできません。とはいえ、しっかりPDCAを回しているのか、情報の鮮度はどうか、といった部分を探ることで、SEOに対する造詣や知見がうかがえるはずです。それを踏まえて期待値をはかり、比較・検討してみるのを一つ推奨したいです。
目まぐるしいSEOの世界。果たして今後、どう変動していくのでしょうか。
引き続き、追跡していきます。
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