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SEO にも影響する「サブドメイン」とは?作り⽅やサブディレクトリとの違いを解説

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Web業界で活躍する人であれば、ドメインやサブドメイン、ディレクトリを活用したSEO対策について耳にしたことがあるでしょう。

これらを上手く使い分けることで、検索エンジンに評価されやすくなるだけでなく、ホームページ運用の幅が広がります。

この記事では、サブドメインのメリット・デメリット、SEO への影響やサブディレクトリとの違いを解説し、その作り⽅(取得⽅法)も紹介します。

ドメイン・サブドメインとは?

英語で「領域」を意味する「ドメイン(英:domain)」とは、インターネット上の住所のことです。ドメインは.(ドット)で区切られており、大きく5つに分けられます

  • トップレベルドメイン(TLD)
  • セカンドレベルドメイン(2LD)
  • サードレベルドメイン(3LD)
  • ルートドメイン
  • サブドメイン

下記のURLを例にあげると、ドットで区切られたドメインの最も右側の部分から順番にトップレベルドメイン(jp)、セカンドレベルドメイン(co)、サードレベルドメイン(abcdefg)と呼びます。

ルートドメイン

そしてサブドメインがついていない形式で表されたインターネット上の住所のことを「ルートドメイン(abcdefg.co.jp)」と呼びます。

Googleやヤフーに限らず、ほとんどすべての会社ホームページやウェブサービスはいずれも、ルートドメインをホームページにしています。

・Google
https://google.com/
・Yahoo! JAPAN
https://yahoo.co.jp/
・Amazon
https://amazon.co.jp/
・楽天市場
https://rakuten.co.jp/

なお、/(スラッシュ)の直後にwww(World Wide Web)が入っているURLとそうでないURLがありますが、このwwwはインターネットというシステム自体を意味しており、見た目だけの違いのため、あってもなくても同じサイトにアクセス可能です。SEO(検索エンジン最適化)においても大きな影響はないとされているため、説明を除外します。

ルートドメインを個人(自社)で取得した場合、他者が所有するドメインの一部をレンタルしてサイト運営するケースと区別して「独自ドメイン」と呼びます。ただし独自ドメインという領域があるわけではないので注意してください。あくまでも所有権の有無についての違いを表した名称です。

そして先述のwwwを含め、ルートドメインの左側に加えた文字列サブドメインです。分かりやすく解説すると、下の形式のURLです。

サブドメイン

ルートドメインには限りがあり、欲しい文字列が先に使われていた場合は取得できません。サブドメインを追加することで、ドメイン名の選択肢が広がります。

サブドメインをつくるメリットとデメリット 

サブドメインを使ってサイトを運用した場合、下記のメリットとデメリットがあります。

ルートドメインとブランドを統一できる

複数の異なるサービスを運営する企業や政府機関の場合、一つのサイトにあらゆる情報を集約するよりも、テーマごとに独立したサイトを運営した方が、情報が整理されて利用者も使いやすくなる場合があります。

そこで、別のサイトでも運営母体が同じであることを示すために、あえてサブドメインで運用するケースは少なくありません。公的機関や巨大なウェブサービスがその代表です。ここでは経済産業省の例を紹介します。

https://www.meti.go.jp/

経済産業省と関係の深い団体を調べると、その多くは経済産業省のサブドメインで運用されていることが分かります。

・電力・ガス取引監視等委員会事務局
https://www.emsc.meti.go.jp/
・中小企業庁
https://www.chusho.meti.go.jp/
・北海道経済産業局
https://www.hkd.meti.go.jp/
・東北経済産業局
https://www.tohoku.meti.go.jp/

このようなサイトの運用方法は政府機関だけでなく、ヤフーや楽天といった大手ウェブサービスも同様です。グループとしての統一感を出したい場合におすすめです。

・楽天市場
https://www.rakuten.co.jp/
・楽天GORA
https://gora.golf.rakuten.co.jp/
・楽天ブックス
https://books.rakuten.co.jp/
・楽天トラベル
https://travel.rakuten.co.jp/

無料でサイトを増やせる

ウェブサイトを格納しているサーバーやウェブサービスによりますが、大抵の場合はルートドメインさえ維持していれば、サブドメインを複数持つことが可能です。しかも、費用が掛からないケースが多いです。

多くのトピックに細分化したサイトを作る場合、独自ドメインを取り直すよりサブドメインを取得すればコストを抑えられるでしょう。姉妹サイトを作る際は特に便利です。

ルートドメインとは別のサイトとして評価される

サブドメインで作ったサイトは、ルートドメインのサイトから独立します。そのため、ルートドメインが持っている「ドメインパワー」の恩恵をあまり受けられません。

ドメインパワーとは、検索エンジンからの信頼度を数値化したもので、ドメイン自体が持っているパラメータです。ドメインパワーが強いとサイトやコンテンツが評価されやすいため、検索結果において上位表示される確率が高まります。

10年間運営し、多くのキーワードで検索上位に表示されているルートドメインから作ったサブドメインのサイトであっても、ルートドメインの評価をそのまま引き継ぐことはできません。部分的に評価を引き継ぐ可能性もありますが、基本的には新規サイトとして評価されるという認識で問題ないでしょう。

ルートドメインの影響が少ないことは、好影響も悪影響も少ないという部分で、場合によってメリットともデメリットとも言えます。

サブドメインとサブディレクトリの違い

サブディレクトリ(subdirectory)」とは、ルートドメイン下部に位置する階層のことです。サブドメインがルートドメインと別のサイトになってしまうのに対し、サブディレクトリはルートドメイン内部(配下)にあります。

サブディレクトリ

そのため、サブディレクトリで区切られたサイトはルートドメインのドメインパワーをそのまま引き継ぐことができます。ルートドメインが一定の評価を受けていれば、作ったばかりのコンテンツでも、新規ドメインのサイトに比べて上位表示を狙いやすいと言えるでしょう。

サブドメインと SEO の関係

サブドメインで作ったサイトは、あくまでも独立した新規サイトとして評価されます。サイトコンテンツの独自性を発揮しやすい反面、既存サイトの評価を引き継ぎにくいという特徴があります。

SEOというと、どうしてもコンテンツのボリュームが評価と直結していると考えがちですが、Googleのスターターガイドによれば「テーマに応じた適切な量のコンテンツ」が必要と明記されています。

検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド

コンテンツが散らばっていると、サイトのテーマを絞れません。運営母体は同じでも扱うテーマ(事業領域)が異なるのであれば、同一のサイト(ルートドメイン)の中で運用するよりも、サブドメインで分けた方が良いという判断が出来るでしょう。

以上から、ドメインパワーをそのまま引き継ぐことができるサブディレクトリとして運用した方が良いか、ほとんど引き継ぐことができないサブドメインとして運用した方が良いかという判断は、「作りたいサイトのテーマとルートドメインのサイトのテーマにどれほど親和性があるか」によって判断すべきだと言えるでしょう。

例えば、ルートドメインで革の財布を扱うウェブサイトを運用していて、新たに革のジャケットを取り扱うようなケースなら、サブドメインよりもサブディレクトリで運用した方が良いでしょう。

しかし、新たにバイクのカスタムパーツや楽器を取り扱うケースなら、サブドメインで新サイトを作った方が良いと言えます。

先述の経済産業省の例を取りあげるなら、経済産業省と中小企業庁は業務の領域が異なるため、関係政府機関であることを共通のドメインで示しつつ、別サイトとして運用されています。

サブドメインの作り⽅ 

サブドメインの作り方は簡単ですが、具体的な操作方法は契約しているサーバーをはじめとした運用環境の違いによって大きく異なります。

筆者がブログを格納しているサーバー(wpXサーバー)の場合、サブドメインを作るにはサーバーパネルから「新規インストール」を選択して、所有している独自ドメインを選ぶだけでサブドメインを作れます。

下の画像は、筆者の個人ブログにサブドメインを作る場合の操作画面です。

wpXサーバーにサブドメインを作る場合

wpXサーバーに限らず、環境に応じたサブドメインの設定方法があるのでご確認ください。

まとめ

サブドメインで運用するかどうか迷った際には、「新サイトのテーマがルートドメインのサイトのテーマとどれほど似通っているか」によって判断するという方法があります。

同一の管理者(ブランド)として全く別分野を展開をするなら、新たにサブドメインでサイトを作った方が良いでしょう。既存サイトの一部として扱った方が良いテーマなら、サブディレクトリとして追加するのがおすすめです。

サブドメインは無料でいくつも増やすことが出来ますが、内容の薄いサイトを複数作っても検索エンジンからの評価は望めません。テーマを細分化しすぎるとかえって使いづらくなってしまう可能性があるため、サイトの使い分けには注意が必要です。

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この記事を書いた人

長谷部 耕平
独立8年目になる元・化学系メーカー出身のフリーライターにして登録者2万人超えのおっさんYouTuber。これまでに書いた記事の数は最低でも4,000記事以上。ビジネスからエンタメまで幅広いジャンルで活動中です。

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