
zoom AI Companion(AIコンパニオン)とは?機能・基本設定・使い方を解説!
Zoom AI Companion(AIコンパニオン)とは、Web会議ツールのZoomに搭載されているAI機能です。
AIがリアルタイムで発言を解析し、会議内容の要約や文字起こし、発言の記録を行うため、議事録の作成や情報共有に役立ちます。
この記事では、Zoom AI Companionの主な機能やメリット、活用方法について解説します。「会議の聞き逃しを防ぎたい」「効率的に議事録を作成したい」など、作業に役立つ使い方を紹介するので、活用時の参考にしてみてください。
目次
zoom AI Companion(AIコンパニオン)とは?

zoom AI Companionとは、ミーティングの内容を要約してくれるAIアシスタントのことです。ミーティング中の発言をリアルタイムで文字起こしするため、聞き逃しやメモの取り忘れを防いで会話に集中できます。
また、重要な発言をピックアップしたり、文字起こしした内容を要約したりすることも可能です。長時間の会議でも精度は変わらないので、後から振り返った時に分かりやすく、議事録を作成する手間も削減できるでしょう。
公式サイト:zoom
zoom AI Companion(AIコンパニオン)の主な機能

zoom AI Companionで使える主な機能は以下のとおりです。
- ミーティングの自動要約機能
- リアルタイムの文字起こし
- キーワード抽出
- メール文の生成
それぞれの機能の詳細についてみていきましょう。
ミーティングの自動要約機能
zoom AI Companionの自動要約機能は、ミーティングの内容を分析・要約してくれる機能です。要約した内容はレポートとして自動生成され、メールやチャットで簡単に共有できます。
レポートには、議論のポイントや決定事項が分かりやすく記されているので、そのまま議事録として活用することも可能です。また、zoom AI Companionではミーティング内容についてAIに質問することも可能なため、参加できなかったメンバーへの情報共有がスムーズになるでしょう。
リアルタイム文字起こし機能
リアルタイム文字起こし機能とは、会議中の発言を即座にテキスト化する機能です。
テキスト化された内容は参加者に共有され、画面上で確認できるようになります。発言の記録は後から見返せるため、誰がどの発言をしたのか振り返ることも可能です。
また、ミーティングだけでなく通話やチャット、書類の文字起こしにも対応しています。未読メッセージやメールの要約も可能なため、一つひとつ確認しなくても即座に状況を把握できます。
キーワード抽出機能
キーワード抽出機能は、ミーティングの内容を自動分析して、重要な議題や頻繁に取り上げたテーマをピックアップする機能です。要点をすぐに確認できるため、時間が空いてしまった会議の内容も簡単に把握しやすくなります。
また、取り上げられたワードから関連する情報を自動的に検索したり、会議に関する分析レポートを生成することも可能です。レポート内容をもとに次回の議題設定が効率的に行えるようになるので、時間を大幅に削減できるでしょう。
メール文の生成機能
zoom AI Companionでは、指示内容に沿ってAIがメール文を作成する機能です。例えば、「クライアントに向けた挨拶文を作って」とリクエストすると、ビジネスメールに適した文面を作成してくれます。
zoom AI Companionの場合、前後の会話を参照してメール文を作るため、違和感のない自然な文章作成が可能です。迅速な返信が求められる状況でも、AIがメールスレッドを読み込み最適な文を自動生成するので、業務の負担を軽減できるでしょう。
zoom ai companion(AIコンパニオン)を使うメリット

zoom AI companion(AIコンパニオン)を使うメリットとしては、会議中の疑問を解消できたり、文字起こしで聞き忘れを防げたりする点があげられます。また、AI要約機能がまとめてくれた内容を議事録作成に役立てられるので、会議後の振り返りがスムーズになるでしょう。
生成AIが会議中の質問に答えてくれる
会議中に質問が生じた場合、確認したいことをzoom AI companion(AIコンパニオン)に聞くと、会話内容をもとにした回答を得られます。
例えば、「5分前にした発言を教えてください」と指示すると、「○○と発言していました」と即座に回答を生成してくれます。「私の名前は言及されましたか?」「最新コンテンツを表示(会議内の進捗状況)」などの質問も用意されているので、一時的に離籍していたメンバーも会議の流れを把握しやすいです。
リアルタイムの会議と連動して回答が生成されるので、過去の発言との矛盾点の確認や重要なポイントの抜粋といった使い方もできるでしょう。
過去のチャットを検索できる
zoom AI Companion(AIコンパニオン)の検索機能を活用すると、過去のチャットから欲しい情報を検索できます。
例えば、会議中にチャット上で行った確認事項を振り返りたい場合、「○○について話したチャットを探して」と指示すると、該当のチャットがすぐに表示されます。複数のプロジェクトを同時進行で進めていたり、やり取りが長引いて会話が埋もれていたりする場合でも、一つずつ遡る必要がないため効率が良くなるでしょう。
文字起こしで質問の聞き忘れを防げる
zoom AI Companion(AIコンパニオン)では、会議で喋った内容をそのまま文字起こしする「スマートレコーディング機能」が搭載されています。
発言をリアルタイムで記録し要点を自動的に整理してくれるため、質問の聞き忘れを防いだり、必要な情報を会議中に振り返ったりすることが可能です。文字起こしした内容は会議後も確認でき、喋りながらメモを取る必要がなくなり集中しやすくなります。
要約機能により事録を作成しやすくなる
zoom AI Companion(AIコンパニオン)を活用すると、会議の要点を自動でまとめたり、発言内容を一言一句記録したりできるため、議事録作成にかかる時間の短縮につながります。
聞き取りにくい単語は誤認識されるケースもありますが、内容自体は分かりやすい議事録となっているので、社内用に早めに共有したい場合でも再度まとめる手間がかかりません。
また、テキスト検索機能で必要な発言を素早く見つけたり、クラウド上で議事録にアクセスできたりするため、過去の会議内容を振り返りやすくなります。
zoom ai companion(AIコンパニオン)を使うデメリット

zoom AI Companion(AIコンパニオン)のデメリットとしては、コストがかかること、文字起こしでミスが発生することがあげられます。AI要約機能の精度は高いですが、専門用語などは読み取れない場合があるので、重要な内容を共有したい際は、必要に応じて修正を加えると良いです。
以下では、それぞれのデメリットについてまとめているので一つずつみていきましょう。
料金がかかる
現在、ベーシックプランを使用している場合、zoom AI Companion(AIコンパニオン)の利用にあたって有料プランに加入する必要があります。導入により業務効率化は図れますが、ユーザー数に応じて費用が発生するため、コスト面の負担が大きくなる可能性があります。
また、加入しても利用頻度が低かったり、AI機能を十分に活用できなかったりすると、コストに見合う効果が得られないかもしれません。業務内容によっては活用が適していないケースもあるため、導入前に社内のAI利用状況などを踏まえて慎重に判断すると良いです。
文字起こしでミスが起きることがある
zoom AI Companion(AIコンパニオン)の文字起こし機能は、AIが音声を解析して文字に変換するため、誤認識や誤変換が発生することがあります。
例えば、発音に癖があったり方言が強かったりする場合、一部の単語やフレーズは正しく認識されないケースがあります。また、業界独自の専門用語などは読み取れず、異なる単語として記録されることもあるようです。
そのため、社外の正式な議事録として使いたい場合は確認・修正を加える必要があります。完全な自動化にはならないため、作業量によっては手間に感じる人もいるでしょう。
zoom ai companion(AIコンパニオン)の基本設定
zoom ai companion(AIコンパニオン)を利用するためには、基本設定として管理者が有効化する必要があります。デフォルトでは無効になっているので、事前に使える状態か確認しておきましょう。
zoom ai companionを有効化する方法は以下のとおりです。
- zoomの公式サイト にアクセスし、管理者アカウントでサインインします。
- 左側のメニューから「設定」をクリックし、「AI Companion」に移動します。
- 「ミーティング」を選択し、「AI Companionによるミーティング要約」をオンにします。
zoom ai companion(AIコンパニオン)の使い方

ここでは、zoom AI Companion(AIコンパニオン)の使い方について説明します。要約方法から共有・編集方法まで解説するので、一つずつみていきましょう。
AI要約機能を有効化する方法
AI要約機能を有効化する方法は以下のとおりです。
ミーティング開始後にAI要約を有効化する方法
①zoomのミーティングを開始する。
②ツールバーから「AI Companion」をクリックする。
③「ミーティング要約を開始」を選択すると、予約が開始される。
ミーティング前に要約を自動化する設定方法
①zoomの管理画面にアクセスする。
②「設定」→「AI Companion」→「ミーティング要約」を開く。
③「主催するすべてのミーティングの要約を自動的に開始」にチェックを入れる。
ホストは要約機能の有効化を設定できます。要約機能は、ミーティングごとに設定する方法と全てのミーティングで要約機能を使う方法の2パターンがあります。自動化しておくと、ミーティング開始時から自動で要約されるため、手動での操作が必要ありません。
要約の生成をリクエストする方法
ミーティング中に要約の生成をリクエストする方法は以下のとおりです。
- zoomのミーティング画面を開く。
- ツールバーの「AI Companion」→「要約」をクリックする。
- 「ホストにAI Companionによるミーティング要約の開始を求める」と表示されるので、「リクエストを送信」をクリックする。
- ホストの許可がおりると、予約が開始される。
ホストが要約機能を有効化している場合、参加者はホストに対して要約の生成を依頼できます。
要約をzoomチャットで確認する方法
zoomチャットで確認したい場合、事前に管理者が設定画面から持続型ミーティングチャットを有効化しておく必要があります。
持続型ミーティングチャットの設定方法と要約をzoomチャットで確認する方法は以下のとおりです。
持続型ミーティングチャットの設定方法
①zoomウェブポータルにサインインする。
②「ミーティング」→「ミーティングをスケジュール」を選択する。
③「持続型ミーティングチャット」をオンにする。
要約をzoomチャットで確認する方法
①zoomの「チームチャット」タブから、該当するチャットを選択する。
②「AI Companionが作成した要約」をクリックすると、詳細が表示される。
要約をメールで確認する方法
要約をメールで確認する方法と届かない場合の対処法は以下のとおりです。
要約をメールで確認する方法
①zoomの設定画面で「ミーティング要約のメール送信」を有効にする。
②ミーティング終了後、自動的に要約がメールで送られる。
③受信したメールを開き、要約内容を確認する。
メールが届かない場合の対処法
①迷惑メールフォルダを確認する。
②zoomの「通知設定」→「要約メールの送信」が有効になっているかチェックする。
③有効化されているにも関わらず届かない場合は、管理者に確認し、再度共有してもらいましょう。
メールが届かない場合、迷惑メールに届いているケースや参加者が共有設定をしていないケースが考えられます。管理者側で共有設定をしていても、参加者が要約メールの送信を有効化しないとメールは届かないので、会議前に確認しておきましょう。
要約の共有方法
要約の自動共有の設定方法と特定ユーザーへの共有方法は以下のとおりです。
持続型ミーティングチャットの設定方法
①zoomウェブポータルにサインインする。
②「AI Companion」→「要約の自動共有の対象となるユーザー」から、自動共有したい範囲を選択する。
※ホストから認証されていないユーザー、開始時の招待リストに含まれていないユーザーは、ミーティングへの出席に関連付けられていないため、自動共有の対象に含まれません。特定ユーザーへの共有方法
①zoomウェブポータルにサインインする。
②ナビゲーションメニューから「AI Companionによるミーティング要約」を選択する。
③「自分の要約」タブから共有したい要約を開く。
④要約詳細にある「共有」から、送りたい相手の名前又はメールアドレスを入力し送信する。
管理者が設定しておくと、ミーティング終了後に要約を自動でメール共有できます。又、管理画面から特定ユーザーに共有することも可能です。管理画面で操作をすると、会議に参加していない外部のメンバーに対しても、共有メールを送れるので社内外で情報を共有しやすくなります。
要約の削除・編集方法
要約の削除・編集方法は以下のとおりです。
- 1.zoomウェブポータルにサインインする。
- ナビゲーションメニューから「AI Companionによるミーティング要約」を選択する。
- 「自分の要約」タブから削除・編集したい要約を開く。
- 要約詳細にある「編集」「削除」を選択し、動作を完了させる。
削除・編集した要約は復元できません。一度削除すると完全に消えるので、操作は慎重に行いましょう。また、万が一消してしまった時に備えて、別のフォルダにバックアップしたり都度データを保存したりしておくと良いです。
zoom ai companion(AIコンパニオン)の注意点

zoom AI Companion(AIコンパニオン)の注意点としては、起動に数分かかるため、会議が始まってから有効化すると一部の会話が記録されないことがあげられます。また、個人情報の管理にも気を付けましょう。例えば、機密情報が含まれる発言をする際は、一時的に要約機能をオフにするなど、会議内容に合わせて設定を変えると良いです。
以下では、注意点としてあげられる「AI Companionを使う際は会議前に起動しておく」「情報の取り扱いに気を付ける」をそれぞれ解説するので、使用時の参考にしてみてください。
AI Companion(AIコンパニオン)を使う際は会議前に起動しておく
zoom AI Companion(AIコンパニオン)は、起動までに3分ほどかかります。そのため、会議開始後に手動で設定した場合、一部の会話が記録されず重要な情報を逃してしまう可能性があります。重役会議などで最初からすべての発言を記録したい場合は、会議が始まる前にAIを有効化して、スムーズに要約機能を使えるように準備しておきましょう。
また、毎回zoom AI CompanionAIコンパニオン)を手動で起動することが手間に感じる場合は、自動で録音・文字起こしが開始される設定を有効化しておくと良いです。会議が始まると自動でAIが起動するので、設定を忘れて記録ができなかったというミスを防げます。
情報の取り扱いに気を付ける
zoom AI Companion(AIコンパニオン)で要約機能を活用する際は、情報の取り扱いには気を付け、会話内容に合わせて一時的に要約機能をオフにするなどの対応をとると良いです。
例えば、企業戦略などの重要な情報を話す場合、要約機能を使ってデータとして残すと、誰かが情報を横流しする可能性もゼロではありません。
また、会議を行う際は、事前にzoom AI Companion(AIコンパニオン)で録音・要約を行う旨を参加者に伝えておくことも大切です。後々発覚した場合、トラブルに発展する可能性もあるので、前もって同意を得ておきましょう
zoom ai companion(AIコンパニオン)を使って社内会議を効率化しよう!
Zoom AI Companion(AIコンパニオン)は、会議の要点を自動で要約し、発言をリアルタイムで文字起こしできる便利なAIツールです。
会議中にAIに質問をしたり、要点を確認しながら話を進めたりすることも可能なので、導入により会議に集中しやすくなったり、議事録の作成が楽になったりします。
また、要約機能のほかにも、メール文作成や会議内容の検索といった実用的な機能が備わっています。メンバーへの共有もスムーズに行われるため、リモートワークなどの多様な働き方が求められる環境でも活用しやすいです。
zoom AI Companion(AIコンパニオン)は様々なニーズに対応しているので、導入して社内会議の効率化を目指しましょう。
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