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WordPress「.org」と「.com」の違いは?メリット・デメリットも解説

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ブログやサイトを作ろうとして「WordPress」を調べたら、「.com」と「.org」が出てきて困惑したという人もいるのではないでしょうか。この2つは、名前は似ているけれど、仕組みも使い方もまったく異なる別サービスです。知らずに選んでしまうと、「思っていたことができない」「やりたかったことに合わなかった」と後悔することも。

本記事では、「WordPress.org」と「WordPress.com」の違いについてわかりやすく解説します。それぞれのメリット・デメリットや向いている人の特徴、.comから.orgへの移行手順まで紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

「WordPress.org」と「WordPress.com」は別物

「WordPress.org」と「WordPress.com」のイメージ画像

WordPressには「.org」「.com」の2種類があると勘違いする人が多いですが、この2つは全くの別物です。WordPress自体は、コンテンツ管理システムただ1種類のみです。

WordPress.orgはインストール型CMS

WordPress.orgのサイトトップ画像

一般的に言うWordPressは、インストール型CMSである「WordPress.org」を指します。ソースコードが公開されているオープンソースなので、CMS自体は無料です。用意したサーバーにWordPressをインストールして利用できます。

WordPress.comはブログサービス

WordPress.comのサイトトップ画像

WordPress.comは、Automattic社が運営している、WordPressを使ったブログサービスのことです。サーバーやドメインなどは、すべてWordPress.com側のサービスとして提供されます。Amebaブログやはてなブログのようなサービスと思って良いでしょう。無料、有料プランがありますが、どちらもアカウントを作成すればブログを開始できます。

WordPress.orgとWordPress.comの違い比較

「WordPress.org」と「WordPress.com」の違いイメージ

WordPress.orgとWordPress.comの主な違いをまとめました。比較してみると、この2つは別物であるということがわかるはずです。

WordPress.org WordPress.com
費用 CMS自体は無料。レンタルサーバー代やドメイン取得費用が別途必要。 無料プランと有料プラン(月400円~)あり。
ホスティング 自分でレンタルサーバーを契約し、WordPressをインストールする必要がある。 WordPress.comがホスティングを提供し、アカウント作成のみでサイト作成が可能。
独自ドメイン 自由に独自ドメインを設定できる。 無料プランはサブドメインのみ。有料プランは独自ドメイン可。
カスタマイズ性 テーマやプラグインを自由にインストール・カスタマイズでき、高い柔軟性がある。 無料プランではテーマやプラグインの制限あり。有料プランでは一部制限が解除。
導入ハードル セットアップや管理に一定の技術的知識が必要。 ユーザーはアカウント登録のみ。技術的な管理は全てWordPress.comが行う。
セキュリティ関係 自分でセキュリティ対策やバックアップを管理する必要がある。 セキュリティ対策やバックアップはWordPress.com側で自動。
収益化 広告の掲載やアフィリエイトなど、収益化の制限はなし。 無料プランでは収益化できない。有料プランでは一部の広告掲載が可能。
サポート体制 公式フォーラムやコミュニティによるサポートが中心。 有料プランではメールやチャットによるサポートがある。

上記の比較表からもわかるように、WordPress.orgとWordPress.comは「WordPress」という共通のシステムを基盤としながらも、運用スタイルや自由度、費用体系などが大きく異なります。

WordPress.orgは、自分で管理する自由度の高いCMSとして、拡張性や収益化の自由さが魅力です。一方、WordPress.comは初期設定やサーバー管理が不要で、初心者でも簡単にスタートできる点が特徴と言えます。

WordPress.orgのメリット・デメリット

WordPress.orgのメリット・デメリットのイメージ

ここでは、CMSの「WordPress.org」のメリット・デメリットを簡単に解説していきます。

.orgのメリット
  • 世界トップのシェア率を誇る
  • ネット上に情報が多く初心者でも使いやすい
  • サイト規模に制限がない
  • プラグインで機能拡張がしやすい
  • デザインテーマが豊富
  • アフィリエイトで収益化できる
  • EC機能もある
.orgのデメリット
  • サーバーやドメインの準備が必要
  • SEO対策やセキュリティ対策は自分で行う必要がある
  • オープンソースなので脆弱性報告が多い
  • プラグインやテーマの互換性に注意
  • HTMLやCSSの知識が多少なりとも必要
  • 公式のサポート窓口がない

W3Techsによると、WordPress.orgの世界シェア率は60%超え、日本では80%超えを誇るほどです。個人から法人まで幅広く活用しているので、導入からカスタマイズ、トラブルに関してなどさまざまな情報を調べられます。また、2025年4月時点で59,000件以上の無料プラグインが用意されているので、自分好みにカスタマイズもできるでしょう。

一方、脆弱性の報告が多いことでも有名です。不正アクセスやサイトの乗っ取りなどのリスクがあるので、自分でプラグインを導入するなどのセキュリティ対策は行っておくべきです。導入やカスタマイズ時に、HTMLやCSSの知識が必要なので初心者にはハードルが高いと感じるかもしれません。

WordPress.comのメリット・デメリット

WordPress.comのメリット・デメリットのイメージ

ブログサービスである「WordPress.com」には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

.comのメリット
  • 無料プランがある
  • サーバーの準備をする必要がない
  • セキュリティやバージョンアップが自動更新
  • HTMLやCSSなどの知識が不要
  • 有料プランはサポートを受けられる
.comのデメリット
  • 無料プランは広告が表示される
  • 無料プランはサブドメイン
  • カスタマイズに制限がある
  • デザインの自由度が低め
  • 有料プランで収益化できるが制限あり

WordPress.comは、設定や管理の手間が少なく、手軽に始められるのが最大の魅力です。ただし、本格的な運用や自由なカスタマイズを求める場合は、有料プランにアップグレードするか、WordPress.orgへの移行を検討したほうが良いでしょう。

WordPress.orgとWordPress.comどっちがいい?

WordPress.orgとWordPress.comを選択するイメージ

WordPress.orgとWordPress.comそれぞれに特徴があり、どちらが適しているかは目的やスキルによって変わってきます。どちらの方が自分に向いているのかを解説していくので、選ぶ際に参考にしてください。

WordPress.orgは多様なWebサイトが作れる

WordPress.orgは、コーポレートサイト・採用サイト・サービスサイト・オウンドメディア・ECサイトなど多様なWebサイトを作れます。拡張機能が多く、開発に制限がないのが強みと言えるでしょう。大手企業での導入実績も豊富なので、取り合えず何かしらのCMSを導入したいという人におすすめです。

また、アフィリエイト広告やECによる収益化もできます。商用利用に制限がないのも魅力となります。

WordPress.comは手軽にブログを始めたい人向け

WordPress.comは、低コストかつ手軽にブログを始めたい人向けのサービスです。アカウント登録さえすれば始められるので、初心者でも導入ハードルが低いのが魅力でしょう。

費用をかけずに小規模サイトを作りたい、日記代わりにブログを始めたいという人に向いています。

WordPress.comからWordPress.orgへの移行は可能

WordPress.comからWordPress.orgへの移行でプラグインを使うイメージ

WordPress.comからWordPress.orgへの移行は可能です。WordPress.org側プラグインで「WordPress Importer」という移行用のものが用意されています。大まかな移行手順は以下の通りです。

  • 手順①:レンタルサーバーを契約
  • 手順②:独自ドメインを取得する
  • 手順③:WordPress.orgをインストール
  • 手順④:WordPress Importerを導入
  • 手順⑤:WordPress.comの管理画面から「ツール→エクスポート」を実行
  • 手順⑥:WordPress.orgにデータをインポート
  • 手順⑦:内部リンクのURLを独自ドメインに置換
  • 手順⑧:301リダイレクトを設定

WordPress.comが無料プランの場合、エクスポートでエラーが出る可能性があります。何度かエクスポートを試すか、一時的にでも有料プランにアップグレードしたほうが移行しやすいでしょう。

なお、WordPress.orgからWordPress.comへの移行はできないと思ったほうが良いです。コンテンツ量が対応していない、有料プランでも機能制限があり上手く移行できない可能性があります。

まとめ

WordPressを導入してブログを始めるイメージ

WordPress.orgとWordPress.comは、どちらも「WordPress」という名前ですが、仕組みも使い方もまったく異なるものです。自由なカスタマイズや本格的なサイト運用を目指すなら「WordPress.org」、簡単にブログを始めたいなら「WordPress.com」がおすすめです。自身の目的やスキルに合わせて選ぶことが重要となります。

また、最初にWordPress.comを使い、後からWordPress.orgへ移行することも可能です。はじめの一歩として気軽に始めてみるのも良いでしょう。この記事を通して、自分にあったWordPressでサイト運営のスタートが切れることを祈っています。

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この記事を書いた人

小佐
不動産業界メディアの編集長を5年以上務めたのち、現在はWeb系ジャンルで執筆中。別途アウトドア記事の経験もあり。速筆&高品質(自称)をモットーにのらりくらり生きてます。オフは旅行とお酒を楽しみに自堕落生活。

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