ホームページをリニューアルする目的は?進め方やポイントを解説
設立〇周年の節目や、新事業を立ち上げるときなどにホームページのリニューアルを考える企業は多いです。ですが、なんとなくという理由でリニューアルすると、今のタイミングではなかった、予算オーバーしたなどで失敗するケースも。
本記事では、ホームページリニューアルの主な目的や、進め方、成功させるポイントを解説しています。よくある失敗例も紹介しているので、リニューアル前に目を通しておくと良いでしょう。
目次
ホームページをリニューアルする主な目的
ホームページをリニューアルする主な目的は、以下の通りです。
- デザインが古い
- サイト運用の効率化を図る
- ユーザビリティを改善したい
- 新機能を複数盛り込む
- モバイルサイトの最適化を図る
それぞれの目的について、もう少し深掘りしていきます。
デザインが古い
ホームページのデザインには流行があります。開設から5年以上経っている場合は、デザインが古いと感じるかもしれません。競合他社のホームページを分析し、色味・写真・コンテンツの配置などデザイン全般の見直しを行ったほうが良いです。
なお、デザインもSEOに間接的な影響があります。デザインが古いと、コンテンツの更新がされていないとユーザーが判断し、直帰率が高くなりやすいです。そうなると、ユーザーのニーズに合っていないサイトとクローラーに評価されるリスクがあります。
サイト運用の効率化を図る
更新に時間がかかる、担当が異動によりわかる人がいないなど、サイト運用が非効率な場合もホームページリニューアルを考えたほうが良いかもしれません。
Webサイトを作成する専門知識がなくてもコンテンツ作成やサイト更新ができる「CMS」を導入する、運営者が欲しい機能を付けるなどでサイト運用の効率化を図りましょう。
ユーザビリティを改善したい
ユーザーにとっての使いやすさ「ユーザビリティ」を改善する際、ホームページリニューアルは手っ取り早い方法です。サイト設計から見直す必要があるからです。
ユーザーが欲しい情報を見つけやすい導線になっているか、ページ表示速度が速いか、画像や動画など視覚的情報も入れているかなど、改善点は山ほど出てくるはずです。既存のホームページを隅々まで確認し、課題を洗い出してみてください。
新機能を複数盛り込む
ホームページに新機能を複数盛り込みたいという場合も、リニューアルの良い機会です。リニューアルのタイミングでBIツールを盛り込んで、業務効率をアップさせるということもできます。関係者に欲しい機能を聞き、リニューアル時に盛り込むかどうかを判断してみましょう。
モバイルサイトの最適化を図る
2024年12月現在、検索順位を決めるGooglebotクローラーは、モバイルサイトを評価しています。PCサイトのクロールを停止しているほどなので、モバイルサイトの最適化に対応していないならリニューアルすべきです。
スマートフォンでの見やすさ・使いやすさはもちろん、PCサイトとモバイルサイトのコンテンツ内容の統一、構造化データのマークアップなどモバイルフレンドリーなホームページにしてください。
ホームページをリニューアルするメリット・デメリット
ホームページリニューアルには、膨大な時間・工数・費用がかかります。本当にすべきか迷う人のために、ホームページリニューアルの主なメリット・デメリットをまとめました。メリットのほうが大きいと感じるなら、リニューアルを検討してみてはいかがでしょうか。
リニューアルするメリット
ホームページをリニューアルするメリットは以下の通りです。
- 情報の整理ができる
- 古くなったデザインを改善できる
- 欲しい機能を設置できる
- CMSを利用することで更新しやすくできる
- SEO効果の高いサイトにできる
- モバイル対応してサイト評価を上げる
- コンバージョンに繋げられる
ホームページでは、コンテンツが重要です。リニューアルすることで見た目・操作性が向上し、ユーザーが利用しやすいホームページに変更できます。結果、ユーザーが欲しい情報にたどり着きやすくなり、問い合わせや申し込み数を増やせるはずです。
良質なコンテンツと判断され、サイト評価が上がるうえ、コンバージョン率も向上することでしょう。また、リニューアル時にSEO対策しておくことで、検索結果が良い方向に変化することも期待できます。
リニューアルするデメリット
ホームページをリニューアルするデメリットは主に4つです。
- 予算の確保が必要
- 完成まで時間がかかる
- 一時的に検索順位が下がる可能性がある
- 必ずしも成功するとは限らない
膨大な時間・工数・費用がかかることが最大のデメリットと言えるでしょう。また、リニューアルしたからと言って、必ずしもコンバージョン率が上がるわけではありません。リニューアル前と変わらない、失敗する可能性も0ではないことは覚えておいた方が良いです。
ホームページをリニューアルする際の進め方
ホームページをリニューアルする際の進め方は以下の通りです。
- 進め方①:現時点での課題の洗い出し
- 進め方②:競合サイト分析
- 進め方③:サイトマップ・ワイヤーフレーム作成
- 進め方④:デザイン・コンテンツ制作
- 進め方⑤:リニューアルサイトの公開
- 進め方⑥:効果測定・改善
6工程に分けて解説していきます。
進め方①:現時点での課題の洗い出し
ホームページのリニューアルを考え始めたら、既存のホームページの課題を洗い出ししてください。それに伴い、リニューアルの目的を明確にすることが重要です。リニューアルが目的になってしまっていたら、運用後にマーケティングが失敗する可能性があります。
また、課題を明確にすることで、必要な機能・コンテンツがおのずとわかるようになります。
進め方②:競合サイト分析
具体的な課題・改善策を見つけるためには、成功している競合サイトの分析も欠かせません。自社のホームページに足りていないものを見つけ出しやすくなります。
ホームページのメインカラー、コンテンツの配置、機能はもちろん、SEOツールを使って対策しているクエリを調べるなどはしておきましょう。ただし、そのまま真似るのはNGです。自社の特色やオリジナリティで差別化を図ってください。
進め方③:サイトマップ・ワイヤーフレーム作成
分析が完了したら、明確な課題と改善案が複数出ているはずです。これをもとに「要件定義」を行います。その際「サイトマップ」「ワイヤーフレーム」を作成し、サイト構成・デザイン案を具体的に落とし込みましょう。
なお、この段階で予算・KPIの設定も行います。制作会社に依頼する場合は、要件定義書も作成しておくと良いです。
進め方④:デザイン・コンテンツ制作
サイト構成・デザイン案が固まったら、いよいよコーディングの開始です。サイトコーディング・デザイン・コンテンツ制作など、ホームページに必要なあらゆるものが同時進行します。
もちろん、ホームページが出来上がったあとのデバッグも大切です。リリースする前に、バグがないか、操作性に問題がないかの確認をしてください。
進め方⑤:リニューアルサイトの公開
デバッグの結果問題なければ、リニューアルしたホームページを公開しましょう。運用担当は、仕様が変わっている可能性があるので、マニュアルも作り直しておくと良いです。
なお、リニューアル日が確定したら、プレスリリースなどでお知らせを出しておくのをおすすめします。
進め方⑥:効果測定・改善
リニューアルして終わりではなく、運用を継続して行い、効果測定をしましょう。PVやコンバージョンが目標に達していなかったら分析し、都度改善してください。日々のPDCAを回すことでより良いホームページへと生まれ変わります。
リニューアルを成功させるための6つのポイント
ホームページのリニューアルは、しっかりと現状の課題を把握し、目的を明確にするなど、きちんとポイントを押さえる必要があります。
成功させるためには、最低限以下の6つのポイントを把握しておきましょう。
- 具体的な課題を出す
- リニューアルの目的を明確にする
- ターゲットを絞り込む
- デザインは「UI/UX」を意識する
- SEO関係のリスクヘッジを行う
- リニューアル後の運用を見据えた設計にする
それぞれのポイントについて解説していきます。
具体的な課題を出す
課題の洗い出しを行う際には、具体的なものを出して下さい。
例えば「ファーストビューは大事なので、〇〇のような写真が良い。直帰率を△%ほど抑えられるはず」「〇〇の機能を追加すれば、PVが△ほどアップ。これによりCVRが□%向上見込み」など、数字を交えると良いです。
また、追加したい機能がある場合は、なぜこの機のが欲しいのかの理由も用意しておきましょう。
リニューアルの目的を明確にする
Webサイトをリニューアルする際には、その目的を明確にすることが大切です。
ピックアップした課題をすべて並べて、優先順位をつけてみましょう。ほとんどの場合、申込みをもっと増やしたい、問い合わせの件数を増やしたいなど、売り上げに直結する課題が上位にくるはずです。
ターゲットを絞り込む
目的を明確にすることで、おのずとターゲットが絞り込めるはずです。地域・年代・性別など、誰に情報を届けるのか、どんな人にアクションを起こしてほしいのかの人物像を作りこんでください。
ターゲットを絞り込まないと、誰に向けた情報なのかがわかりづらくなります。結果、コンバージョンを獲得できないホームページになってしまうでしょう。
デザインは「UI/UX」を意識する
UI(ユーザーインターフェース)は、ホームページを操作してサービスに繋げる「接点」のこと。UX(ユーザーエクスペリエンス)は、ホームページを利用したユーザーの体験・感情のことを指します。
つまり、「UI/UX」を意識したデザインにすることで、より多くのユーザーがサービスに興味を持ってくれるようになります。操作性・見た目・ページ表示速度など、ユーザーが感じるであろうストレスを少しでもなくすことが重要です。
SEO関係のリスクヘッジを行う
ホームページをリニューアルする先は、SEO関係のリスクヘッジは忘れずに行ってください。以下のものは、忘れがちになりやすいのでとくに意識しましょう。
- ディレクトリ構造の最適化
- URL変更に伴うリダイレクト
- 削除記事の404設定
- 重複コンテンツの整理
- 低品質ページの整理
コンテンツ整理する場合は、コンテンツ量を減らしすぎても評価が下がる懸念があります。月間PVが0のページのみ削除するなど、明確な線引きはしておくと良いです。
リニューアル後の運用を見据えた設計にする
ホームページはリニューアルして終わりではありません。運用を見据えて、誰もが利用しやすい設計・機能を追加しましょう。運用担当が編集しやすいか、時間をかけずに容易に作業を行えるかも考えてサイト設計してください。
ホームページリニューアルでよくある失敗例
ホームページリニューアルでよくある失敗例を4つ紹介します。
デザイン重視でユーザービリティが低い
ホームページのリニューアルの失敗で多いのが、デザイン性を重視するあまり、使いにくくなってしまうことです。
動画を多用しすぎてページが重い。ユーザーが目的のページにたどり着けない。凝ったデザインにしすぎて操作性が悪い。など、ユーザビリティが低いとリニューアル前よりも数字が低迷しやすいです。
費用を抑えすぎて意味のないリニューアルをした
費用を抑えすぎたことにより、どこでもありそうな無難なホームページに仕上がるケースもあります。テンプレート感を出さないオリジナルのホームページを作成するのには、それなりの費用が掛かることは忘れてはいけません。
ホームページのリニューアルを制作会社にお願いするときも同様です。費用だけではなく、実績・デザイン・提案力など総合的に判断しましょう。
制作会社に丸投げして自社の特色がなくなった
ホームページの制作会社は、Webに関する知識は豊富にありますが、依頼した企業の業種に対して深い知識を持っているわけではありません。丸投げした結果、自社の特色がなくなってしまう懸念も。
制作会社に依頼する際は、必ず何度か打ち合わせを入れ、意見のすり合わせをしてください。「自社の強み・特色」「競合の情報」「リニューアル目的」は最低限でも伝えておくべきです。
競合と差別化できなかった
競合のホームページを真似しただけでは差別化できません。競合以上のものになるケースはまれなので、真似しすぎないようにしましょう。
そもそも自社と他社とでは、商品やサービス、コンセプトが違います。同じであるはずがありません。他社のサイトの良いところを取り入れつつ、自社独自のものをプラスしてより良いホームページに仕上げてください。
ホームページリニューアルに関するQ&A
ホームページリニューアルに関するよくある質問をまとめました。
- Q1.外注すると費用はいくら?
- Q2.リニューアル完了までの目安期間は?
- Q3.リニューアル時のドメインはそのままのほうがいい?
- Q4.一般的にリニューアル頻度はどのくらい?
それぞれの質問に回答していきます。
Q1.外注すると費用はいくら?
ホームページリニューアルの外注費用は、規模や依頼する会社によって異なるので一概には言えません。目安としては、コーポレートサイトや採用サイトで40~200万円ほどです。ECサイトの場合は、取扱商品数によっては1,000万円ほどかかるケースもあります。
予算を含めて、制作会社に相談して交渉したほうが良いです。
Q2.リニューアル完了までの目安期間は?
リニューアル完了までの目安期間なら、小規模で1~2か月、中規模なら3か月ほど、大規模で6か月ほどとなります。ページ数にもよりますが、50ページ以内であれば3か月以内にはリニューアルできるはずです。
Q3.リニューアル時のドメインはそのままのほうがいい?
ホームページリニューアル時は、使っていたドメインをそのままの良いです。ドメインパワーや被リンクなど、SEOに関係する評価を引き継げるというメリットがあります。また、Googleアナリティクスやサーチコンソール、タグマネージャーなどドメインで設定しているツールをいちいち変更する手間も省けます。
社名変更などにより、どうしてもドメインを変更しなければいけないときは、リダイレクト設定しておくと良いです。
Q4.一般的にリニューアル頻度はどのくらい?
ホームページのリニューアル頻度は大体「5年」ほどです。5年もあればリニューアルの際にかかった費用を賄えると考えられます。また、数字のキリが良い、数字に伸び悩んでいて大きな変化が欲しい、デザインの流行が変わるなどの理由も含まれるでしょう。
ホームページのリニューアルを成功させて数字に繋げよう!
ホームページリニューアルは頻繁にできるものではありません。費用も時間もかかりますし、今まで集計したデータが参考にならないケースもあります。ですが、ユーザーのことを考えたサイト設計ができれば、リニューアルはマーケティングの手法としてはアリです。変化が大きいからこそ、成功すれば数字が格段に跳ね上がる可能性もあります。
そのためには、運用工数を減らしつつ、SEO対策をしっかりしたホームページを作成する必要があります。自社で専任がいないのであれば、制作会社を頼ってみるのも良いでしょう。今後の数字を考えるなら、リニューアル費用は安いと感じるかもしれません。
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