トピッククラスターとは?ピラーページや作り方まで解説
「トピッククラスター」がSEO界隈で注目を集めています。
トピッククラスターとは、メイントピックとそれに紐づくサブトピックをグルーピングしたうえで、コンテンツ制作に取り組む手法です。
本記事では基本概要からメリット、作り方、便利なツールまで取り上げ、トピッククラスターを網羅的に解説します。
「ピラーページ(ピラーコンテンツ)とは何か」「クラスターページ(クラスターコンテンツ)とは何か」などおさえておきたい知識にはしっかり言及。
SEO担当者、特に初心者の方にとっては大いに参考になるはずです。
目次
トピッククラスターとは?
冒頭で述べた内容をやや補足すると、トピッククラスターとは、メイントピックとサブトピックを有機的につなぎ、グループとしてまとめる形でサイト構造を整理しながらコンテンツを積み上げ、SEO強化に努める手法です。
メイントピックは俗にピラーページ(ピラーコンテンツ)と呼ばれ、一方でサブトピックはクラスターページ(クラスターコンテンツ)と称されます。
ピラーページ(ピラーコンテンツ)とは?
ピラーページとは、ずばりトピッククラスターのテーマに相当するコンテンツを指します。主にビッグキーワードあるいはミドルキーワードでSEO対策されるページです。
仮に対策キーワードを「SEO」としましょう。この場合、SEOに関する情報が一括で網羅できるコンテンツがピラーページに当たります。
いうなればトピッククラスターは、このピラーページのSEO評価を上げるための仕組み作りです
なお、後述するクラスターページ(クラスターコンテンツ)はこのピラーページを支える(お膳立てする)役割を担います。
クラスターページ(クラスターコンテンツ)とは?
クラスターページは、ピラーページから派生したいわばスモールキーワードあるいはミドルキーワードを中心に対策されたコンテンツを指します。前述したピラーページの対策キーワード「SEO」で考えると、たとえば「対策」「ツール」「ライティング」などがクラスターページの対策キーワードには挙げられるというわけです。
キーワードを洗い出した後は、それぞれ対策を行いクラスターページを作り、ピラーページの補足をしていきます。
戦略意図は、ピラーページで対策する大きなトピック、つまりビッグキーワードと関連性の高いクラスターページとつながりを持たせ、SEOにおける評価を集約させることです。
そもそも、ビッグキーワードに関するコンテンツを充足させる1ページを作ることはなかなか難しいものと思われます(ユーザー体験にも影響するでしょう)。だからこそ、クラスターページの力が必要です。
作成したクラスターページに向けて、ピラーページからは適宜リンクを張ります。そうやって強固なグループが形成されれば、SEOへの好影響も期待できます。
SEOの観点で考えられるトピッククラスターのメリット
繰り返しお伝えしているようにトピッククラスターはSEO対策に有効です。
では具体的にどのようなメリットが考えられるのでしょうか。
以下、いくつかピックアップします。
専門性の高いメディアが生まれる
ピラーページの対策キーワードを大きなテーマとし、関連するトピックで周縁を固めていくトピッククラスター。この仕組み上、無節操にコンテンツが埋められることはありません。結果、ピラーページを中心にそのテーマについて詳しいサイトだと検索エンジンに伝えることになります。専門性の高さは、たとえばGoogleに評価されやすい要素です。もちろん、ユーザーにとっても好まれます。
専門性の高いメディアを目指す意味でも、トピッククラスターは効果的です。
サイト内での回遊率が上がり、滞在時間が増える
トピッククラスターによって、ページ間で補足し合えるサイト構造ができあがります。一つのコンテンツに対して興味・関心度が高まったユーザーは、内部リンクで明確に案内されていれば、おそらく関連記事のページにも遷移してくれるでしょう。
その動きは、検索エンジンに利便性の高さを伝えるシグナルにもなり得ます。
クラスターページがどんどん評価される
クラスターページが評価され、そのおかげでピラーページもSEOに好影響を及ぼすように、ほかのクラスターページも内部リンクでつながれていることで恩恵を賜りやすくなります。
もちろん、関連性の高い記事であることは必須です(そうでなければそもそもトピッククラスターに当てはまりません)。
評価されるクラスターページが増えれば、その分、サイト内に良い循環をもたらします。
すなわち、トピッククラスターは、関連コンテンツを増やし大きな輪を作ることが肝要です。
そもそも、スモールワードで上位表示を獲得することは、いわゆるロングテール戦略と呼ばれるれっきとした王道手段です。ピラーページにトラフィックを流す足掛かりにもなります。
キーワードカニバリゼーション回避への意識が高まる
キーワードカニバリゼーションとは、同じ対策キーワードのページが重複し評価が分散されてしまうといったSEOに悪影響を及ぼす現象です。似たような対策キーワードを同一ドメイン内で選定し、この状態に陥ることは、実によく見受けられます。また、注意していたにもかかわらず、サイトの規模が大きくなり管理できず(気付かず)に招くケースも少なくありません。
一方で、トピッククラスターを取り入れている場合はどうでしょう。
近しいキーワードで対策する分、キーワードカニバリゼーションが生じやすいのではないかと考える向きもあるかもしれません。が、そもそもトピッククラスターの作成は、一つひとつのページに対峙する作業です。各キーワードを整理しまとめるなかで、おのずと注意を払うことになります。
したがって、ページにキーワードを割り当てる最中に気を配ることが、そのまま回避策になるはずです。
トピッククラスターの作り方
では、具体的にトピッククラスターの作り方を紹介しましょう。
コツも含めて、わかりやすく3つのステップに分けてお伝えします。
トピッククラスターのテーマを決める
まずは、トピッククラスターの核となるテーマを決めます。
まさに起点となるトピックです。それがそのままピラーページの対策キーワードになります。
注意してほしいのは、テーマを大きく広げ過ぎないことと、逆にニッチ過ぎるものにしないことです。クラスターページでビッグキーワードを対策せざるを得なかったり、紐づくキーワードが極端に少なかったりするとトピッククラスターをうまく作れないでしょう。この辺りもしっかり考慮しながら選定してください。
クラスターページの対策キーワードを選定する
トピッククラスターのテーマに当たるピラーページの対策キーワードが決まれば、そこに紐づくクラスターページを考えていく必要があります。その際、キーワードカニバリゼーションが起こらないよう対策キーワードは慎重に選定しましょう。ミドルキーワード、スモールキーワード、どちらかに偏る必要はありません。テーマとの関連性を高めるべく、トピッククラスターの充実を図ってください。
コンテンツを作成する
各ページで対策キーワードが決まれば、いよいよコンテンツの作成です。
気をつけたいのは、ピラーページにせよ、クラスターページにせよ、サイトを立ち上げたばかりの頃は紐づくリンクが無い状態で公開されることになります。
そのため、なるべくクラスターページはピラーページ公開前に複数用意できるようにしておきましょう。他方、ピラーページもクラスターページの公開にあわせて更新、リライトすることをおすすめします。
さらには、内部リンクも各ページのつながりを意識し張ることが大事です。強固なトピッククラスターへと育てるために、一つずつ丁寧に積み上げていきましょう。
トピッククラスターの作成に便利なツール
トピッククラスターを作成する際におすすめのツールを紹介します。
いずれもキーワード選定に活用できるものです。
ラッコキーワード
「ラッコキーワード」は、無料の範囲内でも対策キーワードを検索窓に打ち込むだけで、クラスターページに使える関連語が調べられます。トピッククラスターに限らず、コンテンツ制作全般で役に立つツールです。
おむすびキーワードマップ
「おむすびキーワードマップ」は、マインドマップ型にキーワードを出力してくれるため、トピッククラスター作成にうってつけです。こちらも無料でチェックできます。
Keywordmap
株式会社CINCが提供する「Keywordmap」は有料とはいえ、その分、サービスが充実しています。キーワードの検索ボリュームから、すでにグルーピングしてくれている文字どおりの機能“キーワードマップ”、関連語についても網羅的に表示してくれるすぐれものです。
Keyword Tool
「Keyword Tool」は有料の場合、検索ボリュームまで表示されますが、サービスが無料の範囲でもキーワードを洗い出すだけであればほぼ際限なく表示してくれるため、トピッククラスターを作る際には誰でも使えて有効です。
Googleだけでなく、YouTubeやAmazon、Twitterなどプラットフォームの垣根を越えてチェックできるため、あらゆる切り口でトピッククラスターの作成に役立ちます。
トピッククラスターでSEOに強いメディアにしよう!
インターネット上に転がるコンテンツは、数の増加はもちろん、多様化傾向にあります。各プラットフォームの特性こそあるにせよ、大抵のユーザー行動はますます刹那的あるいは直感的になってきた印象です。とりわけGoogle検索では上位のコンテンツ以外見向きもされなくなっているようにも感じます。
それゆえSEO対策に苦戦されている担当者は少なくありません。
だからこそ、有効な手は積極的に打っていくべきだと考えます。そのうちの一つが今回取り上げたトピッククラスターです。
たとえば、巷で幅を利かせている「コンテンツSEO」は、ただ良質なコンテンツを作成するだけの単一ページの勝負と捉えるか、サイト構造やカテゴリ構造で戦っていくものと捉えるかで、おそらく結果は大きく異なります(現状のSEOの傾向を鑑みるに、後者が優位になると思われます)。
SEOに強いメディアにしたいなら、トピッククラスターの概念を知っておいて損はありません。むしろ理解は不可欠といってもいいでしょう。現状、ただ漠然と記事を増やしサイト運用している方は、拙稿を参考に、ぜひトピッククラスターを取り入れてみてください。
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