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X(旧Twitter)を収益化する方法は?X Premium(旧Twitter Blue)も解説

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イーロン・マスク氏による買収以降、Twitterは「X」へと社名およびサービス名を変更し、プラットフォームの仕様面にもさまざまな変革がもたらされています。

なかでもユーザーへの恩恵が大きなものとして、「クリエイター広告収益分配プログラム」が挙げられるでしょう。これは認証済みアカウントに対して、その投稿における広告のインプレッションに応じて収益を還元するしくみです。

これにより、一般ユーザーでもXを通じた収益化が期待できるようになりました。この記事では、X上で収益化を果たすための条件ややり方、運用のポイントについて解説していきます。

X(旧Twitter)の「クリエイター広告収益分配プログラム」とは?

Xは一般ユーザーに対して広告収入を還元する取り組みとして、2023年7月から「クリエイター広告収益分配プログラム」を開始しました。日本においても同年8月から導入され、各方面のインフルエンサーを中心に収益を受け取っているアカウントが見られます。

同プログラムは、所定の条件を満たすアカウントに広告収入の一部を還元するシステムであり、「そのアカウントのポストやプロフィールに表示される広告がどれだけ閲覧されたか」によって額が決まります。基本的には多くのフォロワーを抱えるアカウントや、しばしばその投稿が拡散されるアカウントほど収益を得やすいシステムです。

なお、Xを通じて収益化を実現する方法としては、他にも「サブスクリプション」があり、こちらは2023年4月から日本で導入されています。かつて「スーパーフォロー」と呼ばれていた機能であり、特定のアカウントがサブスク会員限定のコンテンツを用意し、それをコアなフォロワーが購読することで、購読料の一部が当のアカウントに還元されるしくみです。

つまりサブスクリプションは、「特定の分野における独自の知見」などを限定コンテンツとすることで、フォロワーから購読料を受け取れるシステムです。一方、今回のクリエイター広告収益分配プログラムは、そのようなコンテンツを用意していなくとも、「普段のツイートが多くの人の目に触れる」ことで収益につながるシステムになっています。

Xで収益化している人はいくら稼いでいる?

現状のところ、クリエイター広告収益分配プログラムにおける還元率は明示されていないため、大まかな目安を知るには収益を公開しているアカウントの投稿を参考にする必要があります。

たとえばアメリカ合衆国のアパレル企業Twin Birch(ツインバーチ)の共同創設者であるSawyer Merritt(ソーヤー・メリット)氏は、X上で同プログラムによる収益と期間中のインプレッション数を公開しており、6.5億インプレッションに対して6,465ドル(約96万円)が支払われたことを報告しています。

上のケースでは、1000インプレッションあたり1.5円程度という計算になるでしょう。ただし、イーロン・マスク氏のポストによれば、収益はインプレッションではなく「認証済みユーザーに広告が表示された回数」によって決定される仕様であるため、上の数字はあくまで「目安」といえそうです。

また、日本においては「ひろゆき」氏が同プログラムにおける収益を公開しています。8月の時点では「約36万円」が振り込まれたことを報告していますが、Xによれば初回の振り込みは「2月から7月まで」の合算分であり、1ヶ月あたりにすると6万円ほどの計算になるでしょう。

さらにひろゆき氏は2023年9月分の収益も報告しており、こちらは1ヶ月で15万円ほどとされ、プログラム開始時よりも還元率が向上していることが窺えます。

上記のポストでひろゆき氏が指摘するように、同プログラムの開始により認証済みユーザーが増えたことで、マスク氏が条件として挙げる「認証済みユーザーへの広告表示回数」も増加したことが、還元率向上の一因と考えられるでしょう。

Xで収益化するための条件

クリエイター広告収益分配プログラムを通じて収益を受け取るには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

以下の条件を満たせば特別な資格がなくとも収益化が可能ですが、違法ドラッグやギャンブル、アルコールやタバコ、武器や暴力など、有害コンテンツと見なされる投稿をしているアカウントについてはプログラムの適用外となります。

X Premium(旧Twitter Blue)への登録

X上で収益化を達成するには、まずX Premiumへの登録が必要です。X Premiumは有料のユーザー認証制度であり、登録することで「ブルーバッジ」と呼ばれる青いアイコンがユーザー名の横に表示されます。

X Premiumへの登録は収益化の条件であるとともに、投稿可能な文字数が拡張されたり、ポストの編集機能が利用できたり、長尺動画の投稿が可能になったりなどの特典が得られるため、さまざまな「伝え方の工夫」が可能になるでしょう。

X Premiumの費用は月額980円です。ただし、iOSやAndroidアプリを経由した場合は同様のサービスでも月に1380円の課金が必要となるので、Webブラウザ上から登録手続きを行うことが推奨されます。

フォロワー数は何人から?

同プログラムにおける収益化には「500人以上」のフォロワー数が必要です。直接の知り合いのみとフォロー関係にある場合はややハードルが高いですが、趣味や関心などを通じて関係を広げていけば、十分に実現可能な条件だといえます。

とくにXユーザーのなかにはプロフィール上に「フォローバック率100%」などと記載し、フォローをすれば必ずフォローを返してくれるアカウントも少なくありません。そのため500人という数字だけを目標にするのであれば、すぐに達成できるでしょう。

一方で、後述のインプレッション面での条件をクリアするには「自身のポストに関心をもってくれるフォロワー」を多く獲得することが重要になります。つまり長期的には、フォロワー数を伸ばすことだけを目標にするのではなく、定期的な情報発信やフォロワーとのコミュニケーションを通じて「自分のポストを見てもらえる環境」を構築していくことが求められるでしょう。

過去3ヶ月の合計インプレッション

3つ目の条件は「過去3ヶ月の合計インプレッションが500万以上」というものであり、一般のユーザーにはかなり達成が難しい条件となっています。1日あたり5.5万以上のインプレッションを稼がなければならず、収益化への最大のハードルといえるでしょう。

短期的な視点から見れば、投稿数を増やすことでインプレッションの総量も増加させることができますが、フォロワーにとって関心のない投稿を繰り返しても、長期的な収益化にはつながりません。あらかじめある程度の期間がかかることを念頭に置き、コンスタントに注目を集められるような運用方法を見つけていくことが大切です。

X Premiumへの登録とクリエイター広告収益分配プログラムのやり方

クリエイター広告収益分配プログラムへの参加条件は厳しく設定されていますが、達成後は簡単な手続きで収益を受け取れるようになります。

以下では収益化条件の1つであるX Premiumへの登録方法と、条件達成後のプログラムへの登録方法を解説していきます。

X Premiumへの登録

X Premiumに登録するには、まずXのメニューから「プレミアム」を選択します。

支払い期間の選択画面に遷移しますので、支払いを1年単位にするか1ヶ月単位にするかを選んでください。

ここからは画面の案内に従い、電話番号の認証を済ませ、費用の支払い手続きを済ませれば、登録は完了です。ただし、ブルーバッジが付与されるまでには承認の手続きが必要になるため、結果の反映に数日程度かかることがあります。

クリエイター広告収益分配プログラムへの登録

先の収益化条件を達成すると、Xのメニューにある「収益を得る」から「広告収益配分」を選択できるようになります。

案内に従い、収益を受け取るための口座として、Xと連携した決済プラットフォーム「Stripe」のアカウントを作成しましょう。

メールアドレスと電話番号を登録後、認証を済ませ、住所と氏名などを入力してください。その後、入金用の銀行口座を登録すれば収益を受け取れるようになります。

収益化のためのポイント

収益化の条件を達成するうえで、やはり問題となるのは「3ヶ月で500万」というインプレッション数であり、自身の投稿に注目してもらうためのさまざまな工夫が求められます。

さらに同条件を達成した後も、継続的に自身の投稿をチェックしてもらえなくては実際の収益につながりません。以下では長期的な視点から、コンスタントにフォロワーの関心を獲得していくためのポイントを解説します。

専門分野や強みを打ち出す

X上にはさまざまな投稿があふれており、日常的な出来事を呟いたり、ニュースに言及したりなど、思いつくままに投稿しているアカウントも多く見られます。

もちろん「何でもないことをリアルタイムに共有できる」というのは一般ユーザーにとって大きな魅力ですが、収益化を見込んで運用していく場合には、「それが何のアカウントなのか」を明確にすることが望ましいでしょう。

料理やファッション、政治経済やスポーツ、その他趣味など、「このアカウントをフォローすれば○○についての情報が得られる」と思われることが重要です。

また、多くのインプレッションを得ているアカウントのなかには、気になるニュースを拡散しつつ、それに対するコメントを独自の切り口から付け加えているユーザーも少なくありません。

収益化に成功しているアカウントの得意ジャンルや投稿スタイルは千差万別ですが、いずれにも共通するのは「独自のスタンス」や「キャラクター」を崩さず、フォロワーに期待される振る舞いを続けている点です。自身の強みとニーズを照らし合わせながら、コンスタントに期待に応えていくことが、固定ファンの獲得には欠かせません。

トレンドに即した情報発信

瞬発的なインプレッションを稼ぐうえでは、Xの「トレンド機能」を有効に活用したいところです。

トレンドの上位は、現在多くの投稿が寄せられている言葉であるとともに、多くのユーザーが検索している言葉でもあります。このように話題になっている事柄に即した投稿をすることで、フォロワー以外のユーザーにも自身の投稿が届きやすくなるでしょう。

もちろん、トレンドワードを入れた投稿であれば何でもよいわけではありません。当の事柄をめぐって共感を集めるような投稿や、新しい視点をもたらす投稿が注目されやすい傾向にあります。無理に関心のない言葉に言及するのではなく、そのアカウントの特性にあった内容を投稿していくことが重要です。

話題のポストへの言及

Xのプラットフォーム上の特性として、「話題になっているポスト」だけではなく、それに対するリプライも付随的に多くのインプレッションを獲得する傾向にあります。ここから、他のアカウントによる話題のポストにすぐさま反応することも、短期的なインプレッション獲得には効果的です。

ただし、他のアカウントへのリプライを見た第三者ユーザーが、自身のプロフィールに遷移してくれる可能性はそう高くありません。上のトレンドワードと同様、自身のアカウントに関連のある分野のポストにのみ反応するなど、中身のあるリプライをしていくことが求められます。

現在はXの広告収益分配プログラムが開始されてから日が浅いこともあり、手探り状態でアカウントを運用しているユーザーが少なくありません。なかにはインプレッションを稼ぐため、あえて反発を招くようなポストやリプライを繰り返すなど、いわゆる「炎上商法」に近い手段をとるアカウントも見られます。

しかし、数字だけを追い求めてフォロワーを獲得しても、コンスタントな関心を集められるとは限りません。なるべく自身の強みや専門性を活かし、中身のある投稿を重ねていくことが長期的な収益化につながるでしょう。

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この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

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